認知症予防に効果的？！ 「エルゴチオネイン」を知っていますか？
前々から「健康寿命を延ばしましょう！」
というテーマで健康増進系の記事を発信して来た中で、
「抗酸化作用」のある食材の持つパワーをご紹介してきました。
今回も、そんな健康増進の記事なのですが、
皆さんは、最近注目の「エルゴチオネイン」という成分を知っていますか？
エルゴチオネインも、強い抗酸化作用を持つ成分。
最近では、認知症との関係性も研究されています。
健康寿命を延ばすカギになるかもしれないエルゴチオネイン。
今回は、その特徴や多く含まれる食材などについてお伝えしようと思います！
「エルゴチオネイン」とは？
エルゴチオネインとは、強い抗酸化作用を持つアミノ酸誘導体です。
脳内や体内など、体中のあちこちに存在しています。
ただ、エルゴチオネインは菌類しか生合成できないという特徴があります。
体内では生成できない為、きのこ類など食材から摂取する必要があります。
エルゴチオネインは、アンチエイジング、美容、認知機能維持、生活習慣病の予防など、健康維持のためにとても重要な働きをしています。
そして最近の研究では、認知症のリスクを低下させるのではないかという事が期待されています。
2021年に発表された、沖縄科学技術大学院大学 柳田教授の研究グループの論文では、
認知症患者と健常高齢者の血液成分を調べたところ、
認知症患者の血液には、エルゴチオネインが少なかったという研究結果が報告されています。
また、きのこを食べる頻度が週に２回以上の人は、
週１回以下の人に比べ、軽度記憶障害になるリスクが低い
という研究結果も発表されていて、
その効果がエルゴチオネインによるものではないかと述べられています。
また、エルゴチオネイン自体を摂取し過ぎることによる副作用は今までのところ何も報告されていません。
エルゴチオネインの効果
◆抗酸化作用
エルゴチオネインには強い抗酸化作用があるため、
活性酸素によるDNAの損傷や過酸化脂質の生成を防ぎます。
その効果は、Ｌ-システインやビタミンＣ（アスコルビン酸）などの
他の抗酸化成分よりも強いといわれています。
活性酸素が起こす様々な病気や老化を抑制し予防する効果が期待でき、
認知機能にも効果があると考えられています。
◆美肌効果
エルゴチオネインは、エラスターゼという肌のハリや弾力を保つために必要エラスチンを分解する酵素の活性を阻害し、
エラスチンを守って、肌のハリの回復や維持する効果が期待されています。
また、エルゴチオネインはシミやそばかすの原因となるメラニンを生み出すチロシナーゼの活性も阻害します。
そして、紫外線によって皮膚の細胞が受けたダメージによる肌の老化を
エルゴチオネインの "活性酸素の働きを抑える効果" が抑制します。
このように、エルゴチオネインには美肌を生み出す効果・効能が沢山あると言われています。
エルゴチオネインが含まれる食材
エルゴチオネインは、玄米や鶏肉、卵黄、玉ねぎなど様々な食材に含まれていますが、その量は全体的にごく僅かです。
※麹菌はエルゴチオネインを生合成できるそうで、
麹菌で発酵させることで、エルゴチオネインの含有量が増える
という研究データもあります。
前述した通り、エルゴチオネインは菌類しか生合成できないため、
１番多く含まれる食材は、きのこ類です。
中でも、抜群の含有量を誇るのが「タモギダケ」！
ただ、タモギダケというきのこは知らない方も多いと思います。
中の人も、食事による予防医学の勉強を始めてからタモギダケの存在を知り、色々なスーパーなどで探していますが、
オーガニックスーパーで定期的に販売されているのを見つけた程度で（常に販売されてはいませんでした）
なかなか目にする機会はありません。
そもそも、タモギダケは元々深い森の奥でしか収穫できず、
収穫されたもののほとんどが地元で消費されていたため
収穫量の少なさから、全国的には流通していないそうです。
「幻のきのこ」なんて呼ばれる理由も分かりますね。
主には北海道で収穫されているそうで、北海道の方々は知っている人も多い食材だそうです。
中の人は何度か食べていますが、
柔らかくてクセも無く、色々な料理に使いやすいきのこでした。
見かけた際にはぜひ買ってみてくださいね！
ちなみに、最近ではサプリメントや粉末でも販売されています。
エルゴチオネインの注目度がもっと上がっていけば、
もっと手軽に手に入る時代が来るかもしれません。
今回は、いま密かに注目されている「エルゴチオネイン」のパワーについてお伝えさせていただきました！
アンチエイジングや美容だけではなく、認知機能にも効果を発揮するかもしれない魅力的な成分「エルゴチオネイン」。
きのこや麹菌など、菌活しながら、健康寿命をのばしましょう！
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