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写真と暮らしと言葉

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写真と言葉で日々を紡ぐ写真エッセイ
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リトルプレイスホームタウン

地元の岡山に帰ると母校である小学校や通学路、よく遊んだ公園、駄菓子屋、本屋とかを巡ったりする。 そうすると「こんなに小さかったっけ?小さかったのか〜」という思いがわいてくる。 小学校の時、あんなにでかくそびえたっていた山型の遊具や吊り棒も可愛らしくみえる。 ぼくはなかなかのビビりっ子だったので、遊具鬼ごっことかの時とかは最悪で参加するのも避けていた。 それにしてもまだ10歳前後の時は、家から学校までが世界のすべてだと思っていたものだけど、えらい狭い世界だったことに妙に関

きっとそうではない

「冷たくあたってごめんね」 と、妻に言われた。原因はぼくだから先に謝らないといけなかった。 こうして今日も1つ積み上げた。 子育ては、1日の時間管理もとい睡眠時間が自己の体調管理でとても大切だ。 3時間おきに息子がご飯タイムだから、妻は満足に寝ることは許されない。 それを切り抜ける方法として、自分がミルクをあげれば1回分スキップできるのだけど、今のところ息子はミルクをなかなか飲まない。 「飲みません。飲みませんよ〜」ということを伝えるかのように必死に手で哺乳瓶を弾いてくる。

過去と大学時代

「予定空いてますか?」 大学時代の後輩から突然きたお誘いのラインに嬉しくて仕方がなかった。 大学時代、思い描いていたカレッジライフを自ら捨てるかのように体育会系部活に明け暮れ、3年目に抜け出したくてサークルにも入部した。 出会いというのはたくさんあるけど、記憶にある出会いは限られている。 そういう意味で大学のサークルで出会った先輩、後輩、親友たちは生涯忘れることはない。 過去を振り返って思い出話にふけ始めると終わりだと言っていた人がかつていたけど、ぼくは良いことだと思

撮りたいから撮った、それでいい。それがいい。

リコーのGRⅢというカメラを使ってもう少しで6年目になる。 カメラを本格的にはじめようと思ったとき、当時ペンタックスというメーカーのK30を使っていて、もうちょっと気軽に持ち歩けるカメラはないもんかね、と探していて出会った。

こども時代

「いつ凪生ちゃんに会いに行っていい?」 そんなラインが届いたのが少し前。 日本列島が大寒波な時期に妹夫婦が家に遊びに来てくれた。 妹には、3歳と7ヶ月になる男の子がいる。 とても可愛い。気づけば専属カメラマンとしてお宮参りや七五三などにお供するようになった。 自分の子じゃないけど、他の誰の子よりも近しい存在で、会うたびにその成長っぷりを感じている。 先日会った時は、 「こうくん、遊んであげるよ」 「そうですか、そうですか、それでは遊んでいただきましょう」 という会話が成

背中とありがとう

毎朝起きるとたいがい目の前に座った妻の背中がある生活が続いている。 息子が起きるといけないので、心の中でその言葉をかけている。 育児に取り組む上で、夫婦の役割分担は様々だ。 分担に正解はない、、はすで両者がきちんと納得して合っていることが大事だと思っている。 我が家での役割分担はぼくが日中料理や洗濯、掃除などの家事を積極的に行い、夜中は妻が頑張ってくれているという形になった。 どう頑張っても公平な役割分担はできないので、少しでも彼女の負担を減らしたいと思うけどなかなかそう

2DKが狭くなって、暮らしは豊かになった

2025年の暮らしはこれまでとは一足違う形になっている。 去年の年末に息子が誕生してくれて、年明けに故郷の岡山で公募展に参加し、わったわったと過ごし、ぐちゃぐちゃで新幹線に乗って東京へ帰ってきたのが1月中旬のこと。 築40年くらいの40m2の2DKに人間3人で住み、朝起きて運動したり、朝・昼・晩の料理当番になったり、掃除・洗濯・買い物する頻度も多くなって、なにより家族といる時間が多くなった。 もちろん仕事もあって時々、撮影のために出かけたり、こうして文章を書いたり、時々

身近にいる大切な人を忘れない

ようやくタイピングをするかという気持ちになった2月5日。 他のSNSでも「更新します」と宣言して、「不言実行」が嫌な自分を追い込む。 ※この記事で初めて知ってくださった方へ 今回記事内で所々にでてくる「公募展」とはなんぞやと気になれば前の記事を見て次を読み進めてみるのはいかがでしょうか。たいへんおすすめです。 あまりしないことこれまでグループ展、個展と携わってきてこうして展示解説をするのはめったにしていない。なぜなら、実際の展示を見てもらわないと伝えきれないことが多いから

1月13日まで「写真展2025」。フィルムで妻との日々を撮影した写真を展示

今回は、写真展参加のお知らせです。 挑戦しました。岡山でカルチャースクールや様々なクリエイターが集まり展示などをされている、pieni ecoleさんが主催の公募展で選出いただきました。 2023年の年末以来ぶりに大好きな地元岡山にて展示します。 お時間の合う方はぜひご来場くださると嬉しいです。なかなか直接お会いする機会もないので、この機会にご挨拶できるといいなと思います。 写真が好きな方、アートが好きな方、クリエイティブなことが好きな方。 岡山出石町へお越しください!

少し背伸びする勇気

明日また素敵な2人に会えるのが楽しみ。 僕のフォルダには、同じ人たちとの撮影の記録フォルダが いくつもあります。 それは、去年のあなたと今年のアナタは違うし、僕との距離感や僕自身の環境も変わってたりするし、そういう変化が写真に出てきて、だから同じものは撮れなくって、限りある時間を少しぼくと過ごす時間に使ってくれることはとても嬉しいことだと思っています。 だから、いくつもあることはとても幸せなこと。 たまに撮影写真を見返しては、その時のことを思い出して、勝手に会いたくなっ

未知の出会い

未知の出会い 半年前くらいからその日が来ることはわかっていた。早いような鈍いような不思議な速度と変な緊張感がぼくらの生活を支配していた。 半年も時間があったから、その場面を迎えた時のシミュレーションをたくさんした。 例えば立ち会いをするために少し余裕をもってかけつけることとか、出会った瞬間泣く自分とか、妻にかける言葉とか、何のカメラ持っていこうとか、誰に報告するとか、などなど妄想を沢山して来る日が待ち遠しかった。 それと、2人の生活というのを噛み締めるように過ごした。順

諦めないことをやめない

僕の周りには、キラキラと輝いている人が多い。 色んな境遇の人がいて、それに優劣はない。 とにかく取り組んでいることに夢中だ。 それが転ぶだろうか、羽ばたくのかは別として。 何かを成し遂げるためには、ダメだったこと、を意識すると足がすくんでしまうから、加減が大事なものです。 自分も今いくつか芽を出したいことがあって、それに打ち込んでいる。(もともと飽き性で過ごしてきた僕の人生史的には、1番長く熱狂をもって続いていると感心する) 止めることは簡単。 一度止めた足取りを再開す

静かな時間を贅沢だと思える

晴れの日は外に出たくなって、逆に曇りや雨の日は家に篭っていたい。   そんな想いを同じくしてくれる人がいたら嬉しいな。   先日から写真をきっかけとして出会った友人が泊まりに来ている。 彼とはかれこれ4-5年くらいの付き合い。 たしか年は少しぼくが上なんだけど、そんなことはまぁ関係ないラフな関係で。 とはいえ、何か出かけたりするわけでもなく(ほんと特別することがないんだけど)、今日は朝から家具の配達を待っていた。 外は曇り。 テレビも音楽もつけず、お互い好きなことをして

伸びしろしかない

白か黒かをつけるということが好きじゃありません。 自分にとっての正解、譲れないところというのは芯の部分として持っておくといいと思っているけど、周りに押し付ける、マウントを取られるのは苦手なんです。 なにを話してても自分の土俵にもっていこうとするとか。 そこには伸びしろないなぁって。 この感覚は、役者活動からきていて 役者というのは決められた台本があって、そこから自分なりに作品の世界観を読み取り、稽古の場でぶつけ合う。 そして1つの良いモノを作るために、あれこれ調律