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課題の詩(練習)

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ある言葉をテーマに詩を書いた作品です
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#夫婦

詩『わぁ!』

『わぁ!』

 驚く顔が 面白いんだ
 泣いてる声は ちょっと可愛い
 怒った瞳 美しいんだ
 喜ぶ手振り 大袈裟なんだ

 わぁ!

 その顔が 毎日見たくて
 おどかす僕は 罰のお掃除

 わぁ!

 仕返しを たまにはしてくる
 そのたび君が 天使に見える

 わぁ!

 老いたって いろいろやりたい
 死ぬまで君は 憧れだから

詩『距離』

『距離』

 月までは、38万4400㎞
 太陽までは、1億4960万㎞

 1光年は、約9兆5000億㎞
 アンドロメダ銀河は、約250万光年

 たとえ宇宙でも測定できるのに
 親子や夫婦の距離は難しい

 そこに透明な壁がある
 その距離の計算式が分からない

 そっと離婚届を書いて
 家を出て行くべきなのか?

 スペースシャトルなら
 紙飛行機でも帰還するのかな?

 ウイスキーの燃料入

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詩『夫婦』

『夫婦』

 するとか なるとか あげるとか
 愛とか 夢とか 幸福とか

 他人か 契りか 家族かな
 情けに 同情 戦友か

 壊れやすくて 儚いけれど
 鏡に映る 自分のようだ

 この命、よりも大切な
 あなたへの思いは、変わらない

 おはよぉーも おやすみも
 糸の結び目 点検作業

 ああ 夫婦
 命をゆだねて… 
 また
 朝が来た

詩『初恋の日』

題名(テーマ)
『初恋の日』

幼稚園の昼休み
きみはボクに遊ぼうって言った
赤い手袋をつかんで走って
いっしょにブランコで遊んだね
とても寒い冬だった

あれからたくさん恋をした
節操もなく色んな人を愛した
泣かされたことも傷つけたことも
大切な人に再会うための試験
それに気づいた春が来た

デイサービスの送迎車
きみは無邪気に笑って赤手袋を振る
何処へ行くのか?いま何歳なのかも
なにも分からぬ

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詩『刹那』

題名(テーマ)
『刹那』

それはきりりと痛みがあって
ぎゅっと心臓、絞めつけて
まるで悠久のようにも感じ
ぱっとこの手をはらいのけ

それはせつないお別れであり
きんと冷たく拒絶して
ぽろり涙のながれる時間
それでもふたたびつかみたい

あなたへの思い
それに名前をつけたなら
きっと「刹那」が合うでしょう
病院のベッド
そこであの世にあらがって
私の愛が生きている

それは夜中に電話があって

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