【蒸留日記vol.71】北米品種'Irene Doyle'を蒸留する!
ラベンダー蒸留は園芸品種の高橋ホワイト、1号ようていときて今回北米品種のイレーネドイルと移ります!
すでに開花ピークを迎えている3号濃紫はなにぶん数が多いのでサクッと1時間程度で収穫蒸留が終わる米英品種を先にオイル採りしてしまおうー!という予定でっす!
その1号目はイレーネドイルにしてしまいました!
蒸留器がウチに来てはじめてラベンダーオイルをGETした22年のIrene Doyle蒸留記事はコチラ!
去年の蒸留実施日は7/12だったようで、地味に同日1年越しの蒸留となりました。
なので今回は2年目2回目のIrene Doyleオイル採り記事となります!
■'Irene Doyle'のプロフィール!
Lavandula angustifolia 'Irene Doyle'は「イレーネドイル」或いは「アイリーヌドエル」と日本の園芸販売業者によって呼び方・表記が異なるコモンラベンダー品種です。
そのためエフゲニーマエダはあえて’Irene Doyle'と本稿からアルファベット表記することにしました。
開花の時期から推測するに、早咲き部類に属するコモンラベンダーのようです。
作出者はトーマス・デイビス・デバジオ氏(1942~2011)とされ、デバジオ氏は作家、ハーブ栽培者、アルツハイマー研究者の肩書き/功績を持っている著名人でした。
特にハーブ栽培分野においてはローズマリーに権威があるようです。
そのような作家でありローズマリー栽培家のデバジオ氏が傍ら作出したラベンダー品種のようです。
名のあるラベンダー品種作出者なので詳しく調べてみる価値ありそうですね…!
ちなみに…で話すと、ウチにアメリカ品種は他にもう1種いて「コンパクタ」が1901年にアメリカからイギリスへと渡った古典的な北米品種だったりします。
▶︎なぜか形質に大きな違いが…
ウチには去年まで2株のIrene Doyleしかおらず、初蒸留で得られた精油の香りがかなり良かったので追加で5株買い足したのですよ。
そうしたら今年開花した5株分のIreneは先に購入し植えていたIreneとは花穂の色に差がある花を立ち上げていました…あららなんということか。
■収穫と蒸留準備!
今年は開花時期に雨の日が合わさることが多かったので花が萎れるのが早い年のようでした。(コモンラベンダーの花は雨に弱い)
なので焦るように急ぎ収穫し蒸留してしまいます!
小1時間ほどですべての花穂の摘み取り完了です。
でさらに。。。
蒸留釜の湯が沸くまでの間、可能な限り葉茎と花部とを切り分けるエスピールを行いました。これにより葉っぱや茎に多く含まれるBorneoleや1,8cineoleなどを精油から極力排除できます。
Irene Doyleは精油の香りが比較的良い部類であることから花の香りをよりしっかりと確かめたかったのでエスピール法で蒸留することにしました。
葉茎のカットを施した後の蒸留直前に、花穂部分の重量計測を行いました。
バケツ重量などを除いて289gでの蒸留を行います。
■蒸留結果は…!?
去年は2株、今年は5株増えて7株分のIrene Doyleからオイルを蒸留したのですが、後述の事故と合わせてもさほど高い収率が出なかったように感じました。
そして相変わらずノコギリソウ由来の青色が移ってしまってます…おそらく蓋に位置する青く染まったパッキンが色移りの原因だろうなと見てます。
1.収油率
事故を経つつ推定値で計算してみたところ、和ハーブ並みにかなり低く出てしまいましたね。多分0.3%はコモンラベンダーにしてはかなり低い。
事故の件ちょっと油断してしまったなぁー感。いやちょっとどころじゃないんですけど。
ADHD気味を自称してるくせにセパレータの操作中目を離したのが一巻の終わりでした。
いやほんともう2度と同じ実験操作事故やらないでくれ俺。。。
2.香りとか
後述!!
ではでは!
引き続き同日に蒸留したTheイングリッシュラベンダーたる英国品種の蒸留へと続きます…!