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【蒸留日記 vol.114】イングリッシュラベンダー 'ホルゲイト'の蒸留。
本記事で解説するイングリッシュラベンダー 'ホルゲイト'の蒸留日は7/8です。
えーこんちゃこんちゃ、ラベンダー蒸留家のエフゲニーマエダでっす。
今年2024年度のラベンダー蒸留第3弾はですね、北海道の早咲き品種である3号濃紫を差し置いて見た目ソックリな英国品種「ホルゲイト」の蒸留レポートでお送りいたしまっす!
プチ前座なんですが、コモンラベンダー(Lavandula angustifolia)は園芸業界的にはイングリッシュラベンダーと呼ばれます。
植物の原産地としては南フランスなのですが、英国が初めて商業作物として加工利用したなどの理由でイングリッシュラベンダーと根強く呼ばれ続けてます。(諸説多し)
が、エフゲニーマエダ的には、「英国品種で作出・名付けられたラベンダー品種」のことをイングリッシュラベンダーと呼ぶことにしていたりします。
2023年度の’Folgate’蒸留レポート記事⤴︎⤴︎
■Introduction -about cv.'Folgate'
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フォルゲイトないしホルゲイト(Lavandula angustifolia 'Folgate')はイギリスで1933年に作出されたコモンラベンダー品種です。
穂先にまとまった花穂と「より青色的」と評価される花色が特徴で、RHS(王立園芸協会)の園芸作物辞典にも紹介されています。
英国品種としては珍しく精油の香りが高く評価されていて、香料生産用品種としても扱われることがあるホルゲイト。
ロンドン郊外のMayfield LavenderやCastle farm Kentなどで採油用に大規模栽培されているのを見ることができます。
アメリカのラベンダー農家さんでもFolgateを扱う方が多いようです。
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日本・北海道でこのホルゲイトを栽培すると、まず3号濃紫早咲ラベンダーと見間違える人が圧倒的でしょう。
それぐらい外見が瓜二つな・の・で・す・が、、、
アンミカさん的に色彩を見分けられる方だと、もしかするとホルゲイトの方が青みが強く見えるかもしれません。
海外で主に育てられるメジャー品種である'Folgate'は花の青みが強い旨の解説がよくなされているのです。
■Materials&Methods
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レイアウト改装の関係で3号濃紫花壇がすぐ横に位置していてわかりにくい
英国品種ながら香りの良さから香料用品種としても扱われている品種'Folgate'。
なので香りがベストとされる朝方7時に収穫しました。
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大小さまざまな花穂サイズの花が多かったので1時間ほどかけて慎重に収穫した。
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全重量から容器重量851gを差し引いて465グラムでの蒸留とした。
特段香りの特徴を詳細に調べたければ花のみの蒸留としているのですが、’Folgate'はそこまでではなかったので茎と葉っぱを含めた蒸留としました。(昨年は花のみ蒸留でした!)
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蒸留時間は50分としました。
開花シーズン中に2度ほど雨に当たってしまったので茶色く変色した花が目立っています。
■Results
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2.4mLのホルゲイト精油が抽出できました!
1.収油率 - EO Yield
抽出量[ 2.4ml ]÷ 素材重量[ 456g ]x 100 = 0.526%
思ったより低めの収油率で出ましたね。
英国品種のサガなのか、それとも株がもっと大きく強健に育っていれば高い収率が狙えたんでしょうか?
2.香りとか - EO Scent
見た目は3号濃紫早咲にソックリだが、香りは北海道品種1号ようていに近く、清々しくクリーンに癒される美しい香りの伸びがある精油が得られる。
2種を混植しても、香りに敏感な人は花の香りの違いで判別がつくだろう。それくらい香りに差がある。
海外において園芸品種よりか採油用品種として選ばれているその所以が計り知れる。
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![エフゲニーマエダ(平成林業。)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8203116/profile_f140f0e27e32fd00ae68f0a10241bc18.png?width=600&crop=1:1,smart)