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妊婦さんが運動する前に知っておきたいこと

ヨガスタジオやジムでは、身重な中で一生懸命運動に励む妊婦さんを見かけることがあります。
妊娠中は徐々に身体の前面が重くなり、出産はその時にならないと分娩方法も分娩時間もわからないので、どんな出産でも乗り切れるだけの体力が求められます


今回は妊婦さんが行う運動について、知っておきたいことをQA形式でお伝えしていきたいと思います。


Q1. いつから運動できるのか?

A1. 妊娠12週以降。
理由は、自然流産の発生時期のほとんどが妊娠 12 週未満といわれているからです。また12週頃は、栄養や老廃物を母体とやりとりする胎盤が完成し、赤ちゃんは主要な臓器が完成し人間らしい体へと成長していく時期でもあります。

【補足】
Yoga Siestaでは、妊娠 16 週以降には自然流産がほとんどなくなること、前置胎盤の診断が可能なことからマタニティヨガ参加可能時期を妊娠 16 週以降としています。


Q2. 運動する頻度・時間帯は?

A2. 週に2~3回、1回の運動時間は1時間以内。
午前10時~午後2時の間が望ましい。
あくまで運動の目的は体力維持です。がんばりすぎて疲れたり身体を痛めるほどやることは避けます。
また、時間帯が指定されているのは子宮収縮、お腹が張りやすい時間帯を避けている意図があります。


Q3. 運動できる条件

A3.
1)現在の妊娠経過が正常で、かつ既往の妊娠に早産や反復する流産がないこと
2)単胎妊娠で胎児の発育に異常が認められないこと
3)妊娠成立後にスポーツを開始する場合は、原則として妊娠12週以降で、妊娠経過に異常がないこと
3)スポーツの終了時期は、十分なメディカルチェックのもとで特別な異常が認められない場合には、特に制限しない
【補足】
妊娠37週以降は、いつ産まれてもおかしくない時期になります。そのため、Yoga Siestaのマタニティヨガでは妊娠36週までをレッスン参加対象としています。
とはいえ、陣痛を促進させるために運動の継続を求められることがあるため、37週以降も自主的にヨガができるヨガ動画を提供予定です!


Q4. 運動時に避けることは?

A4.
・真夏の炎天下あるいは高温多湿のような暑熱環境下で行うもの
競技性の高いもの、腹部に圧迫が加わるもの、瞬発性のもの、転倒の危険があるもの、相手と接触した りするもの
妊娠 16 週以降、仰向けになるような運動
【補足】
お腹が大きくなった状態で仰向けになると腹部大動脈や下大静脈を圧迫するようになります。 特にに静脈は圧迫されやすく、下肢の静脈還流が悪くなり低血圧になる仰臥位低血圧症候群は注意が必要です。お腹が大きくなる妊娠 16 週頃から、仰向けで行う運動は避けるべきとわれています。
ヨガでも仰向けで取るポーズはありますが、マタニティヨガでは左を下にした横向きの姿勢をとるようにガイドしていきます。
また、腹部を圧迫するポーズもヨガにはあります。そもそもマタニティヨガでは実施しないですが、身体の動かし方次第では腹部に圧をかけてしまうかのう可能性もあります。少しでも不安を感じたら、お休みすることをおすすすめします。


Q5. どんな運動が良いか?

A5.
水泳、エアロビクス、ウォーキン グ、ヨガなどの有酸素運動で長続きできるもの。
妊娠前からやっている運動は基本的に中止しなくても良いが、強度は制限が必要となる。
マタニティ●●と名のつく運動やマタニティOKと記載されている運動は他にもたくさんありますね。
ただ、前述した条件や環境とは異なる運動教室を開催している場合もあります。(かつて通っていた高温多湿の代表格であるホットヨガ教室では、妊婦さんが通っていました。)
ご自身で正しい知識を持ちリスクを理解したうえで取り組んでいただきたいです。


私には良いけれど、赤ちゃんはどうかな?

どんな運動が良いかを考えるうえで
ご自身の健康維持を踏まえることは当然ですが
赤ちゃんにとっても心地の良い運動かどうかも考慮に入れましょう。


胎児がストレスと感じた場合、運動後に胎動が減少するといわれています。妊娠中期から後期における目安は、運動終了後の 30 分間で、正常な場合は少なくとも1~2回以上の胎動が出現します。
もしこの基準より少ない胎動の場合は実施する運動の強度を下げたり、運動メニューを変えることも検討してみてくださいね!


ゆったりと動けるマタニティヨガ

Yoga Siestaでは2023年2月からマタニティヨガを開講しています。
ゆったりと動けるように考えられていて、お腹にも負担がなく心配無用でした。」とお声をいただけているレッスンで、
心と身体の調子を看ながら妊娠期間中・出産・産後を見すえて不調の改善や体力維持、リラックスに向けて無理なくヨガを練習します。
産後、ヨガレッスンからしばし離れることを見すえて
ヨガでできるセルフケア法(ポーズ・呼吸法等)をお伝えします。


また、日々変わる調子に合わせて無理なくレッスンを受けられるように
予約不要・途中入退室可能のオンラインレッスンとなります。
お待ちしています!


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参考文献
産婦人科部会. 妊婦スポーツの安全管理基準.
https://www.rinspo.jp/files/proposal_11-1.pdf (参照 2023-02-16)

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