「ホンのひととき 終わらない読書」 中江有里
「わたしの趣味は読書です。単に趣味というより生きがいかもしれません。」
「ホンのひととき 終わらない読書」 中江有里
テレビのコメンテーターでおなじみの中江有里さん。
紹介のテロップで本が好きなんだと知り、この本を購入しました。
今まで書評というものをあまり書籍で読んだことがなかったので、どんなものなんだろうと思い、読みはじめました。
中江さんが本好き・読書家だとわかるエッセイや、仕事が終わってからの読書、仕事に向かう道中の読書、旅のお供に連れて行く本、それらの書評と感想が盛りだくさんでした。
中江さんの日頃の生活や、お仕事のお話しから本につながり、するどい視点で本の解説をしてくれています。
読んだことのない本ばかりでしたが、読んでみたくなる本がたくさんありました。
中江さんの書かれている文章は、とても芸術的で上品な文体ですので、読んでいて心地良く、優しい気持ちになります。
書評というものが中江さんのフィルターを通り、まったく別の読み物になっているんです。
それは
中江さんの普段の生活や仕事で感じたことから、やさしい語りがはじまり、そこから「解説する本」につながってゆき、その本の面白さ、深さ、心の揺れが表現されています。
このあたり絶妙で、中江さんの気持ちの引力に引っ張られ、本の世界に入り込めるのです。
そして
そのまま1つの「本の紹介」を読み終えると、とてもさわやかな気持ちになりました。これは中江さんにしかできない書評なんだと思いました。
本の面白さについて、中江さんはこのように語っています。
書評って本を紹介するだけでなく、書いているご本人さんの意思の入った、新しいエッセイ・読み物として成立するんだなと思いました。
その中から、この先読んでみたい本がありました。
【出典】
「ホンのひととき 終わらない読書」 中江有里 PHP研究所
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