ギタリスト大島祥のブログ

クラシックギタリスト ブリュッセル国際コンクール ギター部門にて第2位。その他、数々のコンクールで入賞。 武者修行中。

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クラシックギタリスト ブリュッセル国際コンクール ギター部門にて第2位。その他、数々のコンクールで入賞。 武者修行中。

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クラシックギター成長記 第1章 2018-2021年

今回は、僕がクラシックギターを本格的に勉強し始めた時期〜大学を卒業 までのストーリーを書きたいと思います。 大学受験僕がクラシックギタリストになりたいと思ったのは、高校2年生の時だった。 クラシックギタリストになるためには、クラシック音楽を深く勉強しなくてはいけないと思い、音大を受験することを心に決めた。音大の入試に必須の科目であるソルフェージュ(音楽理論)はピアニスト山口友由実さんのもとで1年間学んだ。 そして音大に入学することが出来た。 初リサイタル当時習っていた

    • 僕の人生を変えた1曲

      2016年、僕は高校2年生で、 本格的にクラシックギターを始めてから1年が経った。 その年に人生で始めてギターのコンクールに出場することになり、 先生から、 本選の自由曲として、ある1曲を勧められた。 「スブルビオ」という名前の曲で、 「カルロス・モスカルディーニ」というアルゼンチンの名ギタリストが作曲し、 2015年にアルゼンチン音楽賞という作曲コンクールで最優秀賞を受賞したばかりの作品だ。 「スブルビオ」は、コンクールの本選で弾くのには時間が短めだが、 鬼

      • 奇跡のような瞬間

        音楽の演奏では、 ほんの稀に奇跡のように素晴らしい演奏に出会うことがある。 それは、誰かの演奏会を聴きに行った時だけでなく、自分が演奏している時でも出会うことがある。 まるで音楽の神様が降りてきたような瞬間で、 僕はその瞬間に出会うたびに 「なんだこれは」「一体どうしたんだ?」 と心の中で思うのだ。 今回は、今まで僕がいくつか体験した中の ひとつを話したいと思う。 僕の通っていた中学校では、学内の生徒たちだけで行われる合唱コンクールが毎年あった。 僕がその奇跡を体

        • スランプだったのか

          「何かがうまくいってない気がする」 「本番で良い演奏ができなくなっている?」 「なぜなんだ」 僕は、 よく自分に「発明家の気質」があると感じることがある。 自分の個性はかなり独特だと思っているので、 自分にしかないやり方があると信じて そのやり方を「発明家のように見つけよう」 と、ここ数年必死なんだ。  しかし毎日それに夢中になるうちに よくない方法を気付かないまま続けていた。 具体的に話すと、 それは楽器のセッティングだ。 ギターは弦の種類を使い分けたり、 違

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        クラシックギター成長記 第1章 2018-2021年

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        • 青春の日々   
          5本
        • クラシックギター成長記
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          人と何を比べる?

          今回は、音楽の話ではなく ただ自分が友達に話したいことをここに書く。 なんで自分は、あの人より優れてないのだろうと考えた事はないか。 例えば、 自分よりあの人の方が才能があったり、 この世に生まれた時点での環境やスタート地点が違ったり。 人間には必ずそういう「他人と自分の違い」を考えて自信をなくす時があるはずだ。 でも僕が思うに、 それは無意味な悩みだと思う。 これは僕の個人的な考えなのだが、 最後まで読んでいただきたい。 自分と他人の違いは、何なのか。 見た目

          僕の愛するギター

          僕が使用しているギターは、 「イグナシオ・フレタ」という銘器だ。 世界の銘器の1つと言われている。 この楽器に出会ったのは、2020年の1月。 新型コロナが流行する直前。 世界中が混乱して 外出できない時期も この楽器と一緒に過ごした。 もちろんこの楽器が世界一だとは言えない。 これよりもっと価値のあるフレタが存在しているに違いない。 でも僕は、今後の人生でこの楽器を手放すことはないだろう。 僕は一度好きになったら、その想いを変えることができない性格だ。

          古き友

          僕には、長い付き合いの友が何人かいるが その中でも、一番古い人の話をしたい。 その人とは2歳の時に出会った。 出会った時のことは全く覚えていないが、 同じ病院で生まれて、同じ幼稚園と小学校に行った。 僕らは記憶がないうちに知り合い、 自分が誰なのか分からない時から いつも一緒だった。 お互いの家は、歩いてすぐの所にある。 ちょうど僕らの家の間には、 1つの公園があって、そこで毎日のように遊ぶ。 よく虫を取ったり、池でザリガニを釣ろうとしていた。 夕方5時になり

          青春の日々 最終章 2016〜2017年 

          低迷期 思い入れの強かった活動が、消滅してしまった。 それから毎日、 抜け殻のようになった期間が続く。 僕は高校2年生になっていた。 ケンカを解決することが出来ないまま終わってしまうと、その後の学校生活が過ごしづらくなるものだ。 自分のやり方の一体何が間違っていたのか。 ずっと考えていた。 それで半年ほどかけてやっと答えが出た。 自分は、中学の時から音楽で生きていく覚悟を決めていた。 そして誰よりもやる気があった。 いや、ありすぎたのだ。 誰も自分のモチベ

          青春の日々 最終章 2016〜2017年 

          青春の日々 第3章 2015〜2016年 

          新たな出会い高校になると新しい友達が出来た。 自分の学校は中高一貫だったので、 高校から新入生がきた。 僕は中学までは常にひとりで音楽と向き合っていたが、まさか高校から同期の音楽仲間が出来るとは思ってもいなかった。 まず自分は、軽音楽部に入っていて、 そこに新しく入部してきた人たちの中で Aさんと出会った。 Aさんは、僕が新入生歓迎ライブで弾き語りしたビートルズのブラックバードを聴いていたらしく、初顔合わせの時に僕のことを覚えてくれた。 僕は「楽器は何弾くの?」と聞

          青春の日々 第3章 2015〜2016年 

          青春の日々 第2章 2014〜2015年 

          自分の居場所 サッカー部を辞めてから軽音部に入るまでの間、色んなクラブに入ってみた。 まず野球部の部員が足りなくて困っているというので助っ人として野球部に入り、大会にも出場した。 野球は小学校の時に少しやっていたから、好きだった。 ただそれは続かずに辞めてしまった。 そしてその後に卓球部にも入ってみた。 卓球はまったくの初心者で、ただ運動になるからという理由だけでやっていた記憶がある。 このようなやる気がない生徒に顧問の先生はいつも怒っていた。 学内でみんなか

          青春の日々 第2章 2014〜2015年 

          青春の日々 第1章 2012〜2014年 

          入学2012年4月に、僕は中学生になった。 中学受験をする予定じゃなかったが、急に私立の学校に行きたくなったので、受験の数ヶ月から勉強し始めて行きたかった中高一貫の学校に入学することが出来た。 その時の自分にとって、勉強はそこまで重要でなくて、ただ地元の友達とは違う学校に行くというのが魅力的感じたのだと思う。 入学当初は、学校の制服もかっこよくて、かなり都会な場所にある学校に毎日行けるのが嬉しかった記憶がある。 そして4歳から趣味でエレキギターをやっていた自分は、どう

          青春の日々 第1章 2012〜2014年 

          初めてのオペラの仕事

          先日、1月の末に新国立劇場でのオペラで、オーケストラと一緒にギターを演奏しました。 その仕事の話は、そのオケで演奏する他の楽器の方からの紹介で引き受けることになりました。 しかもその依頼が来たのは、たまたま僕が新国立劇場のバレエを観に行った日だったので少し運命を感じました。 僕はいつもソロで演奏するので、オーケストラの方々と一緒に演奏する機会はほとんどありませんでした。 なので、 僕は、初合わせの時も本番当日も常にワクワクしてました。 またオペラは、舞台の上のスト

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