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読書感想文:BUTTER
社会人3年目の夏に、英文科のゼミの教授と友人とご飯に行ったとき、教授からおすすめされたのが柚木麻子の『ナイルパーチの女子会』でした。
「きっと、20〜30代の女性はこういうのが刺さるんじゃないかなぁ」とかなんとか、文学部の教授らしからぬ説得力のない推薦文つきで。
結局、その夏は「男受けが悪い」と友人が言っていた『ドグラ・マグラ』を読み、一体これは誰受けの本なのか・・?と混乱したのを覚えています
読書感想文:処女連祷
今まで書いてきたnoteのアクセスログみると、意外にも『ペスト』紹介を細々と読んでいただけていることに気がつきました。
おすすめすぎる小説だけど、旬でもないし、海外作品だし意外!
非常に読みやすく、何度読んでも楽しめる読み応えがあるのが世界的名作たるゆえんですね。
前置きが長くなりましたが、今回も5本の指に入るくらい好きな小説、
『処女連祷』です。
〜あらすじ〜
卒業を間近に控えた女子大生仲
悪と戦うストーリーに食傷気味なときに読む本
「お前の全生活にはデケイした面白みがあるよーお前は敗滅していく人間だからね」
梨木香歩の『家守綺譚』を読んで、風雅に描かれたな明治時代へのノスタルジーが募り手に取った佐藤春夫の『都会の憂鬱』の暗いこと。
駆け出しの文筆家である主人公が定職につかず日がな一日家にいるという設定は同じでも前者は私小説風に幻想的なエッセンスを加えたエンタメ小説であるのに対して、後者は日の当たらない家で神経衰弱になってし