疲れ果てた30代があつ森に癒されてまたゆっくり歩きだすまでのはなし
昨年7月に勤めていた仕事を辞めました。
それまで毎日会社に働きに出ていた日々から一転し
家に引きこもるようになって眠れなくなり、食べられなくなったりと
だんだんと意気消沈していく私を見かねた夫が
プレゼントをしてくれたのがあつ森でした。
どうぶつの森シリーズの過去作品は何度かプレイしたことがあったので
なんとなくゲームの内容は知っていましたが
毎日プレイしなければ住民さんが寂しそうにするから罪悪感を感じるし
虫取りに作物栽培など、とにかくやることが多すぎる。
と私には少々荷が重いゲームなのではないかと
不安に感じていましたが、せっかくのプレゼントだったのでプレイを開始しました。
今回は疲れ果てた30代が島民代表としてあつ森デビューをし
癒され、元気をもらいながら過ごした日々のお話です。
■見失っていた自分らしさを取り戻していく
島の住民である猫さんとは気が合い
毎日話しかけては、おたがいの家に行き来するようになり
彼女は【アネキ】という性格でとても気が合った。
【ちゃんとウマいものくってるか】
【たまには立ち止まりな 疲れちゃうよ】
となにかと私を気にかけてくれた。
そんな彼女との交流で思い出したのは
本来の私の性格だ。
もともとのんびり屋でマイペースな性格。
それが理由なのか、学生時代は面倒見のいい姉御肌の友人が多かったです。
社会人になり仕事を始めてからはのんびりでマイペースというわけにもいかず山積みになるタスクに、鳴り止まない電話。
ミスが許されない緊張感が続く日々に
知らず知らず【自分らしさ】は私から離れてどこかに行ってしまった。
【自分らしく過ごしていいんだよ】
そう語りかけてくれるように
何かに追われることもない。
ミスを誰かに責められることもない。
この島は【のんびり屋でマイペースな私】でいることを許してくれた。
自分らしさを取り戻せる日々。
こんなに自由な開放的な気分になれたのは久しぶりでした。
■無心で島作りに没頭しながら
現実から目線をそらしリラックス
ふとした瞬間に嫌なことを思い出してしまうことがあると思う。
私もそのシーンが勝手に浮かんでなんども落ち込みました。
そんなときには島作りが最適で
柵を建てたり、海に潜ってみたり、黙々と畑を耕してみたり
頭や心を空っぽにして作業をする感覚が
嫌なこと思い出してはその感情にとらわれている心の
目線をそらしてくれる。
問題に向き合うことも大事だけれども
疲れてしまったら一度その頭と心にかかえこんでいるたくさんの荷物を
ほうりだして、空っぽになって何かに没頭する時間を持つことも大切です。
■あたたかい島でこころもほぐされていく
【今日のファッションすごくすてきだね】
【きみはなんでも器用にこなせてすごいや】
よくプレイ中にこうしてあたたかい言葉をかけられて
涙と鼻水が大洪水になることがあり大変でした。
島では否定の言葉のない空間で
コミュニケーションを取れるところがすごく良かったです。
大人になると褒められたり、優しくされることが減って
その代わりに耳を塞ぎたくなるような
辛辣な言葉を聞く機会が増えたりもするので
それと素直に人をリスペクトする言葉や感謝の言葉も
かけられなくなるという現象も起きている気がします。
【好きだよ】
【尊敬しています】
【ありがとう】
そんな純粋であたたかい言葉ほど投げかけるのが難しくなる。
年々肩こりが増えてくるのと同じように、心もこってくるのかもしれない。
あたたかいタオルを重ねて肩をマッサージすると
肩こりもよくほぐれていくと聞いたことがある
あの時あたたかい言葉を受けて目から鼻から大洪水だったのは
あたたかい気持ちを感じたことで心もほぐれて感情をだしやすくなった
ということだったと思います。
■季節が進む、私もぼちぼち歩き出す
島にも四季があり、春の桜から冬の雪まであざやかに島を彩って
季節が巡る様子をみるのも楽しみの一つになった
夏にボロボロのままこの島での暮らしを始めたとき
私だけずっと同じ場所にいるようにみえて
なかなか前に進めていない現実に焦りながら過ごしていたけれど
ながい人生の道のりは
こまめに休憩をはさみながらでないと疲れてしまうから
肩の力をぬいて、少しでも自分自身を労る時間を作りながら
過ごすようしていくと、荒野に見えていた道が
少しだけ歩きやすく見えたような気がしました。
わたしにとって自分を労る時間の1つにあつ森がいてくれた。
島でのあたたかい生活がわたしによりそってくれたことで
またぼちぼちと歩きだしてみようかなと思えてきた。
気づけばもう3月も終わりを迎えて
4月にはこの島にも桜が咲いてまた新たな季節が巡りはじめる。
今年は元気になれたわたしで新たに島暮らしを楽しもうと思います。