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[本・レビュー] ふしぎ駄菓子屋 銭天堂

"不幸は幸に、幸は不幸に。
銭天堂は、お客をえらぶ。
お客が幸せになれば、銭天堂の勝ち。
不幸になれば、銭天堂の負け。
はてさて、明日はどんなお客さまが、銭天堂にやってきますかねえ"


通いなれたいつもの通り。
見慣れない一見の駄菓子屋。
古びたたたずまいは昨日今日できたものではない。
ありえない状況にも関わらず、お店の魅力が自然とお客を招き入れる。


お客が店を選ぶのではなく、銭天堂がお客を選ぶ。
銭天堂に選ばれたということは、幸せになるチャンスをもらったということ。


すでにレールは敷かれている。
ルールを守って、幸せになれるかは、その人次第だ。


私の小学生の娘が大好きなシリーズ。


陳腐な言い方をしてしまえば、『理不尽さとブラックさを取り除いた"笑うセールスマン"』
こんなことを言ってしまうと、本シリーズの素晴らしさを損ねてしまいそうですが、
ストーリー展開、ちりばめられている教訓、扱われるテーマ
など、非常に練り込まれています。


私なんかだと、もっとひどい終わり方をするのかと想像していたら、
全く違った素敵な終わり方(本来ならば想像できないような終わり方ではないところに、自分がすれてしまっているんだなと感じさせられたりします)を迎え、思わず苦笑いしてしまったエピソードもありました。


9月8日からは、Eテレでも放送が開始となるようです。


今後ますます人気がでそうなシリーズです。

お子さんはもちろん、大人の方でも楽しめる作品です。

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