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会社を辞めた⑪



山陰山陽5泊6日の旅から帰宅してはや1週間が経過した。1日の半分は車の運転で費やしていたようなこの旅も、非常に楽しいものだった。飛行機で短時間でどこまでも行くことができるのを改めて感じたし、今後遠出の旅行の機会を増やしてみてもいいような気がする。

旅行から帰ってきてからの10月28日〜11月4日は、身体のメンテナンスをしながらサブカル沼に興じていた。私は多くの人がそうであるように漫画映画本アイドルアートアニメゲームといったサブカル沼の住人である。転職までの2か月は好きなことしかしないと決めている。そのため旅行以外ではあらゆる娯楽に触れている時間が長いので、漁った本や漫画について記していくことにしよう。この間映画などもいろいろ見たが、長くなりそうなので別口で記載することにする。






・しつこい不安感が必ず消える セロトニン復活ストレス解消法/腸すごい!医学部教授が教える最高の強化法大全



私が会社の上司との軋轢により心身のバランスを崩し転職に至り、現在入社まで端境期というのは前述の通りであるが


とにかく体調を整えなければいけないとの思いで、一週間に一度整骨院に通い施術を受けている。ウォーキングやストレッチなどの適度な運動の効果もあってか、肩こり腰痛はかなり改善されたと言っていい。ただ、毎回担当の柔道整復師に渋い顔をされる部位がある。腸である。


自分でもわかるほどなんか硬いし、押されれば痛い。別に便秘でもなんでもないのだが、腸を押されるたびに「う〜んまだかかりそうですねえ」などと言われる。旅行から帰宅した翌日の通院でもそうだった。メンタルをやられてから自律神経とホルモンという宗教団体に加盟している私は、その日も対処法を求めてKindle Unlimitedを開いた。


これらの本によると、人間の脳はストレスを感じると「ストレスホルモン」を分泌し、ストレスを乗り越えやすくする。代表的な2つのストレスホルモンのうち、腎臓の上部にある副腎皮質から分泌するコルチゾールは、ストレスによる脳機能の低下や血糖値の低下を防ぎ、免疫力も高める。一方アドレナリンはノルアドレナリンを生成し、交感神経を刺激。心拍数や血圧を上げ、興奮状態とし、やる気や集中力、ストレス耐性を高める。言わばストレスに対する「攻撃」と「防御」を司るホルモンだ。

この二つは短期的にプラスの効果を発揮してくれるホルモンだが、慢性的に強いストレスを受けていると脳の分泌調整機能が効かなくなり、常時二つのホルモンの血中濃度が高くなる。ストレス過剰な状態が続けば回復が間に合わずホルモンが枯渇。対抗するホルモンなしにストレスと直面し、心に大きなダメージを負いやすくなる。

ここで打ち出されている解決策は、ストレスレベルそのものを軽減する「幸せホルモン」が関係している。「セロトニン」と「オキシトシン」などの総称である。

セロトニンは神経伝達物質の一つで、精神の安定に関わり、不足すると感情のコントロールが難しくなる。交感神経を優位にして、血圧や代謝を上げる効果もある。一方オキシトシンはストレスを薄めるホルモンで、脳の視床下部内で合成され、下垂体後葉という場所から分泌される。副交感神経を活発にし、リラックス状態に導く。ストレスの軽減作用が先にあり、その先に幸福感がやってくるため、毎日オキシトシンを分泌させる習慣をつけ、日々のストレスをその日のうちに緩和することが肝要となる。

・・・・・さまざま書いたが、これらのホルモンを分泌するのに重要なのが、ホルモンの材料となる栄養を吸収する腸の働きであるらしい。腸がうまく機能していなければうまく脳内物質を合成することができず、また腸自体が1億の神経伝達物質を持っているとされ、気分や性格を決定しているとも言われているという。

精神状態を整えようと思ったら、順番としては腸内環境を整える→セロトニンやオキシトシンの分泌方法を実践する→日々のストレスを軽減しアドレナリンやコルチゾールが適切に分泌されるようにするーの順だとか。

私は天邪鬼なので上記のJegとかいう謎の人物が書いたものには踊らされないぞと思い2冊目の医学部教授が教えるうんたらというやつにも目を通したがどうやら本当であるらしかった。1冊目で腸に起因する体の不調の解決策として、バナナ食って整腸剤を飲めという身も蓋もない方法が書いてあったので、とりあえずザ・ガードを買って始めてみたが、早くも整腸剤の比較サイトを見てビオスリーのほうがよさそうだったので萎えている。



・日本三國


整骨院や歯医者に通う傍ら、何も予定を入れていないこの1週間余りひたすら漫画を読んでいた。毎月大量に出る新刊の中から漁って読むマンガ好きならば、電子書籍サイトはコミックシーモア一択だと思っている。

かなりの年数使い続けているのでシーモアの本棚は私の趣味と買ったときの気分が如実に詰まっており、人生の中で最も他人に見られたくないものの一つだ。もし今心臓発作などでいきなり死んだらこの本棚はどうなってしまうのか非常に心配である。

話がそれたが、今回購入した漫画の中からいくつかピックアップして感想を書いていこうと思う。まず最も印象深く、かつ本腰を入れて読んだのがマンガワン、裏サンデーで連載中の「日本三國」(松木いっか著)だ。

文明崩壊後の近未来、再び戦国時代と化した日本を再統一すべく一人の青年が立ち上がった。
名は三角青輝。後に奇才軍師と評される彼の伝説が、いま始まる!!

裏サンデー公式


日本三国の舞台は戦争やウイルスの猛威、悪政に大規模災害などが重なり実質的な滅亡を経た近未来の日本。おそらく三国志をモチーフとしているのだろう。滅亡後の未来を経た日本は三つの国に分かれているという設定だ。主人公のモデルは諸葛孔明だろうか。「愛媛郡」の一役人だった主人公の立身出世の物語だ。

どのようなフィクションもそうだと思うのだが、長編作品や重いテーマを扱う作品を見るときは、ある程度の心構えが必要だ。頭を空っぽにして気軽に読めるからこそ、異世界転生だの悪役令嬢だのが流行っているのだろうし面白いのだけれど、心構えが必要な作品を読んだときにしか味わえないカタルシスがこの世にはある。ウェブコミックでこのような作品が読めるようになるとはいい時代になったものである。

とにかくこの作品は主人公の三角がかっこよくてたまらない。三角が住む「大和」国は内務卿による独裁政権下にあり、十代で結婚した三角の妻は官吏による横暴な徴税行為に反抗したことを理由に処刑されてしまう。妻との約束を果たし、平和な世を築くという志が三角の行動理由の基盤をつくっている。

一途さ、理屈っぽさの裏返しである雄弁さ、政戦における有能さが痛快で、難しいテーマを持った作品でありながら、主人公の獅子奮迅の大活躍という少年、青年漫画を読む楽しみが詰まった作品だ。




・神様学校の落ちこぼれ

現代日本、ごくごく普通の平凡な世界。
でも、少しだけ変わっているのは―――

この世界には神さまがいる。


”神通力”を持つ人間を「ヒミコ」、そして国家資格を得たヒミコを「神さま」と呼ぶ現代。高校進学を控えたナギのもとに、ある日突然届いたのは、強力な神通力を持つ者たちが集う「神さま学校」の合格通知。入試も受けていないのに?見知らぬ神さまからの推薦枠合格だというけれど、エリートばかりが入学するなかでナギの成績は学年最下位!学校きっての落ちこぼれ女子の毎日が、超難関の国家資格「神さま」を目指して動き始める――!

超能力×学園×友情×恋愛×陰謀!?
スピリチュアルスクールドラマ!!

花とゆめ公式


小説投稿サイト「小説家になろう」で2012年に投稿された「薬屋のひとりごと」は、書籍化、コミカライズ化されアニメ化もした大ヒット作だ。いち投稿者だった作者の日向夏氏は、今やほかにも数多くの書籍を出版する人気ラノベ作家。そんな日向夏氏が原作を手掛け、「兄友」などで知られる赤瓦もどむ氏が作画を手掛けている「花とゆめ」連載中の作品がこの「神さま学校の落ちこぼれ」である。

もはや原作と作画の取り合わせを見ただけでも読まない手はないのだが当たり前に面白い。少女漫画はいかに主人公を応援できるか、共感できるかも重要なポイントだと思うが、前向きで明るく、自分の能力を最大限駆使し物事に取り組む姿が応援したくなる。

主人公と同じ学校に通う面々も個性的だ。それぞれのキャラクターに背景があり、物語を通じて各々が抱えるドラマが解き明かされていく。少女漫画ではあるものの今のところ恋愛要素は薄めで、解き明かされていない物語の謎もまだまだある。ミステリー好きな人にもおすすめできる漫画だと思う。


・春の嵐とモンスター


危険すぎる義弟ができました。

春野嵐子はできるだけ他人と関わらず、空気のように生きていたい高校一年生。母の再婚相手が連れてきた息子・天峰栢は、街中で人を投げ飛ばすタイプのモンスター中学生だった! どうやら栢には事情があるようで…? 日常が非日常に変わる、凸凹義姉弟ストーリー開幕!

花とゆめ公式

「なまいきざかり」などで知られるミユキ蜜蜂氏による花とゆめ連載中の少女漫画だ。ミユキ先生の作品はなまいきざかりを中盤まで読んで以来だが、ものすごく絵がきれいになった。人物描写に色気があって、女子の性癖をピンポイントで突いてくるシチュエーションと男性キャラクターを描く人だと思っていたが、凄みを増したような気がする。

令和の少女漫画雑誌はデザートの1強と思っているものの、白泉社の花とゆめとLaLaも昔から好きな雑誌だ。物語6:恋愛4くらいの割合で恋愛描写よりもストーリーを重視しているイメージがあり、ファンタジー要素が入ったものも少なくなく作品の読みごたえがある。

「春の嵐~」に関しては、なんといっても義弟である栢の魅力がすごい。複雑な生い立ち故の欠落した常識、見た目とは裏腹の年齢相応の幼さ、にもかかわらず危ない男の色気を醸し出している。主人公の感情など抜きにして、栢をなんとしても幸せにし隊をすべての女性読者が立ち上げているはずであり、最新刊の内容には本当にハラハラさせられた。今後の展開が楽しみだ。


・サンダー3

フツーの仲良し中学生トリオが、ひょんなことから奇想天外な冒険の旅へ――…!?

全世界驚愕間違いなし! マンガの新境地を切り開く超・衝撃作!!!

月間少年マガジン公式


月間少年マガジン公式曰く、「月刊少年マガジンに彗星のごとく現れた超新人。本作が連載デビュー作。」の池田祐輝氏のよる同誌連載作品。おそらく、読売テレビの深夜番組「マンガ沼」でかまいたち・山内氏が推したことによって広く周知された漫画だと思う。中学生トリオがひょんなことをきっかけに別世界・・・・作画の違うパラレルワールドにトリップし、現地人とともに敵対する異星人と戦う話だ。

私はマンガ沼の内容を見ずに、「マンガ沼で紹介されているらしい」という情報だけを得て読み始めたのだが、いやGANTZ以外の何者でもなくて草。絵のタッチ、話の展開何をとってもGANTZなので最初池田氏は長年GANTZ作者の奥浩哉氏のアシスタントだったのではないかと思った。

だが読み進めていくうちにあまりにもGANTZすぎて絶対にこれは奥先生だ、なんで池田なんて名前なんだと疑念を深めた。ただどうやら真偽は明らかになっていないようだ。どうしてもこのサンダー3のアイデアを形にしたくて描いたものの、あまりにもGANTZなため別名義にしたのではないかと踏んでいる。



今回noteの機能をいろいろと使って日記を書いてみた。我ながら読みやすくなったと思うのだが、執筆に2割増し時間がかかる。どうするべきか考えあぐねている。




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