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視覚と思考と写真

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写真を撮ることが苦手です。見たままに写せない…と言ったら、「目の機能をカメラだけに任せちゃ駄目だよ」と言われた。視覚と思考は連動している。目は、脳は、見たいように見ているとも言え…
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「望遠レンズの魅力」あなたはどっち派?

niko me Life運営のSUBARUです。 写真を撮り続けているとある言葉を耳にするようになる。 「レンズ沼」...それはいったいどんな沼なんでしょう? 写真を始めるとカメラの見た目やスペックについつい目が向きがちになります。 しかし、どんな写真が撮れるのかはレンズによって大きく変わります! だからこそ色んなレンズが気になり、 気づけば手元にあるという経験に心当たりがある方も多いのでは? 見たままの光景でありのままの感情に近い 「標準レンズ」 目で見る以上に広

なぜ写真は引き算が大事なのか?

Branding Photographer & Videographer の Kokoro です。  写真は引き算が大事であると言われます。    かく言う私も、写真を始めた時は とにかく色んなものを一枚の写真の中に収めたいと 何を主役として見せたいのか分からない写真を量産していました(苦笑)。  引き算を知らずに、とにかく足して詰め込んで てんこ盛り状態の写真を撮ってしまっていました。 これって、写真初心者あるあるですよね。    写真を見ると その写真を撮

3枚の写真の時間差がわかりますか?

写真が思うように撮れない。イメージしてたのとぜんぜん違った。そう思うことはありませんか。 イメージどおりに撮るためには、その場の空気を自分自身がどう感じているのか。それをどう伝えたいのか。意識を持つことも大切なことのひとつです。 今回は、意外と忘れがちなシャッターボタンを押すまでの意識の持ち方のお話です。 これからミラーレス一眼カメラをはじめようと検討している方、始めたばかりの方のためのヒントを書いています。カメラ購入の前後約6ヶ月程度の方を対象にしています。ミッション

シャッターは愛、ゆえに残酷

シャッターは愛の告白だと思いませんか? その世界への、その時間への、その人への。しかし、ゆえに等しく残酷でもあるのです。 わたしたちはふだん興味のあるものや好きなものだけを撮っています。そうでないものにカメラを向けることはあまりないはずです。とくに意図がなければ日常におけるほとんどの場合、写真とはそういうものですよね。その意味でシャッターはわかりやすい愛情表現だったりします。切るたびに「好きです」と告白しているような... しかし、同時にある事実にも気づくのです。例えば、

写真は詩

写真と「詩」はよく似ています。両方とも、見えるものより見えない何かを語ろうとするからです。例えば、匂いや手触り、音や温度や味、それから時間や感情だってそうです。どれも視覚以外の感覚で目には見えないものばかりです。写真や詩なら、そのままを写したり言葉にしなくても、感じてもらうことができるはずです。 だからなのか写真と詩の作り方には共通する部分があります。 実際に写真に対して「poetic(詩的な)」という表現が使われたりもします。優れた詩からは自然と画(つまり写真)を心の中に

カメラは世界と自分の対話を許してくれるまるで魔法のアイテムなのね

久々に普通の日記です。 ふと、わたしはカメラの何が好きなのだろうと思った。 ここしばらく人生がずっとバタバタとしていて、最後に夢中でシャッターを切ったのはいつだろうなと思い返してみたら、気づけば多分半年以上カメラをまともに触っていない。もちろん仕事とか、何か理由があれば触っていたのだけど「何も考えず世界に夢中でシャッターを切った」は2019年9月に行ったトルコ・カッパドキア が最後なんじゃないか。 今年の始め私の人生に大きなイベントがあって、いろんなもののバランスが変わっ

タケノコの宇宙。再び。

タケノコをご近所さんにいただいてその魅力に驚いた4月半ば。 あまりにも美しくて、その魅力は宇宙のようだと。 その記事はこちら。 カメラのファインダーを覗く度に、びっくりが溢れ出す。 そのカーブとか、鋭いところとか、透明度とか。 自然が作り出す造形って、なんでこうも魅力に溢れているんだろう... そして。 嬉しいことに、再びご近所さんにタケノコをいただきました。 ありがとう! やっぱりすごい。 既知への破壊力がすごい。 タケノコってこんな姿をしていたのだっ

写真は「真似」から始めよう

外出を自粛していた期間、何に困ったかといえばコーヒーを飲み過ぎてしまうことでした。以前そのことをツイートしたところ、コーヒーは飲みつつ、合間に「お茶」をはさむといいとアドバイスいただきました。 お茶にもカフェインは入っているものの、コーヒーばかりを続けて飲むよりは気分転換になるんですね。すっかり習慣になりました。 で、お茶って改めて眺めていると、この緑色がとても綺麗なんです。せっかくなので、写真を撮ってみようと思い立ちましたが、普段は風景や街並みを撮っているので、どのよう

30年近く前の作品撮りをお見せします。

今フィルム写真での撮影にハマっている人にはぜひ見て欲しい。 30年前、バブル経済が終わりに近づいていた頃、フリーランスのカメラマンアシスタントを3,4年していた。 わずか10万円の給料でほぼ休みもなく、毎日鬼のように忙しかったが、海外ロケや地方ロケも多かったので、普段出来ない経験やお会いできない人にも会え充実していて、カメラマンになりたいと言う思いだけで日々生活していた。 当時はブルータスやターザンといった雑誌の出版社のマガジンハウスやファッション関係も勢いがあり、車、二