爪と嫉妬。
優しいね。
(……優しくするのは、、私だけにしてよね…)
私の知らなかった私が、
溢れ出ていく。
あなたの首も背中も、
手の温もりも、
……私だけが知っていれば良い。
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…っいったぁ…!
最悪だ。
しゃがんだまま、動けない。
古ダンスの角に、足をぶつけてしまった。
親指の爪が割れ、、溢れ出る血。
血、血、、血の川。
血が、畳に染み込んでいく…
…そういえば、爪、切ってなかったなぁ…
煩わしい。私の爪。
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パチッ、、パチッ……
足の爪を切る。
必要ないのに、
いつも生えてくる「爪」のように、
日々、少しずつ溢れ出る嫉妬を、
爪切りで切り落としていく。
気を付けないと、
伸びたままにした爪は、
…相手を傷つけしまうから。