【月曜日のしかけ#8】忍法オウム返し
月曜日は仕事力大全の基礎に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。
今回は、アクティブリスニング力(積極的傾聴力)が少しレベルアップできる7秒しかけ「忍法オウム返し」を紹介します。
すみません、「オウム返し(リフレイン)」は忍者の術ではないのに「忍法」をつけています。7秒しかけで忍法というネーミングをつける基準は次の2つです。
【言動の場合】
・ 良い言動だが、あまり実践されていない
・ 実践するきっかけにしたい
「オウム返し(リフレイン)」は相手の話を聴く時の良い言動ですが、実践していない方向けに「忍法オウム返し」とネーミングしました。
皆さんが実践するきっかけになってもらえたら嬉しいです。
この記事はショート動画でも解説しています。
「気軽に学びたい!」という方はTiktokもご覧ください!!
0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~
② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」
③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
1 「忍法オウム返し」とは
皆さんも知ってるとは思いますが「オウム返し(リフレイン)」とは
「相手の言ったことをそのまま返すという会話の基本的なテクニックです」
皆さん「オウム返し」実践してますか?
『白潟さん、よくやってます』
そうですか、さすがですね。
ここまで読んでもらいありがとうございます。
ここからは、「忍法オウム返し」が十分できていない方向けに説明していきます。
【同僚とじっくり会話をするシーン】
同 僚:『いやぁ! 最近〇〇マネジャーからの依頼が多くめちゃくちゃ 忙しいよ!』
あなた:『そうなんだ、忙しいんだね』
という具合に、同僚の言葉をそのまま返しているだけなので同僚の意図とはズレませんし、同僚のおもいをしっかり受け止めた感じも出ます。
話を聴いているという意思表示をしながら会話のバトンを同僚に渡せます。
同僚に返すのは言葉だけではなく、同僚の感情も汲み取りながら「忍法オウム返し」をすると同僚がわかってもらえているという感覚を持てます。
相手の言葉をそのまま使った「忍法オウム返し」ですが、言葉や感情をぺーシングした返し方だといえます。
「忍法オウム返し」はアクティブリスニング力(積極的傾聴力)のプロフェッショナルスキルのひとつでもあります。
「忍法オウム返し」には6つの効果があります。
① 簡単でいつでも使える
相手の発言をそのまま返すだけなのでとても簡単です。ほぼすべての発言に活用できますし、何を返していいかわからない時にも活用できます。
② 会話が続きやすい(相手の話をたくさん聴ける)
会話のバトンを相手に渡せるので、相手が次の話しをしやすくなります。
③ 相手に共感できる
相手の言葉と感情をそのまま返しているだけなので、相手の意図や気持ちに沿うことができます。相手の気持ちにしっかり反応している感じが生まれ、共感も表現できます。
④ 聞いてくれる・理解しようとしてくれているという姿勢が相手に伝わる
相手は自分の言いたいことや気持ちがちゃんと伝わっている、と感じるようになります。
⑤ 相手が嬉しいと感じる
相手は感情を返されるとすごくうれしいです。事実と感情両方の発言があったら感情を優先して返すようにしましょう。
⑥ 人間関係が深まり信頼関係が築ける
③から⑤の効果により相手との人間関係も深まり、信頼してもらえます。
実は、「忍法オウム返し」には沈黙できる効果もあるんです。
「沈黙は金、雄弁は銀」
沈黙することは多くを語る以上に価値があるという格言です。
人は聴くよりも自身のことをたくさん話し聴いてもらいたいので、
聴き手の沈黙は価値があります。
ただ、一般的に会話している時に沈黙をすることは難しいです。
そこで「忍法オウム返し」を活用し沈黙を実践してもらいたいです。
先ほどの会話例で紹介します。
同 僚:『いやぁ! 最近〇〇マネジャーからの依頼が多くめちゃくちゃ 忙しいよ!』
あなた:『そうなんだ、忙しいんだね』
その後、沈黙・・・、すると同僚が話し始める
同 僚:『昨日もさ、A社の仕事やってくれって頼まれパンパンだったん だけど断れずに受けたんだ』
あなた:『そっか、断れなかったんだ』
また、沈黙・・・、すると同僚がまた話始める
同 僚:『なんで自分ばっかりに依頼がくるんだろうね!他の人にも頼めばいいのに自分ばっかり。Aさんは余裕ありそうだったし、Bさんも大きな仕事終わってたし…』
あなた:『そうだね、1度〇〇マネジャーに相談してみたら?』
同 僚:『うん、ありがとう!色々と聴いてもらえてスッキリした。 〇〇マネジャーに相談してみるよ』
あなた:『うん、それがいいと思う』
いかがでしょうか?
2回の「忍法オウム返し」⇒沈黙で、同僚は悩みを打ち明けることができ
〇〇マネジャーに相談し悩みも解決しそうです。
ぜひ「忍法オウム返し」の後は沈黙もしてみてください。
相手は話したい事をたくさん話せ効果絶大だと思います。
気にいってもらえたら、ぜひ「忍法オウム返し」を実践しましょう!
ただ、効果のある「忍法オウム返し」なんですが次の点に留意してください。
・ 相手のじっくり聴く時に活用する
・ オウム返しを多用しない(1回から2回くらいまでがよい)
・ ネガティブワードのオウム返しはしない(失敗・ダメ等)
・ 相手の話の途中でオウム返ししない(最後まで聴いた後にオウム返し)
2 アンカー(「忍法オウム返し」を思い出させるきっかけ)
きっかけがなくてもできる方は「忍法オウム返し」を実践してください。
実践するのに不安がある方は、人すなわち「メンバー」をきっかけにしましょう。
★ XXさんが声をかけてきた!
〇〇さんが話始めた ⇒ 「忍法オウム返し」を実践する
さて、きっかけを誰にしますか?
全メンバーの中から次の条件にあてはまるメンバーを選んでください。
・ よく声をかけてくれる
・ 話しやすい
・ 聴いてあげると喜びそう
3 今すぐ準備しましょう
準備しなくても「忍法オウム返し」を実践できそうな方は今すぐ実践しましょう。
準備した方が実践しやすい方は今すぐ準備しましょう!
① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。準備の例を次に示します。
・ 「XXさんに「忍法オウム返し」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)
・ 1枚のふせんに「忍法オウム返し」
と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)
② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る
4 いつから実践しますか?
「忍法オウム返し」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!
・ 今から
・ 明日から
・ 明後日から
・ 来週の月曜日から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
「忍法オウム返し」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。
「忍法オウム返し」の紹介は以上でおひらきです。
皆さんが聴き上手になられ、話し手に喜ばれることを心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
「忍法オウム返し」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
「日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!
それでは、また明日!