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僕は、ペンです 【詩/ナンセンス詩】

(ニホンジンでも
 ニホンゴを練習しないと
 だんだん おかしくなっていくよ
 僕みたいにね)

これは、ペンです
これも、ペンです
あれは、ペンです
あれらも、ペンです
ボクは、ペンです
ぼくらは、ペンです
これらも、一本のペンです
ぼくのペンは、ぼくらの一本のペンです

(ペンになったぼくらは
 どこへいくのだろう
 子どもの頃
 夢に見たハイウェイに乗って
 遠いところへいくのだろうか)

ボクは、ペン立てです
あそこも、ペン立てです
あそこらへんが、ペンです
いいえ あれはペンたちです
いわゆる ひとつの ペン立てです
いわゆる ひとつの ペンたちです
みっつの ペンになります
ぼくには ペンダコが あります
ぼくの ペンダコが 興奮しています
(美しいペンダコですね
いずれ タコになるだろう と思います
ペンダコに きっと ぼくは なります
あしたは もうすぐ ペンダコです
タコたちも おうかがいします

(タコには来ないでもらいたい)

ボクは ニホンジンです
あんたは ろしあじんです
ボクは しばしば ニンジンです
ボクは ときおり ろしあじんだといわれます
ボクはいまだに ニホンジンでも あります
ニホンジンが きっと にがてです
ニンジンが とても キライです
ニホンゴより キライます
キライ あるよ ニンジンも
ボクは ヤマダです
ボクは ヤマダでもあるのです
(ヤマダはうどんをつくります
あなたは 日本語です
あなたの 日本語が 嫌いです
日本人であるあなたの日本語が好きにはなれません
とくに 日本語といううどんが 好きではありません
もちろん ヤマダのうどん 好きではありません
きつねうどんに させていただきとう存じます

(オイノリシテイマス オイノリシテイマス)

ヤマダをねりこんだうどんで世界と戦ってきたペンダコが
いわゆるひとつの 僕というダーザインです。
いわゆるひとつの単独者であります。

(オノノイテオリマス オノノイテオリマス)

彼女 どこへ 行きますか
彼女 どこへも 行きません
いいえ そうなのですか
いいえ そうではないというかんがえです
うどん 食べませんか
はい 食べます きっと 食べると思います
どこかへ行きますか
私たちの もっとも遠いうどんへ 行きましょう
では 行きましょう
では 行きましょうか


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