なんともいえない。
こんにちは、今日もお疲れ様です。結城りんねです。
なんともいえない気分になったお話です。
トルコアイスって知ってますかね、みなさん。
あのめちゃくちゃのびるアイスです。
トルコアイスと聞いて思い浮かべるのはやっぱりあのパフォーマンスでしょう。
おそらくトルコ人?の店員さんが長い棒でアイスをのばして、それにアイスのコーンをくっつけて、お客さんになかなか渡さないってやつ。
僕は人生で一度だけトルコアイスを買ったことがあるんです、小学生の時に。
その日は母とショッピングモールに買い物に来てて、たまたま期間限定で出店してるトルコアイス屋さんを発見しました。
僕も母もなかなか見かけることのないトルコアイス屋さんに興味津々。
2人ともあのパフォーマンスのことが気がかりだったんですが、トルコアイスのスイーツとしてのポテンシャルを確かめたくて、買うことに。
お店の前まで行くと、女子高生2人組がアイスを注文しているところでした。
すると、やっぱりあのパフォーマンスが始まります。
店員さんは自分の体の一部のように長い棒を巧みに操り、女子高生にアイスを受け取らせません。
掴もうとする女子高生の手をコーンがすり抜けるたびに、彼女らはうれしい悲鳴のような歓声を上げます。
その声を聞いた店員さんは心底満足そうで悪い笑みを浮かべていました。
一方その頃、後ろに並んでいる僕と母はというと、顔が死んでいました。緊張と不安で。
とてもアイスを買うために並んでいるときの表情じゃありません。
トルコアイス屋さんのパフォーマンスのことを全く知らなかったわけじゃないんだけど、いざ目の前にするとね、、、。
俺ら店員さんの期待するような反応絶対できないから。
斜に構えてるとかじゃなくて。
自分の手をコーンがすり抜けても、蚊の羽音ぐらいの声しか出せないから。
しかも直前のお客さんが女子高生っていうのが。
良くも悪くも場が温まりすぎちゃってるから。まじで。
それを俺らで急激に冷え込ませちゃうから。
母も女子高生と店員さんの掛け合いを見て、「これはきついかも、、、」と不安そうな様子。
しかし、2人ともトルコアイスをどうしても食べてみたかったので、勇気を振り絞って挑むことに。
そうこうしているうちに、女子高生がついにアイスを掴みとれたようで、僕らの番が。
僕も母もできる限りのリアクションを取ることを心に決め、「トルコアイス1つください。」と注文。
すると、僕らの顔を見るなり店員さんの顔から笑顔が消えました。
そして、無駄な動きひとつなく素早くコーンにアイスを盛りつけ、「はい」と僕らに渡してくれました。
え?
サーティワンかと思いました。
僕と母は顔を見合わせます。
あの巧みな棒さばきは?僕の手をコーンがすり抜けるくだりは?
そして女子高生と戯れていたときの笑顔はどこへ。
きっと僕のセンター試験前のような尋常じゃない緊張感が伝わってしまったのだろうと思います。
これはいつものをやったらやばい、と思わせちゃったんでしょう。
結果的に、僕らが危惧していたことは起こらず、無事にトルコアイスを手に入れることができたと。
どう考えても結果オーライなんですが、僕も母も予想だにしてなかった展開すぎて混乱しちゃった記憶があります。
ここまであっさりしてると、なんか1ターンくらいアイス掴めないくだりやってほしかった気がしてくるじゃん。
いや、やっぱなくてよかったか。わかんないな。もう。
なんでしょう、この気持ち。なんともいえないでしょう?
最後まで読んでいただきありがとうございます!
肝心のアイスの味ですが、おいしかったと思います。
すみません、あんま覚えてないです。
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