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就職氷河期で一番辛かった人は?

みなさんおはようございます。労働力不足の現在からは考えられないかもしれませんが、過去何十年日本は就職することがとても難しい時代がありました。それが就職氷河期といわれる時代であったことからも分かるかと思います。現在の有効求人倍率は大卒であれば1.7ほどあると聞きました。これはかなり売り手市場だと言えるでしょう。それが就職氷河期だった90年代は0.5とかだったので、2人に1人は就職したくてもできなかったような時代です。就職できずに辛い思いをした人も多かったかと思います。しかし考えて欲しいです。この時代本当に辛かったのは誰なのかを。

その答えはズバリ正社員で就職できた人です。世間一般では就職氷河期で就職できた人は勝ち組だという風に言われがちです。しかし実際は違います。就職氷河期に正社員で就職したということは、超買い手市場だったため、企業の力がものすごく強かったことは想像に難くないでしょう。であれば労働者がどうなるかは自ずとわかって来ます。それはとんでもないブラック労働に従事させられていたということです。普通に考えて、日本の労働習慣としては新人がいろいろ雑用をこなすということが当たり前に行われています。それ自体は昔からそうだったと言えばそれまでですが、考えても見てください。同期が極端に少ない世代です。上の世代の方が大幅に多い時代です。そんな少人数に大量の雑用を押し付けられたらどうなるか?間違いなく潰れるということは想像に難くありません。実際それで潰れた人は何人も見てきています。さらに、壮絶なパワハラとかあったということも容易に想像できるでしょう。大勢の上の世代からパワハラを受け続ければ精神がどうなるか分かりますね。当然その人たちは精神を壊し現在も廃人のような生活を送っています。しかも当時仕事を辞めようならもう他の会社は雇ってくれないという恐怖感だってありました。当然それによって亡くなった人も少なからずいたことでしょう。そして一度壊してしまった精神が元に戻るようなことは基本的にありません。最近40代の犯罪が目立ちますが、あのようになる確率は上がることは間違いないです。

就職氷河期と言うと、正社員になれず非正規で転々としたなんて話が一般的だと思います。しかしそのような人はまだマシであったというのが、私の考えです。そういう人はまだ精神を壊す最悪の状態までは避けられたように思っています。当然正社員になれなかったことはそれだけで辛いことです。しかし比較するのもなんですが、正社員で壮絶なブラック労働させられていた人と比べればどうしてもマシに思えてしまいます。さらに正社員とはいえ、大手に就職できた人なんてまずいなかったでしょう。大手ですら当時は採用を大幅に絞っていました。たとえ難関大学を出ていたとしても、形だけの面接で落とされていたなんて話は枚挙に暇がありません。低賃金で酷使させられたことも間違いありません。

このような時代であったため、現在からは想像もつかないかもしれませんが、性格が歪むほどの境遇であったことは言わせてもらいたいです。幸い現在はようやく人手不足になり、さらに働き方改革もあり働きやすくなってきました。私自身中小企業で働いていましたが、思い切って大手に転職し、なんとか今無事にやっていけています。今までの待遇が嘘のように会社からも大事にしてもらえています。自分自身も精神を壊して大変でしたが、それでも無事に働けるようになり、ようやく人生が上向いて来たと感じております。20年を無駄にしたと感じるか、その20年があったから今幸せを感じられると考えるかは自分次第になります。

いずれにしても正社員で働けていれば勝ち組といった思い込みは捨ててもらいたいと思います。むしろ彼らこそが最も苦労しているであろうことを想像してもらいたいと思います。自分も当時正規で就職できたものは良かったと思われがちですが、職場は散々なものでした。学んだ最も大事な教訓は何があっても精神を壊すようなことはあってはならないということです。精神が無事なら再起も可能ということです。そして自分自身会社に人生を預けるだけでなく、生産手段を持たなくてはならないということです。インターネットの普及によって本当に良い時代になりました。会社がほとんど独占していた生産手段を個人でも持つことができるようになったことは大きいです。

それでは表題にある就職氷河期で一番辛かった人は?という問は、当時正社員で就職できた人という回答で終わりたいと思います。これは違った意見等たくさんあるでしょう。もちろん辛さは人それぞれです。絶対的な指標があるわけではありません。それでも私の経験からはこういった人が多かったということでこういう結論に至りました。ご意見がある方は是非ともコメントください。

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ブルーベリー博士(家庭菜園投資家)
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