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77_他人と自分を正しく比べよう!自分の強みや個性を引き出す比較の仕方とは?
皆さま、こんにちは。いつもnoteをご覧いただきありがとうございます!
2024年もあと1ケ月ほどになりました。こう言われて、皆さんはどんな気持ちになりますか?「やったー!」と思う方は2024年が充実していて、2025年に目標の達成や成果の獲得が見込めている方でしょうか。一方、「どうしよう」「今年は何もできなかったなあ」と焦ったり、困惑されたりする方もいらっしゃると思います。
自分だけ昇格試験に合格できなかった……。
やっぱり異業種への転職は難しいのかも……。
私の強みって何も見つからないのかなあ……。
こうした焦りや不安の多くは、他人と自分を比べることで生まれてくる感情ですね。そこで今回は、「他人と比較する」について書いてみたいと思います。どうぞお付き合いください!
「自分の成長のためになる比較」について考えよう
ある企業様で、若手社員向けにセルフコーチングのセミナーを開催したときのこと。自分と向き合い成長を言語化するワークに取り組んでいただいた際に、「自分と向き合うことの重要性も理解できるけれど、自分と誰かを比べるのも、自分の成長のために有効ではないですか」という質問をいただきました。いいご質問ですね!
この頂いた質問をきっかけに、
他人と比較して良かったこと
他人と比較して辛くなった経験
いい比較とは?
など「他人と比較する」をテーマにグループで自由に話していただきました。
もちろん、自分と他人を比較することは悪いことではありません。ただ、私たちは自分の悪いところと相手の良いところを比較して、自分にダメ出しをしがちです。
私はコミュニケーションをとるのは下手だけど、Aさんはいつも明るく話しかけやすい雰囲気を持っていて羨ましいなあ
私はすぐあきらめたり手放したりするけれど、Bさんはコツコツ納得するまで進める強い精神力があっていいなあ
などと考えた経験をお持ちの方も多いと思います。その気持ちはよく理解できますが、これって自分の成長のためになる比較でしょうか?
まず、「比較」を広辞苑で調べてみましょう。そこには、「2つ以上のものを互いに比べ合わせて、それらの間の類似点、相違点、一般法則などを考察すること」とあります。そして、もうひとつ。「比べるだけの値打ちのある対象」と書かれています。
比較の定義①:比べ合わせて、考察する
1つ目の「2つ以上のものを互いに比べ合わせて、それらの間の類似点、相違点、一般法則などを考察すること」について。類似点・相違点を考察するけれど、そこに評価をするとは書いていませんね。ただ考察するだけです。
私たちは、学校で成績をつけられます。「Aさんの方が数学のテストは点数がよい」、運動会では「Aさんの方が足が速い」と順番もつきます。点数が高い方が良く、足が速い方が優れている、という評価を受けることもあります。
学校という狭い世界の中での価値観に違和感を持ち、比較することに反発したり、「比較は良くないことだ」「窮屈だ」「比較することは成長を促すものではない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
ですが「比較する」とは、あなたとAさんのどちらが優れているかを判断するのではなく、ただ「違い」を考察するだけです。そう考えると、他人と比べることは自分の個性を知ることだと言えるのではないでしょうか。
仕事をしていると、誰かと比較をして優劣を感じる瞬間がありますよね。そんな時に「比較=ただ考察するだけ」という視点を失ってしまうと、自分の個性や強み、それらを活かして自分らしく生きていくフィールドがどこなのかが見えにくくなってしまいます。
例えば、美しく色づいた紅葉を目にした時、一枚一枚の葉っぱは「これは小さい」「これは色がくすんでいる」というようなそれぞれの違いが見つかります。ただ見ているだけでは、そこに優劣はありません。「それぞれ個性的で色も形も違う」といったところでしょうか。
けれど、「この中で一番色のきれいな葉っぱを探そう」という1つの条件が加わった途端に、くすんだ色の葉っぱ、色づいていない葉っぱを取り除こうとするのではないでしょうか。
何かの条件が加わった時、優劣はどうしても発生します。これは、私たちの強みや個性を探すときでも全く同じ。「誰が一番営業成績が良いか」という視点でチーム内を見ると嫌でも優劣はついてしまいます。
ですが、「言葉が流暢に出てくるというフィールドでは勝てなくても、自分はひとつひとつの言葉に温かみをプラスすることが得意だ」と考えると、自分らしく活躍できる世界を選ぶことができるようになります。そのために自分の個性を磨いて尖らせて表に出していく、これこそが「自分軸・コアを探す」目的です。
やみくもに比較から逃げていては、自分の強みはいつまでたっても見つかりません。「比較する」の意味を正しく理解し直し、比べることから逃げずに、冷静に考察し言語化することで、自分という個性・自分らしさを見つけていくことができます。
比較の定義②:比べるだけの値打ちのある対象かを見極める
さて、広辞苑による「比較」の定義、2つ目。
他人と自分を比べるときには、相手が「比べるだけの値打ちのある対象」かどうかを見極める必要がある、ということについて考えてみましょう。
自分の悪いところと相手の良いところを比べるのは、比較とは言いません。比較する時には、自分の良いところと相手の良いところを比べたいものです。
「私はメンバーの気持ちにアンテナが立つし、Aさんはチームを率いていく方向を指し示すことができる。2人のいいところを上手く使えば働きやすいチームを作れそうだ!」
このように、「比べる値打ちのある対象」を見つけて、自分の良いところと相手の良いところを比較をすれば、新しい価値を創出することができます。
正しく比較することで見えること
さて、セミナーの最後に若手社員の方から出てきた言葉をご紹介します。
「比較して辛くなった」のは、自分の弱いところや嫌いなところを比較の土台に乗せていたと気づいた(どおりでモチベーションが下がるはず!)
「比較して良かった」のは、自分が気づいていなかった自分の強みを周りから教えてもらえたこと、相手の強みを見習おうと思えたこと
比較することで、改めて自分自身の内省が進んだ
自分らしさを考えるきっかけになった
自分らしさを大切にしたいと思った
自分のことが少し好きになった
いい比較をすると元気になれる
など。
モチベーションが下がり、自分をまっすぐに受け止めにくくなる比較はやめて、自分の個性を引き出す比較をしていきたいものですね。講師として立った研修でしたが、若手社員の皆さんから元気をもらった時間となりました。
【お知らせ】自分軸・強みを見つけよう
秋の夜長に、皆さまの価値観・コアを見つけませんか?
自分のことをきちんと話すと、
どんなことを不安と感じるのか
何がモチベーションの源泉なのか
何があってもぶれない「自分軸」は何か
ここ数か月、数年の成長は何か
など、色々なことがわかります。「コア」は「あなたの価値観の中心にあるもの、核」。何があっても揺らぎません。「なりたい自分」「こうありたい自分」が分かると、自分らしく生きていくための羅針盤が手に入ります。
自分探しをしている
本当は何をしたいのか分からなくなった
自己肯定感を上げたい
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