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「〇〇の研究によると・・・」について考える
こんにちは。
日本身体管理学協会事務局の新美です。
本日は「〇〇の研究によると・・・」についてお伝えしていきたいと思いますので、
もし宜しければ最後までご覧いただければと思います。
とある深夜の通販番組で
以前、それも10年くらい前の話になります。
仕事から帰り、深夜テレビを点けてみると、
ネット通販番組が流れていました。
真珠のネックレスや、膝に良いと言われるサプリメント、暖かい掛け布団、災害時にも使える携帯ラジオなど
様々なものが売られております。
私が何気なくボーッとそれらを見ていると、
見覚えのある顔が!
なんと私に出身大学のとある教授(授業も受けておりました)がその通販番組のVTRに出演されていたのです。
どのような出演だったかというと、
足を内側に閉める内転筋のエクササイズ器具について、
それがいかに効果的であるかということを
ご自身の研究室から発表された論文を根拠に
説明されるというものでした。
(↑はイメージです。これと同じような方式で鍛える器具)
しかしその時、私はその説明を聞いて、
「これはヤバイな・・・」っと正直思ってしまうような内容でした。
なぜなら、その根拠となる説明が、かなり不誠実なものだったからです。
これを使うと○倍の効果が!
改めて解説すると、その説明はこのようにされておりました。
「この器具を使うことで通常の歩行時に比べ、内転筋の活量量は○倍も高まる!ことが研究の結果明らかになっています。」
※〇〇教授研究室調べ
大方このような内容だったと記憶しております。
トレーナーの皆さんならこの内容について、どこに違和感があるかご理解いただけると思います。
そもそも、内転筋のトレーニング器具を歩行と比べて行う必要があるのか?
よく言ったものだと思います。
ただ、一般の方はそのようなことはわからないですから、
当然、「歩行よりも手軽に内転筋を鍛えることができるなら欲しい!」
っと考える人もいるのだと思います。
(そもそも、そこまでして内転筋単体を鍛える必要があるかは別として)
1事例に惑わされない
これは、多少極端な喩えだったかもしれませんが、
世の中にはこのように「〇〇の研究で・・・」や「〇〇の論文によると・・・」というような話は
毎日のように上がってきます。
それは当然で、世の中には何万人もの研究者がいて、
毎日のように何かしらの研究が行われるからです。
ただし、そのような論文はあくまでも1事例であったり、
その論文や研究において”は”、そのような結果が出た
というだけの可能性がありますから、
その点は注意しなくてはなりません。
最近は特に、有名なYoutuberなどが複数の論文を用いて
運動、栄養、休養などに関する説明をしている動画が散見されます。
確かに、全く何も根拠がなく、ただただ持論を展開しているだけの方に比べれば良いのかもしれませんが、
やはり、1事例、一つの結果だけで判断してしまうのは、
様々な情報に振り回されてしまうことにつながります。
ですから、私もあの通販番組以来、
「〇〇の研究結果によると・・・」という言葉には
それまで以上に、惑わされないようにと、決意したものでした。
一般社団法人日本身体管理学協会公認 身体管理指導士養成講座
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