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音楽人のことば

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対談企画「音楽人のことば」をまとめてあります。 最新回は、小林瑞季さんとの【「何を」と「いかに」のはざまで】。
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【「何を」と「いかに」のはざまで】小林瑞季×篠村友輝哉「音楽人のことば」第16回 後編

【「何を」と「いかに」のはざまで】小林瑞季×篠村友輝哉「音楽人のことば」第16回 後編

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──「いかに」が大切、とはいえ……

篠村 例えばある演奏について、徹底的に奏法とか身体の使い方、ピアノだったら鍵盤へのコンタクトやペダリングとか、そういうことの分析だけで演奏を記述するレビューや評論に僕はすごく違和感を覚えるんです。その演奏家の音楽の組み立て方とか、演奏において何を優先しているのかとかは、分析するしその必要性を感じるんですが、その演奏家の音や表現のよって来ると

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【「何を」と「いかに」のはざまで】小林瑞季×篠村友輝哉「音楽人のことば」第16回 前編

【「何を」と「いかに」のはざまで】小林瑞季×篠村友輝哉「音楽人のことば」第16回 前編

──「いかに」の重要性

篠村 「何を」と「いかに」について、僕自身は、大学の頃なんかは断然「何を」の方が大切だと考えていました。そこには、音楽大学という環境の、「どう弾くか」「どう楽譜を読むか」を訓練することにあまりに特化しているようなところに対する反発も含まれていたような気がしています。やっぱり、弾き方や読み方だけ知っていても、その先に描きたいものがなければ、それらは中身のない容器のようなもの

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【演奏芸術の在り方をめぐって】小倉美春×向井響×篠村友輝哉「音楽人のことば」第15回 後編

【演奏芸術の在り方をめぐって】小倉美春×向井響×篠村友輝哉「音楽人のことば」第15回 後編

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──現代的な表現をいかにして伝えるか

向井 美春ちゃんの話に、「楽譜からの逸脱が昨今の流行り」というのがあったけれど、それについてもう少し具体的に聴かせてもらってもいいかな?

 小倉 例えば、オーケストラで「そこそんなテンポでいく?」「音楽的にそんな展開ありえないでしょ」というような指示を出す指揮者が最近多いと周りから聞いていて。でもそれはさっき話したように難しいところで、

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【演奏芸術の在り方をめぐって】小倉美春×向井響×篠村友輝哉「音楽人のことば」第15回 前編

【演奏芸術の在り方をめぐって】小倉美春×向井響×篠村友輝哉「音楽人のことば」第15回 前編

──理想の演奏

篠村 これまでのこの企画での自分の発言を振り返ってみると、何度か繰り返し話していることがいくつかあることに気が付きました。そのひとつに、演奏を「再現芸術」と呼ぶことに対する違和感がありました。何か「再現」という言葉が、演奏家の仕事の本質を表していないんじゃないかという感じをずっと抱いています。僕たちは「楽譜通りに弾く」ことを教えられてきていますし、もちろん、それはクラシックの演奏

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【音楽の可能性】濱島祐貴×山本一輝×篠村友輝哉「音楽人のことば」第14回 後編

【音楽の可能性】濱島祐貴×山本一輝×篠村友輝哉「音楽人のことば」第14回 後編

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──音楽の「謎」濱島 少しテーマからは逸れるんだけれど、古典であれ現代であれ、作品のこの部分がどうしても腑に落ちないということがあったとして、その疑念を払拭できないままステージに立たなければいけないことってあるよね。でも、演奏家には何らかの形でそれを納得させなきゃいけないっていう信念があると思うのだけど、お二人はどんな風にそこをクリアしていますか?

山本 それは本当によくあっ

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【音楽の可能性】濱島祐貴×山本一輝×篠村友輝哉「音楽人のことば」第14回 前編

【音楽の可能性】濱島祐貴×山本一輝×篠村友輝哉「音楽人のことば」第14回 前編

 前回に引き続き、過去に対談していただいた方の再登場を中心とした鼎談回をお届けします。今回は、第6回の濱島祐貴さん(二胡、作曲)と、第8回の山本一輝さん(ヴィオラ)をお招きいたしました。濱島さんと山本さんは大変親しい間柄で、音楽家としての共演も多いこともあり、この鼎談シリーズを思いついた頃からこのメンバーでお話できたらと考えていました(それぞれのご紹介は、お二人のお名前をクリックしていただくとご覧

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【表現者と鑑賞者のインタラクション】野木青依×宮﨑有里×篠村友輝哉「音楽人のことば」第13回 後編

【表現者と鑑賞者のインタラクション】野木青依×宮﨑有里×篠村友輝哉「音楽人のことば」第13回 後編

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──「譲れないもの」、人は誰もが「表現者」宮﨑 ところで、ピアノマン(篠村のニックネーム)は外的要因に悪い意味で影響されることってあるの? 思ったこと言えなかったなとか。
 
篠村 人からどう見えているかはわからないけど、もちろん自分の中ではいろいろあるよ(笑)。ただ、いざ表現するとか重要な局面になったら、ここは譲れないという点は妥協しない。というか、できないんだよね(笑)。必

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【表現者と鑑賞者のインタラクション】野木青依×宮﨑有里×篠村友輝哉「音楽人のことば」第13回 前編

【表現者と鑑賞者のインタラクション】野木青依×宮﨑有里×篠村友輝哉「音楽人のことば」第13回 前編

過去の「音楽人のことば」で対談してくださった方の再登場を軸にしたシリーズ内鼎談企画、今回は第9回のゲストだったマリンビストでモデルの野木青依さんと、本企画初のクラシック音楽家でないゲスト、アートマネージャーでシンガーソングライターの宮﨑有里さんをお招きいたしました(野木さんのご紹介はこちらの第9回記事冒頭をご覧ください)。
 宮﨑さんと私は高校の同級生で、「変わり者」と目されていた私にも親しくして

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【音楽を教える、演奏を教えるとはどういうことか】比嘉洸太×篠村友輝哉「音楽人のことば」第12回 後編

【音楽を教える、演奏を教えるとはどういうことか】比嘉洸太×篠村友輝哉「音楽人のことば」第12回 後編

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ーー伝統を更新しながら伝えていく篠村 教育やレッスンというのは、伝統を伝えていくということでもありますが、ただ、伝統と言っても、それをそのまま繋いでいくっていうことでいいのかと思う部分もあるんですね。どこかで更新しながら伝えていくべきものなんじゃないかなと思うところがあって。

比嘉 それは、例えば自分たちが今生きている時代にとっての古典、というような捉え方かな?

篠村 そう

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【音楽を教える、演奏を教えるとはどういうことか】比嘉洸太×篠村友輝哉「音楽人のことば」第12回 前編

【音楽を教える、演奏を教えるとはどういうことか】比嘉洸太×篠村友輝哉「音楽人のことば」第12回 前編

 ピアノ弾き同士での対談は少し久しぶりになりました。第12回のゲストは比嘉洸太さんです。比嘉さんは、私が桐朋学園の修士課程で室内楽を師事した川村文雄先生の門下生なのですが、在籍中に出演した川村先生のプロデュースする演奏会に比嘉さんも出演されていて、その際に初めてお会いしました。そのときは、楽屋でのちょっとした会話のみで、その後も結局、修士課程在籍中はすれ違う際にあいさつをする程度で終わってしまいま

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【アンサンブルから考える音楽による対話と共感の可能性】五十嵐沙織×寺内詩織×篠村友輝哉「音楽人のことば」第11回 後編

【アンサンブルから考える音楽による対話と共感の可能性】五十嵐沙織×寺内詩織×篠村友輝哉「音楽人のことば」第11回 後編

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ーーよいアンサンブルのために必要なこと篠村 演奏するって、楽譜から音楽を聴き取って、それを体現、実現するということですよね。つまり、厳密に見ていくと、音を出す前にまず聴くという作業があるということです。その音楽の聴き取り方というのが、お二人はお互いに近いと感じているのか、そのあたりはいかがですか?

寺内 同じように感じているなと思うこともあるし、違うように感じているなと思うこ

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【アンサンブルから考える音楽による対話と共感の可能性】五十嵐沙織×寺内詩織×篠村友輝哉「音楽人のことば」第11回 前編

【アンサンブルから考える音楽による対話と共感の可能性】五十嵐沙織×寺内詩織×篠村友輝哉「音楽人のことば」第11回 前編

 節目の10回を迎えて、11回目から何か新しい企画を…と思い、2回に1回くらいのペースで3人で対話する鼎談を組み込むことにしました。鼎談では、既にこのシリーズで対談した方に再登場いただくことが中心になる予定です。
 その1回目として真っ先に思い浮かんだのが、まさに盟友関係と言える五十嵐沙織さんと寺内詩織さんのお二人でした。何度も共演を重ね、また一友人同士としても仲を深めてこられたお二人とのお話でし

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【「演奏家の仕事」とは何か】山縣郁音×篠村友輝哉「音楽人のことば」第10回 後編

【「演奏家の仕事」とは何か】山縣郁音×篠村友輝哉「音楽人のことば」第10回 後編

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ーー音楽に「力」はあるのか篠村 哲学者のカントが『判断力批判』のなかで、芸術について論じているんですが、そこで当然音楽についても触れていて、彼は音楽を、感覚的な快さとか「瞬間的な」感動をもたらすものとしては、芸術の中で最上位にあるものと位置付けています。しかしその一方で、芸術の持つ、それに触れることで連想力が働かされたり、心的な能力が開発されるという面においては、最下位だと言っ

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【「演奏家の仕事」とは何か】山縣郁音×篠村友輝哉  「音楽人のことば」第10回 前編

【「演奏家の仕事」とは何か】山縣郁音×篠村友輝哉 「音楽人のことば」第10回 前編

「音楽人のことば」シリーズも10回目となりました。振り返ってみても、同世代の音楽家たちがこれほど自分の考えを語る場はあまりなかったのではと自負できるほど、充実した企画になっていると感じています。ゲストの方々、読者の皆様にはこの場を借りて改めて御礼申し上げます。
 節目となる今回は、ヴァイオリニストの山縣郁音さんをお迎えしました。端正な演奏ながら、華のある音色をお持ちの山縣さんですが、室内楽やオーケ

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