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暮らす気分で二条に居てる。

遠い遠い遥か昔、自分は京都・二条の辺りで細々と暮らす民だったのではないか?
そんなふうに思うことがあるんです。

子供の頃から二条城が気になっていました。
初めて二条という言葉にふれたのは、子供の頃に愛読していた漫画日本の歴史シリーズ。

他のお城にも歴史的な名所は普通レベルの興味にとどまるのに、修学旅行の行き先に二条城が入っていると、顔をによによさせてひとり静かに浮かれていました。

二条城付近にいるだけで、なんだかもう満足してしまう。
だから、大人になって二条城の近くをふらふらしても、お城はまた今度でいいか、とついつい後回し。

「二条」という言葉の響きも好き。
一条でも三条でも四条でも五条でもなく、二条。

このお城が好きというより、この地名が好き、に近いのかもしれません。



京都駅!


二条駅!


京都駅から嵯峨野線で10分もかからない二条駅。何度か足を運んでいます。
各駅停車で京都から三つ目、快速だと一つ目。
どっちの電車に乗ってもいいと思わせてくれる距離感が絶妙。

ビッグターミナルは苦手。
もしも暮らすなら、最寄り駅はこれくらいの規模が最適です。



何気なく見上げれば、広い空がよく見える


今回の旅であらためて、わたしが住んでいる地域は空が狭くて息苦しいと感じました。
育った街も、そこしか知らないからそんなものだと思っていたけど、今では見上げる空に満足を得られない。

京都の、高い建物がないことの素晴らしさよ……

ストレスフリーの空のもとで暮らすのが、本当のわたしの幸せなのです。



駅前には、こことモスと、あともう1軒


二条駅についたら、とりあえずひと休み。駅前のモスとこのホーリーズ、名前わかんないけどもう1軒カフェがある。うれしい。


昔は、一人の出先で「休憩時間」「ティータイム」を取るなんてことはいたしませんでした。
何時間でもぶっ通しで歩いてとにかく用事を済ませる。
休む、ゆっくりお茶する時間とお金がもったいないという貧乏性だったのです。



アイスコーヒーゼリーと写りをぼかしまくったわたしの愛用リュック

ホイップクリームがのったアイスコーヒーなんですけど、グラスにめっちゃ敷き詰められた氷の下に、コーヒーゼリーが。
………氷が邪魔ですくえない。
問題のゼリー部分、写真を撮らなかったのは残念。


このカフェを出た後で、モスに獺祭の甘酒シェイクがあるのを発見。これは絶対飲むしかないやつ。というわけでこの翌日にはモスへ。


二ヶ月前に撮ったもの
(撮影モードが他の写真とは異なる)




街を歩きながら、勝手に二条暮らしの気分に浸る。
外見はトランク転がすお客さんでしかないけど。


通りすがりの不動産やさんのお店の前で、物件を探し。
当選した宝くじで家を買っちゃう?なんて妄想を巡らせたり。
風水にちょっとうるさいわたしだけど、賃貸だったら、二条で暮らせるなら間取りなんてどうでもいいかも。


そんなこんなで、滞在する宿に到着。



ドアのレトロなブルーが可愛い


二か月前に泊まったところと同じ。
そこそこ清潔で、安いので(笑)。
チェックアウト後も使えるレンタサイクルも便利。

大きな声では言えませんが、まあまあ残念なトラブルがありまして………。
でも、きちんと対応してくださったので、よしとしましょう。


今回の旅の収穫は、二条駅からのバス路線をちょっと学んだことです。
今までは、何かにつけてすぐタクってました。
今はグーグル先生がものすごくバス路線に強くなったので、何番系統に乗ればどの辺りに行くのかわかりやすくなりました。
それに、土日の京都市内は流しのタクシーを捕まえるのがもう無理っぽい。
迎車か賃走中で、空車はほんとにいない……



唐突ですが、貴船神社


二条とは関係ありませんが、この日の夜には貴船神社のライトアップも行きました。
一粒万倍・天赦日・大安が重なる最強開運日に、龍神のいる貴船さん……という気ままな旅が無事できてる今のわたしは恵まれてる。
感謝。合掌。




翌日、朝6時から近所をお散歩。
写真は何の変哲もない空ですけど、わたしが切り取りたいところを切り取れるのが京都。
電線と建物で常に邪魔するのが東京ですね。

朝6時の二条付近の空


朝は想像以上に涼しかった……。

涼しい、っていいことだと思うけど、府民以外が「京都は涼しい」というワードを口にすると全力で否定しにくる京都の人のなんと多いことでしょうか。
昼間じゃなくて朝はね、って言ってるのに……。

京都と東京の暑さとは質が違うように思う。

広い空から降り注ぐ京都の日差しは皮膚を刺し、じわじわと焦がす。サウナの蒸気の香りをほんの微かに感じるような空気がたちこめる。

日差しも気になるうえ、アスファルトの照り返しと室外機による澱んだ熱が滞留する暑さが、東京都心の夏。


それにしても、連日の京都の高温は危険すぎる。
着物を重ね着していた平安貴族たちの時代の涼しさが偲ばれる。



何気ない小路なのに、撮りたくなる


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