死角 計

作家志望。文字だけで戦うことは出来ないのか。

死角 計

作家志望。文字だけで戦うことは出来ないのか。

マガジン

  • 「希死念慮は明日の向き」

    中編第一作目。

  • 詩。のようなもの。

  • 「髑髏に色を塗る」

    中編第三作目。

  • 作品群

    短編やらなんやら。名刺代わり。

  • テーマ付き短文

    何か特定の単語を元に短い文章を書き連ねています。テーマを当ててみてくださると嬉しいです。

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作品一覧

随時更新します。 ↓執筆順 ・「希死念慮は明日の向き」 ・「ターコイズフリンジ」 ・「album」 ・「首切り女学生のピアノ線とホルマリン固定」 ・「髑髏に色を塗る」

    • 「地獄のSE」は本物だった。

      先程「地獄のSE」という作品を鑑賞してきた。 このホヤホヤの気持ちのままで所感を綴りたくなったので、記憶も曖昧、思いついたことを書き連ねるだけのかなり粗末な文章になることを最初に詫びておきたい。 そしてあくまで個人的で、偏見も含まれた私見だということを念頭に置いてもらえると助かる。 去年だったかSNSで絶賛する旨の感想を見てこの作品と出会った。予告を見て、さらなる興味を惹かれた。 今年、東京での公開の知らせを聞き、すぐに日程を空けるべくメモを取った。 作品を観るかどうかの判

      • 若き見知らぬ者たちという暗がり

        若き見知らぬ者たち。 やはりあまりにもしんどい作品だった。 今作は完全なる群像劇。 以下、長くもない感想だが、内容に触れたいのでネタバレ注意。 物語の全容の説明というよりは、気になった・印象的だったとこだけ。 作品の闇を一身に背負い、今にも倒れてしまいそうな主人公、彩人。 同じくストレスに浸りながらも、普段の生活ではフラットな印象の壮平。 同じくストレスに浸りながらも、普段は気丈に振る舞いポジティブな印象を与える日向。 このメインの三人だけでも疲弊するほどの表現力。 納棺

        • 佐々木、現実的で非現実的な男であり作品。

          佐々木、イン、マイマイン。 普遍性と物語性、というか映画的な展開の塩梅。匙加減が丁度いい。 過去と未来、理想と現実、生と死。対比で描くものはよく目にするが、同時に、並行して描くものを見るのは新しい感覚だった。 カットもかなり興味深いものが多く、目の演技を尊重したり前面に押し出すものが増えている昨今で、目を除いた演技が堪能出来た。ある種の引き算。 あるシーンでは、好きな洋画である「バードマン あるいは〜無知がもたらす予期せぬ奇跡〜」みを感じた。 「辰巳」で、藤原季節さんの舞台

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        • 「希死念慮は明日の向き」
          6本
        • 5本
        • 「髑髏に色を塗る」
          7本
        • 作品群
          3本
        • テーマ付き短文
          9本
        • 「ターコイズフリンジ」
          5本

        記事

          人生という自殺行為

          時間は止まらない。世界は待ってくれない。 また。まただ。 知人の成功。充実した趣味。その中で出す結果。結婚や出産報告。車に、家の購入。 吉報に笑えない。失敗続きの自分と、他者の成功を比較して死にたくなる。 光が強くなれば影も濃くなるとはよく言ったもので、そういった眩いものを見聞きする度に自分が暗く、陰鬱さを増していく。吐き気がする。鏡を見るのが怖くて仕方ない。 そして吉報だけにとどまらず、訃報を聞いても同じだけ沈むのだからたちが悪い。逃げ場が無い。 理解者がほしいとは思わない

          人生という自殺行為

          映画「ぼくのお日さま」。 この余韻を消化できない。放心状態である。物書きとしてあるまじきだが、鑑賞後のこの胸にこもる気持ちの言語化が難しい。 たぶん、この作品のことは好きだ。それはほとんど明確に近い。けれどやはり、整理の取っ掛かりすら叶わない。 今日は、遅く歩いて帰りたい。

          映画「ぼくのお日さま」。 この余韻を消化できない。放心状態である。物書きとしてあるまじきだが、鑑賞後のこの胸にこもる気持ちの言語化が難しい。 たぶん、この作品のことは好きだ。それはほとんど明確に近い。けれどやはり、整理の取っ掛かりすら叶わない。 今日は、遅く歩いて帰りたい。

          劇場マナー映像にて、久しぶりに忍たま乱太郎を見た。随分懐かしかった。名前は出てこないものの、見覚えのあるキャラクターだらけで頬が緩んだ。 新作映画が公開されるそうな。 こうして大人になり目にしなくなった長寿作品をふと偶然見かけると、なんだか嬉しくなる。

          劇場マナー映像にて、久しぶりに忍たま乱太郎を見た。随分懐かしかった。名前は出てこないものの、見覚えのあるキャラクターだらけで頬が緩んだ。 新作映画が公開されるそうな。 こうして大人になり目にしなくなった長寿作品をふと偶然見かけると、なんだか嬉しくなる。

          ようやく「東京ヒゴロ」を読了。読み終えた感想としては、松本大洋先生はお笑い芸人ジェラードンが好きということ。 それにしてもやはり、美しい感性を持つ人の画や物語は素敵だ。綺麗事と現実の往来がたまらない。 23話と最終話の大ゴマには心を打たれる。 塩澤さんも長作さんも大好きだ。

          ようやく「東京ヒゴロ」を読了。読み終えた感想としては、松本大洋先生はお笑い芸人ジェラードンが好きということ。 それにしてもやはり、美しい感性を持つ人の画や物語は素敵だ。綺麗事と現実の往来がたまらない。 23話と最終話の大ゴマには心を打たれる。 塩澤さんも長作さんも大好きだ。

          詩「しらゆき」

          もう会えないの。もう会えないと。 分かった時にはそれほど実感は無くて。 また会いたいよ、募る想いは。 降り積もってく雪のように冷たくて。 薄氷はすぐに割れる。それでも美しく映る。 輝く光の中で続く儚げな記憶。 声にならない声はあなたに届くことは無くて。 音にしたところで伝える術(すべ)すら無くて。 情熱を滾らせて、音の波に変えて、奪い去った熱で辺りを凍らせて。 泣き喚きながら漕いだ、オールは既に折れて。 胸に秘める焦がれた、想いも今は折れて。 ずっと繰り返すけど。 この気

          詩「しらゆき」

          「ぼくのお日さま」は発表時から楽しみにしていて映画祭での数々の受賞からみても大いに期待できる作品なのだが、先日の映画鑑賞時に劇場でのマナー講座が作られていて驚いた。 何がしかのアニメ作品が担うことが多いと思うのだが、小劇場系の実写作品は珍しい気がする。 心温まる良い映像だった。

          「ぼくのお日さま」は発表時から楽しみにしていて映画祭での数々の受賞からみても大いに期待できる作品なのだが、先日の映画鑑賞時に劇場でのマナー講座が作られていて驚いた。 何がしかのアニメ作品が担うことが多いと思うのだが、小劇場系の実写作品は珍しい気がする。 心温まる良い映像だった。

          松田優作のスマホcmを見た。 驚きと同時に物悲しさが湧き上がった。 死者への冒涜だとか故人の尊厳破壊とまでは言わないが、生成AIなどの用途に疑問を覚える人間としては何とも言い難い。 古く凝り固まった考えと自分が一蹴されてしまう世の中が目前まで来ていると思うと恐ろしくてたまらない。

          松田優作のスマホcmを見た。 驚きと同時に物悲しさが湧き上がった。 死者への冒涜だとか故人の尊厳破壊とまでは言わないが、生成AIなどの用途に疑問を覚える人間としては何とも言い難い。 古く凝り固まった考えと自分が一蹴されてしまう世の中が目前まで来ていると思うと恐ろしくてたまらない。

          才能=成功 ✖️ 努力=成功 ✖️ 運=成功 ✖️ 才能×努力×運=成功 ○ 残酷。やれることはやった。以上。

          才能=成功 ✖️ 努力=成功 ✖️ 運=成功 ✖️ 才能×努力×運=成功 ○ 残酷。やれることはやった。以上。

          創作大賞2024、一人でも多くの方に読んでいただきたいです。無名でも足掻きたい。 ・希死念慮は明日の向き ・ターコイズフリンジ ・album ・首切り女学生のピアノ線とホルマリン固定 ・髑髏に色を塗る 一つでも気になるものがあれば是非。

          創作大賞2024、一人でも多くの方に読んでいただきたいです。無名でも足掻きたい。 ・希死念慮は明日の向き ・ターコイズフリンジ ・album ・首切り女学生のピアノ線とホルマリン固定 ・髑髏に色を塗る 一つでも気になるものがあれば是非。

          【創作大賞2024応募作品】

          創作大賞2024。 どの作品も魂を込めました。原点は小学五年生から、小説を再開したのは2020年、文学に惹かれ心機一転、本気で取り組み始めたのは2022年から。必ず作家として食べていけるよう全力で、尚且つ楽しみながら愛しながら執筆を続けていく所存です。 ぜひご一読いただけますと幸いです。 ・実質的な処女作「希死念慮は明日の向き」 【オールカテゴリ部門】 https://note.com/shikaku_kei0126/n/n3b9ceeeebebf ・第2作「ターコイズ

          【創作大賞2024応募作品】

          昨日は、ギリギリまで推敲を重ねて誤字脱字修正を後回しにしていたら投稿に間に合わなくなり、急いで作品を投稿しました。 審査は応募終了時点までのもので行われるので、今更の修正は意味がないのですが個人的に気になるので④以降の確認作業を最後まで行っています。 タイムマネジメントは大切。

          昨日は、ギリギリまで推敲を重ねて誤字脱字修正を後回しにしていたら投稿に間に合わなくなり、急いで作品を投稿しました。 審査は応募終了時点までのもので行われるので、今更の修正は意味がないのですが個人的に気になるので④以降の確認作業を最後まで行っています。 タイムマネジメントは大切。

          「髑髏に色を塗る」⑦完

          「ごめん、埋め合わせは必ずする。友達が大変なんだ。行ってやらないと」  木下は後藤に向かって頭を下げた。木下の後頭部を見て後藤は微笑を浮かべる。こんなことをする男性には出会ったことが無かった。たったこれだけのことをしてくれる男性の存在を知らなかった。 「急ぎなよ」  後藤が木下の肩を押す。再び合った瞳の中には慈愛が宿り、聖母の眼差しを備えていた。彼女にもう辛い思いはしてほしくない。一層強くなる決意を胸に、木下は家から飛び出した。  ポップコーンとドリンクの乗ったトレイを片手

          「髑髏に色を塗る」⑦完