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鹿田変身す!
最近また本をよく読んでいるのだけれど、比例して、また積読も増えている。しかもそれは故意にだ。埋め尽くすに埋め尽くし、視界を遮っては冬から現実逃避しようとしている。そして最後に読み切った暁には、開けた夏空が見えるはず。
鹿田です、よろしくね!
まあ、広い意味での併読なのだ。だってそうだろ?期間の感覚は己が決めるもの。(来月までにはこれと、これと、これを読み終えよう!)と思って寝かしておくなら、それも、確かに併読の範疇のはず。ああ、今日も冴えわたる鹿田の言い訳っ。
因みに今読んでいるのは
・「読書について」小林秀雄
・「緋色の研究」コナン・ドイル
・「シャーロックホームズの帰還」コナン・ドイル
・「国宝」吉田修一
だね。
もう少し遡ったものを含めれば(今年読み始めたもの)
・「R帝国」中村文則
・「カード師」中村文則(せっかくハードカバーで買ったのに)
・「脳のなかの幽霊」VSラマチャンドラン/サンドラブレイクス
・「吾輩は猫である」
・「四畳半タイムマシンブルース」森見登美彦
も。中村文則なんて今年の夏中には全巻読破しようと意気揚々と目標を掲げていたのに、この通りだ。それでも残すところ1/4弱といったところだが。
「読書について」は読書記事を漁っていたところ、KANAさん↓の記事にたまたま当たり、そこに書かれていた内容が気になり即購入した次第だ。かみ砕くようにゆっくりと読んでいる。
積読で思い出したが、読書家の方なら一度目にしたことがあるだろう、Twitterで広まった有名なあの風刺画。
本を読まない人は足場に何もなくて、壁に描かれた素敵な世界を見て満足している。本を読んだ人は読んだ本を足場にして、少し高い位置から壁の奥の本当の世界が見える。
読書家でありながら人格のじの字ももない鹿田はそれを見て、鼻高々とし、(平凡な奴らめ、僕の見えている世界が見えないのか、可哀そうにニヤニヤ)なんて思っているくらいだからあまり参考にはならないのだが、読書という姿勢について、改めて襟を正すことのできる素敵な一冊だ。(それから齋藤孝の『読書する人だけがたどり着ける場所』を、そうか、僕だからたどり着ける場所かあ、どんな素敵なとこなんだいとニヤニヤ笑いながら読んでいたことをここで白状しよう!)
「読書について」は様々な媒体に書き下ろしたものを集めたものなので、いろんな視点の話があって面白くもある。KANAさんもおしゃっているように、哲学的な視点も強い。文体は読みやすくも、理解するには何度も読み返さないとならない部分もあった。
そんな中でも「カヤの平」は腹を抱えて楽しく読むことができたが。ま、いつものように詳細は語るまい。語る力のないことを隠す腹の裏もあるのだが、下手に説明したことにより読む機会を奪ってしまう事の方が怖いのだ。
ただ、地元にゆかりのある久米正雄が出てきたことに驚いて、そうか、そういえば資料館に久米正雄が使ったスキー靴などが展示されていたなとふと思い出しては笑った。そういう作家同士のつながりを知ることが、鹿田は何だかとてもうれしい。所詮他人事であるのに不思議な感覚だ。
その他にも実はnote内でもいくらか積読をしていることを白状しよう。ああ素敵な積読生活。鹿田の目の前には幾重にもなった本と電子が重なって積みあがっている。それ以外はもう何も見えない。多汗症の指で捲ってはふやけさせる作業だ。左から右へと移る本の重みのなんと心地良いことよ。この季節の代名詞でもあるのだから、とことんのめり込もうじゃないか。
幸い読書はしてきただけあって、読む速度に関しては多少自信がある。
また昔速読の本もかじった。結局身にはつかなかったけれどね。しかしまったく為にならなかったという事はなく、例えば、僕はこの本を読んで何を学ぼうとするのか、何を感じようとするのか、まあ実用書などに限られてしまいはするがnoteに関して言えば実用書的要素の記事も多いので応用はできる、とにかく読む前に頭に置くことによって集中でき、また深く理解しながら読むことができる。
簡単なことだが、実用書ならばまずは目次をじっくり読み、最後までの流れを大体把握してしまうというのが手っ取り早い。大まかなイメージを持つことほど、効率的なことはないよ。僕は迷いに迷った学生時代、知的生き方文庫を片っ端から読んだ経緯がある。ま、そんな記事はこのnote上にごまんとあるはずだから、これも深くは語るまい。
鹿田ができることは、鹿田の特許とするところは、『夏バカ』1つだからね。
とりあえずスモールライトで虫になり、本に埋もれ、文字をつまんで過ごすよ。だからみんなも久しぶりに読もうと本棚の奥から取り出した本に、紙魚なんかがいても潰さないでやってくれ、それ全部鹿田の分裂体だから。
そういや、『人間に向いてない』(黒澤いづみ)今年読んだな。虫好きな鹿田だけれど、あれはちょっといやだった。変身の方が鹿田は好みだね。
またね。