換気よりも、場の空気を優先する日本人♯ねえねえ尾身さん
飲食店や職場の休憩室のクラスターの一因は、日本人特有の場の空気を読まなければならないという無言の圧力がそうさせているのだと思います。
それを解決するには、労災のシステムを導入すべきだと思います。
会社で労働災害が起きたら、経営者は労働基準監督署にそのことを届けなければなりません。その上で、労基はその会社が労働者を安全に働けるように指導していきます。また、労災隠しは、法律違反になります。より重い指導が入り、場合によっては業務停止命令が下ります。
会社の休憩室や会社や上司主催の飲食でクラスターが発生したら、経営者を指導するような罰則を設けたら良いのではないでしょうか。
これは厳しすぎると感じるかもしれませんが、わたしがコロナ禍で実際体験した出来事をいくつかお伝えいたします。
1回目の緊急事態宣言目前のころ、経営者主催で、上司から
「(居酒屋での)懇親会には参加して」
とお達しが出ました。それに異を唱えたのは、自己都合退職が決まっていたわたし一人だけでした。
結局、約20人が居酒屋で飲食し、気づいたときにはマスク無しで歓談していたらしいです。
1回目の緊急事態宣言当初は、社員食堂で、座席の間隔を空けずに座り、飲食中はもちろんのこと、飲食後でさえマスクをつけずに歓談する社員があとをたちませんでした。
上司だから、歳上だから、入社日が先だから、職種が違うから、怖い人だから、……。対人関係を気にして、ここでも、自己都合退職が決まっていたわたし以外は、だれもなにも注意ができませんでした。
また、2回目と3回目の緊急事態宣言の谷間に転職した別の会社では、たった2畳ほどの広さの控え室で、窓もドアも締め切った状態で、5人で昼食をとっていました。入社仕立てのわたしは、注意できるわけがありません。
半月ほど我慢しましたが、みんなと離れて別の部屋で食事をとることにしました。ところが、4ヶ月過ぎたころ、経営者から
「みんなとコミュニケーションをとるように!」
と、再び同じ部屋で食事をとるようにと叱責されました。
これは、3回目の緊急事態宣言中で、入院したくてもできない自宅療養の方が、何人も亡くなっていると、連日メディアで報道されている真っ最中にです。
コロナ感染予防よりも、今、わたしは経営者から職場でのコミュニケーションが要求されています。
また、仕事帰りには、午後8時を過ぎて、3人以上で居酒屋でマスク無しで盛り上がっている人たちをよく見かけます。親友だけで来ている場合もあるでしょうが、職場の上司に誘われて、内心イヤイヤながら来ている方もいるでしょう。
居酒屋でクラスターが発生したら、その居酒屋が経営できなくなるのではなく、その居酒屋に誘ったのが上司ならば、その上司が働く会社の経営者が罰せられるべきです。なぜなら、日本人は、上司や経営者の言うことはよく聞くからです。
経営者は罰せられたくないから、部下である部長・課長・係長等に厳しく指揮します。それらの上司が部下を厳しく指導すれば、部下も従います。
これらは自由がないように聞こえますが、逆に、内心マスク無しでの飲食や会話に辟易している人には、ありがたいルールになります。
2回目と3回目の緊急事態宣言中に1ヶ月半だけ働いていた会社は、昼食は時間をずらし、2メートル以上間隔をあけて、私語厳禁でした。それは、そうするようにと経営者が部下全員を厳しく指導していたからです。
入社仕立てのわたしがいるなんてことはお構い無しに、コミュニケーションよりもコロナ感染予防を優先したわけです。
確かに、社員間のコミュニケーションはなかったですが、コロナ感染予防の認識のズレによるイライラからくるギスギスした雰囲気も皆無でした。
場の空気を読んで、それを大切にする日本人特有の考えも大切ですが、今は、場の空気を読むことよりも換気を最重要項目に上げるべきではないでしょうか。
『尾身茂、インスタはじめます。』
♯ねえねえ尾身さん
尾身会長の方が、よほど国民に寄り添おうとしていると感じました。