カフェの仕事から学んだこと
カフェの現場から学んだこと
カフェの現場に立ってみて、一番学んだことは、良いお客様であるための方法だ。お店で働くことで、サービスを受ける側の気持ちを理解することができた。たとえば、スタッフに声をかけるタイミングやリクエストの仕方など、お客様としてより良い対応を受けるためのポイントが明確になった。また、あまり期待しすぎないことが、より良い関係を築くためには大切だと学んだ。
先日、空港のカウンターで領収書の会社名を間違えられたが、そのおかげでスタッフの方に覚えてもらえたようで、その後私がカウンターに近づくと「○○社のお客様ですね!」と笑顔で迎えてくれるようになった。こうした人間味溢れる会話のやりとりは、とても好きだ。
また、サービスを提供する者として、どういったチームを構築するかは、組織文化の観点から大事な要素のひとつ。お客様からの細かい要望に対して、喜んで引き受けるスタッフもいれば、嫌な顔をするケースもある。小さなことだが、その態度や姿勢は、お客様や全体の雰囲気に必ず反映される。「お客様のことが好きか?お店のことが好きか?心からおすすめできるか?」人やサービスに対する愛情は、必ず伝わる。私自身の価値観は「愛があるか?」良いエネルギーだけでなく、ネガティブなエネルギーも伝播する。フィードバックをして改善していくと言っても、相手がそれを受け入れられるかどうかは重要な問題。組織の悪しき文化に目をつぶって知らないふりをすると、人がどんどん辞めていったり、不祥事が発生し、取り返しのつかない状況に陥ることがある。問題が起こる前に気づくためには、今直面する必要があるのだ。
チームビルディングで、チームは変わるか?
そんな危機感のもと、私はスタッフ会議でチームビルディングをやってみないかと提案した。この会議では、お互いにどれだけ相手を知っているか、そしてチーム全体をどれだけ知っているかということを共有した。たった1時間の共有の中で、チーム全体で変化が明らかに現れた。後片付けの際には、チームの中で一体感が生まれ、誰に指示されることなく、個々人が自発的に動き始め、お互いに声をかけ合うことも増えた。この雰囲気の変化は何よりも嬉しかった。
コーヒーを淹れながら私がやろうとしていること
私が目指しているのは、コーヒーを淹れながら、素晴らしいチームを作り上げ、良い雰囲気と組織文化を築くこと。研修を行いたいわけではなく、1on1や面談に限定するつもりもない。これまでも、これからも、現場に没頭し、営業、広報、マーケティング、事業開発、コーヒーを淹れるなど必要な仕事をこなしながら、良い雰囲気を作り上げていきたい。シンプルに、経済活動を通じて、良いエネルギーの循環を実現したい。自己表現のひとつの形として、良い仲間と良い仕事をしていけたら幸せだ。