伝説と化したあの打ち切り漫画を思い出す!死霊のはらわたシリーズ第三弾「死霊のはらわたⅢ/キャプテン•スーパーマーケット」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(465日目)
「死霊のはらわたⅢ/キャプテン•スーパーマーケット」(1993)
サム・ライミ監督
◆あらすじ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
死霊との格闘の末、中世にタイムスリップしてしまったスーパーマーケット店員のアッシュ。現代に戻るため「死者の書」を探す青年が、チェーンソーを武器に騎士たちと死闘を繰り広げる。(公式より引用)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「死霊のはらわた」シリーズの第三弾で、もちろん監督も脚本もサム・ライミ氏が務めています。実兄のアイヴァン•ライミ氏も脚本として参加されていらっしゃいます。
1と2はこちらから↓
前作でなんとなんと中世にタイムスリップしてしまった片腕チェーンソーの主人公アッシュ
元の世界に戻るためには死者の書が必要と言われたアッシュは兄の死に悲しむ町娘(ヒロイン)ローラとのワンナイトもそこそこに本がある死霊の潜む墓地へと向かいます。
道中では大量のめちゃくちゃ小さい自分(死霊)と戦ったり、自分が分裂したりとなんやかんやありつつ、本のもとに辿り着きます。しかし本を取る際に必要な呪文を忘れてゴニョゴニョと誤魔化した結果、死霊の軍団が復活してしまいます。
アッシュは「死霊の軍団のことなんか知らん!本が手に入ったんだから元の世界に戻せ!」と傍若無人な振る舞いで畜生に成り下がりますが、先程のワンナイトした町娘ローラが死霊に攫われたことでしゃあなしに戦います。
自分と一緒にタイムスリップした車を蒸気式の戦闘改造車にしたり、他国の援軍が来たおかげで見事勝利を収め、アッシュは元の世界に戻ります。
実はディレクターズカット版と劇場公開版ではラストが大きく異なります。
ディレクターズカット版では
1滴で一世紀の眠りにつく薬を賢者から渡され、「7滴飲めば目覚めた時に元の時代になってるよ」と言われたものの間違えて8滴飲んでしまったアッシュが目覚めると荒廃した街並みが目の前に広がっていた…
というもので、なんだか「猿の惑星」を彷彿とさせる終わり方でした。
劇場公開版では
賢者の薬で無事に元の世界に戻ったアッシュはまたスーパーのさえない店員として生活しています。しかし仕事中に死霊が襲来、店内は阿鼻叫喚の地獄絵図!しかしアッシュは冷静に「俺の名はアッシュ、家庭用品係だ」と言ってショットガンを連射。死霊を瞬殺し、女性客を抱きしめたところで終わります。
個人的には断然劇場版の方が好きです。
DVDにはどちらも収録されていますので、TSUTAYAなどでレンタルしてみるのも良いかもしれません。
全体通してコメディ色が強く、というかほぼコメディです。
呪文を誤魔化して死霊の軍団を復活させたり、薬の量を間違えて一世紀寝過ごしたりとアッシュのおバカな部分が強調されており、また、賢者から呪文を教わった際には「しつこい!もう覚えたって言ってんだろ!」と賢者のジジイにブチギレたり、自らが死霊の軍団を復活させたくせに自分には関係ないと言い放つなど周囲に対する思いやりが全く無かったりとクズな部分が垣間見えます。
しかし
先程も申し上げましたがコメディ色強めなのでそういうアッシュのキャラも含め非常に面白かったです。ホラー映画的な楽しさとはまた違いますがオススメです!
そして
すいません。ここからは完全に余談です。
余談にも程がある余談です。
“急に主人公が異世界に飛ばされ、それまでとはまったく違う話になってしまう”
という「死霊のはらわた」のⅡとⅢの展開に私は既視感を覚えました。
皆様は週刊少年ジャンプで坂本裕次郎先生によって2005年25号から2006年26号まで連載されていた
「タカヤ -閃武学園激闘伝-」を覚えていますでしょうか。
不器用で勉強もダメダメで中学浪人が決まりかけた主人公のタカヤが幼馴染で超大金持ちのツンデレお嬢様である渚の両親が経営する学園に強制的に入学させられます。その学園では何かしらの分野(スポーツや勉強はもちろん、ゲームや料理など何でもあり)で実力を示さなければ淘汰されてしまうため、またも強制的にヒロインの渚とその兄に武術を教わり学内の大会に出場する
という学園バトルものでありつつ、ヒロインの渚を筆頭にかわいい女の子キャラも多く、ラブコメ要素もあってとても面白かったです。私は単行本も買っていました。
しかし39話目にしてとんでもない異変が起こります。
なんと!
タカヤが突如として異世界に飛ばされ、とんでもなく強い魔物たちと戦うファンタジーものに舵を切るんです。
タイトルは「タカヤ-夜明けの炎刃王-」に変わり、当然我々読者は戸惑いました。評判もあまりよろしくなかったのか、残念なことに非常に中途半端なところで終わってしまいました。
最終話のラストの見開きページでタカヤと渚そっくりのナギサ姫が「よっしゃあああッッ THE ENDォオ!!」と一緒に必殺技を放つシーンはもはや伝説と化しています。
おそらくなんですけどこの異世界編はジャンプお得意の編集者によるテコ入れだったのではないでしょうか。
タカヤが大会で優勝して一段落、さぁ次の展開は?
という時に編集者から悪魔のささやきがあったのかもしれません。いつか坂本先生に直接お会いする機会があれば是非ともお伺いしてみたいです。
↑せっかくなので未読の方は良かったら読んでみてください。
「死霊のはらわた」、ひいてはサム・ライミ監督のおかげでジャンプの伝説となっている作品を思い出すことが出来ました。
長々と失礼しました。
☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。
渋谷裕輝 公式HP↓
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?