名優ロバート•デ•ニーロと天才子役ダコタ•ファニングの圧倒的な存在感と演技力!後味の悪さがクセになる良作サスペンススリラー「ハイド•アンド•シーク 暗闇のかくれんぼ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(684日目)
「ハイド•アンド•シーク 暗闇のかくれんぼ」(2005)
ジョン•ポルソン監督
◆あらすじ
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ある日、自分の母親・アリソンの自殺の現場を見てしまったエミリーは心を閉ざしてしまう。それを心配した父であり心理学者でもあるデイヴィッドは、エミリーと飼い猫のセバスチャンと一緒にニューヨーク郊外に移り住むことにする。しかし、そこでエミリーは見えない友達、チャーリーと遊ぶようになる。(ハイド•アンド•シーク 暗闇のかくれんぼWikipediaより引用)
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まず始めに、これから今作を見る予定がある方々へ
今作のWikipediaを見る場合は鑑賞後にしたほうが良いと思います。キャラクター紹介のところに今作最大のネタバレがしれっと記載されております。私はあらすじの項目を最後まで読まなければ大丈夫だろうと悠長に構えていましたが、まさかキャラクター紹介に堂々とネタバレを載せているとは思いませんでした。もちろん20年近く前の映画なので今更ネタバレもクソもないと思いますが、今作に関してはネタバレした後に見ると面白さが半減してしまうので(どんでん返し系の作品は大体そうですが)、今日以降で見る予定がある方は可能であればWikipediaは見ないことをオススメします。
では本題に入ります。
『母親の自殺を目撃した少女はそれ以来心を閉ざしてしまい、父親と共に郊外に引っ越す。そこで少女は姿が見えない友人を作って遊ぶようになるが、それからというもの次から次へと彼らの周囲で不可解なことが起こり始める』
という感じに序盤からさりげなくヒントや伏線を散りばめておき、最後の10数分で一気に回収する、いわゆるどんでん返し系のサスペンススリラー映画です。
このどんでん返し系の作品や展開自体が昨今の映画ではかなりメジャー化しているため、今見るとそこまで目新しさみたいなものはないんですけども、基本に忠実でハイレベルな脚本や名優ロバート•デ•ニーロ氏と当時弱冠10歳の天才子役ダコタ•ファニング氏の圧倒的な存在感と演技力で同系統の作品とは一線を画す良作となっております。
今作でロバート•デ•ニーロ氏演じる主人公デイヴィッドの娘•エミリー役を演じたダコタ•ファニング氏はマイナーリーガーの父とプロテニス選手の母の間に生まれ、5歳の時に洗濯用粉石鹸のCMに出演し、芸能界デビューを果たしました。
その後、いくつかのテレビドラマや映画に出演した後、7歳の時に出演した「アイ•アム•サム」(’01)での演技が評価され、各賞を総なめにしました。
今作が公開された2005年には「エンターテイメント•ウィークリー」という雑誌にて“アメリカの最強の女優”というなんとも漠然とした称号を11歳で獲得しています。
子役の頃から第一線で活躍し続けている同氏は多くの名優や監督から絶賛されており、
等など、最大級の賛辞を受けております。
そんな抜群の存在感を誇るダコタ•ファニング氏と、誰もが知る名優ロバート•デ•ニーロ氏が出演している時点でよっぽどのことがない限りはつまらなくならないと思います。
監督を務めたジョン•ポルソン氏は2008年に発表したラッセル•クロウ主演のサスペンス映画「チェイシング/追跡」以降は監督業をされていないようですが、俳優としての活動や、2018年には超人気海外ドラマ「ウォーキング•デッド」のスピンオフにあたるドラマ「フィアー•ザ•ウォーキング•デッド」の第4シリーズのエピソード1にて久々に監督を務めていることが分かっております。
現在配信等はないようですが、アマゾンプライム、DMMTV、Lemino、楽天TVにて330円〜でレンタルが可能です。
といった感じに展開していきます。
※以降がっつりネタバレを含みますのでお気をつけください。
兎にも角にも今作は姿の見えないお友だち“チャーリー”の正体が誰なのかというところが見どころです。
チャーリーによって日に日に様子がおかしくなっていくエミリー。いつも表情に乏しく、平然と虫を殺したり、大切にしていた人形を壊したり、そしてチャーリーに関する話は頑なに避ける等、明らかに何かを隠しているように見えます。
心理学者の父•デイヴィッドは当初は母親がいなくなったことに対するぶつけどころの無い怒りをチャーリーを通して自分にぶつけているのではと考え、友人の医師のキャサリンとも相談して様子を見ることにします。
という流れでクライマックスへと続いていきます。
『実はデイヴィッドがチャーリーだった』というのが今作のどんでん返し部分なんですけども、わりかし序盤から結構分かりやすいヒントや伏線(自宅にいたはずのデイヴィッドの靴に泥がついてる、窓が開けっ放し、沸かした記憶のないお湯等など)がこれでもかと見受けられるので、普通に見ていればチャーリーの正体がデイヴィッドだということは分かる思います。
私は見る前からWikipediaでネタバレを食らっていたので、全部デイヴィッドの仕業かと分かった上で見ていましたが、やはり何の前情報も無い状態で見たほうが面白いと思います。
なもんでエミリーはチャーリーが自分の父親なのは分かっていたものの、母親を殺したのがどちらの人格だったのか確証が得られなかったため、頑なに真相を語らなかったというわけです。
いよいよチャーリーに支配されてしまったデイヴィッドはエミリーまでも手に掛けようとするも、駆けつけたキャサリンによって射殺され、一連の事件は収束します。その後、エミリーはキャサリンによって引き取られて普通の生活を送るもおそらくはエミリーの心の傷はまだ癒えていないということを暗示してエンディングを迎えます。
ちなみにDVDではもう一つのパターンのエンディングも収録されており、私はそれも見たかったので浜田山のTSUTAYAでレンタルしてきました。
もう一つのエンディングは『エミリーを優しく寝かしつけるキャサリンは彼女から「ドアは閉めないで」と頼まれるも、どこか悲しそうな顔で「それは出来ないの」と答える。キャサリンがドアを閉めるとそこは家ではなく精神病院で、エミリーがそこに入院しているということが分かる』というなんとも後味の悪いものでした。
そして、なんと日本ではそれともまた違うパターンのエンディングver.が上映されたそうです。どんな終わり方なのか是非とも知りたいところです。
ストーリー自体に斬新さはないもののスリラー映画として十分に楽しめますし、やはりロバート•デ•ニーロ氏とダコタ•ファニング氏の圧倒的な実力で作品の面白さや魅力が何倍にも増しております。これはどんでん返し系の作品が好きな方にもオススメしたいです!
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