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ライトノベル マークの大冒険 もうひとつの歴史

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イングランド国教会が設立したアカデミーに通うマークは、英国式の蔦這う赤煉瓦造りの美しき校舎でキャンパスライフを送っていた。日本で初めてキュレーター養成過程(博物館・美術館の収蔵品…
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2022年3月の記事一覧

マークの大冒険 古代ローマ編 | もうひとつのローマ史 Chapter:4

マークの大冒険 古代ローマ編 | もうひとつのローマ史 Chapter:4

ホルスがバックスを薙ぎ払った後、間髪入れずに大剣を振るう男神が現れた。

「ウルカヌスだ!ホルス、気をつけろ。あの大剣を食らったら、ひとたまりもない」

「なら、刃が当たらないように近づかなければいい話!」

ホルスはそう言うと、日本刀を投げる構えを取った。彼の左眼が青白く光り始めた。そうしてホルスは、握っていた日本刀を思い切りウルカヌスに向けて放った。勢い良く飛んでいった日本刀がウルカヌスの心臓

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マークの大冒険 古代ローマ編 | もうひとつのローマ史 Chapter:3

マークの大冒険 古代ローマ編 | もうひとつのローマ史 Chapter:3

ローマ共和国マケドニア属州フィリッピ、
前42年10月___。

マークとジェシカの互いの背後には神が佇み、彼らは様子を窺いながら威嚇し合っている。神の身長は大きく、裕に人間の身長の倍を超えている。

「ホルス!ボクの剣を使え!キミの力を最大限に引き出す秘具ばかりだ!ボクに呼吸を合わせろ。そして、ラーを止めるんだ。だが、隣の女性には指一本触れるな。彼女はガラスよりも繊細だと思え」

マークの周囲に

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