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【読書】安泰寺禅僧対談

2024年の暮れに読んだ本のご紹介。
藤田一照さんとネルケ無方さんという禅僧の対談本です。

アメリカのお寺で17年半活動していた藤田さんと、日本でお坊さんになったドイツ人のネルケさん。オープンマインドで視野の広いお二人のトークに思わず身を乗り出すようにして読んでいると、あっという間に読了してしまいました。

仏教以外にも、欧米では仏教と親和性がとても高いヨガ(本の中では「ヨーガ」と書かれています)やマインドフルネスのことも取り上げられています。

「ヨーガとエゴ」「ヴィパッサナー瞑想と禅」「ヨーガと菩薩心」など、ヨガインストラクターとしては気になる話題もあり、仏教からはヨガがこう見えているのね、ということもわかります。ヨガインストラクターが読むと、特に深いところに呼びかけてくるように感じるのではないでしょうか。

その中でも、私の記憶に残った言葉はこちら
・ヨーガの行(アーサナ)は体をほぐすテクニックだけになってしまい、生活態度が強調されていない(←本質は、見た目じゃなくて態度に現れる)
・ヨーガをする人は、身体は柔軟だけど頭は硬い人が多いような…(←外見じゃなくて内包されたものが大事)
・禅では、ヴィパッサナー(ボディスキャン)瞑想はしない、ただ座る(只管打坐)
・「今、ここ」は、そこだけ切り出したものではなく、過去をもって「育っていくことを許す、すごく幅を持った今。無限の広さの中での今」(←深っ)
・ヨーガでは自我(アートマン)を肯定しているが、仏教では無我(アン・アートマン)を教えている

おもしろーーーい。と思いながら読みました。
上記以外にも、ヨガをしている「中の人」にとってハッとさせられる言葉がたくさんありました。それを、だから悪いとか良いとか言わずに「こうだよね」と柔らかく会話している雰囲気も感じられて、押し付けではない表現に、抵抗なく「そうかあ」と受け入れながら読めました。

youtubeやaudibleなどからのインプットも良いですが、自分のペースで進める読書📖もやっぱり楽しいと思った年末でした。

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