未来展望委員会は、「仕事ができる人とできない人はなにが違う?」を考えました(仕事と会社はどうなるか篇⑥)
「先入観・固定観念が固ければ固いほど、新たな、異なる情報が頭に残りません」
「最近、こんな思考の流れの人が増えています」と社会文化研究家の池永先生は、第15回未来展望委員会の冒頭で、パワーポイントで絵を映して、話をはじめられました
「新しい情報をいくらたくさん集めたとしても、外からの新たな異なる情報を受け入れない人が増えています。いろいろな情報を集めても、結局は受け入れない。なぜなのか?先入観・固定観念が邪魔をしているのです」
「これまで、これで、うまくいった、その成功方程式が、これからも通用するだろう、うまくいくだろうと思う、思おうとするのです。だから新しい情報・アイデアを受入れない。人は変化に抵抗しがちです。新しいアイデアを受入れたがらない」
「気づいているか否かを問わず、わたしたちはいろいろな『パラダイム』にもとづき、生活・仕事をしています。このパラダイムが、現在、揺れています。最近よく「パラダイムシフト」と言ったりします」
「人は物事を考えたり、なにかを判断したり、行動したりする時に、意識・無意識を問わず、拠り所としている規範や考え方や価値観があります。これが『パラダイム』です
変化の激しい現代、時代の潮流に的確に対応していくためには、自分が拠り所としている価値観や考え方、規範などの枠組み(パラダイム)を見直さなければならないが、それができない」
「人がパラダイムから抜けだせない理由があります。自分がそうなっていないかを見つめなおして、行動していくことがとても大切です」
「このパラダイムから抜けだせなくなってきた理由に、好きな情報ばかり集める環境になったことにあります」
「この30年の急激な情報機器の進歩で、エコーチェンバーとかフイルターバブルという言葉が生まれました。ちょっと調べてください」
「そうです。だから、同じものを見ても同じ話を聴いても、この図のように、違いが生まれます。時代についていける人と、ついていけない人に分かれます」
「多くの人は、目に見えていることだけしか、部分的なことしか見えない、気づかない。しかし一部の人は、目に見えないこと、本質がつかめる、先が読め、新たな時流に乗れるのです。このちがいは、どこからくると思いますか?」
「学び、考え、信念にするというのが、池永流の学び方です。多様な人々・情報に学び、融合・類推・結合して、考えて、深くつきつめ、信念にして、外との対話にて、真の信念にするのです。言葉では分かりにくいので、この図をご覧ください」
「池永流の学び方で大事なのは、信念をいかに厚く深くできるかです。大切な言葉があります。『~とちがうの?』という問いかけです。学んで、感じたり考えたりして浮かんだことを、自分の言葉にしたり、比較したり、確認したりして、自分としての信念を厚く深くするのです」
「内と外からの学びを『自分事』として捉えることです。自分で感じたこと、考えたことを、人に『~とちがうの?』と比較・確認して、信念にすることが、現代の企業人の学びのスタイルです
「デジタル・生成AI時代の学び方、仕事の進め方を次回にさらに深めていきます。本日の未来展望委員会は、ここまでです」
次回の第17回「note摂津倉庫未来展望委員会」は、来週12月10日(火)に配信させていただきます