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未来の家・ライフを展望する5つの論点『暮らし・都市・郊外・地方はどうなるか篇』③

『未来の家・ライフがどうなるのか』をつかむ論点を考えよう

「私たち摂津倉庫の女子社員4名と社会文化研究家の池永先生の未来展望委員会は、昨年9月に立ち上がりました。『未来展望総論篇』『仕事と会社はどうなるか篇』につづき、『暮らし・都市・郊外・地方はどうなるか篇』で新たな未来展望がはじまりました」

摂津倉庫未来展望委員会

「本日の未来展望委員会の『暮らし・都市・郊外・地方はどうなるか篇』の第3回は、『未来の家・ライフがどうなるのか』をつかむ論点を考えていきます。前回、5つの論点を提示させていただきました」

©IKENAGA.HIROAKI

「これからの家と暮らしを考える5つの論点を予習するため、これまでの20回の未来展望委員会の復習をしていました」

摂津倉庫未来展望委員会

「では、『これからの家と暮らしを考える5つの論点』を、ひとつずつ議論していきます。まず論点1から始めます」

「論点1  家族のカタチの変化が、社会に影響を与えるということ
⑴ いまだかつて経験したことがない『人口構成』に突入するということです。これまでの右肩上がりから右肩下がりの人口減少トレンドが目にみえるようになり、縮退社会の姿がはっきりしてきます。街を歩く人々の姿が明らかに変わっていきます。これから「高齢者4割・若者1割、単身者4割」の人口社会となることは既定の事実で、晩婚化・非婚化・少子化・単身ソロ化が加速するのは明らかです。大切なのはそれに向けてどうするかです」

「日本の人口の半分近くが高齢者で、若者1割の時代になるのは見えている未来ですね。晩婚化・非婚化・少子化・単身ソロ社会からどうするかです」

摂津倉庫未来展望委員会

「 論点1の(2)は、単身ソロ化によって家族のカタチが変わるということです。家族や家の概念が変わることで、どうなるか?モノを所有するという価値観が変化したり、ストック消費経済からフロー消費経済となる。また高齢者が増えて若者が減少することによって社会生産性、社会品質が低下していくリスクがあります」

「ストック消費経済からフロー消費経済になり、モノの所有の価値観が変わると、ビジネスを大きく変えないといけませんね」

摂津倉庫未来展望委員会

「論点2は、テレワーク化の次の姿は元ワークではなく、新たなワークとなるということ。コロナ禍を契機に始まったテレワークを出社ワークに戻そうという動きもありますが、出社ワークとテレワークが融合したハイブリットワークがすでに拡がっているのが実態です。戦後80年続いた昭和サラリーマン文化が終焉して、ワーク>ライフの価値観が、ワーク<ライフの価値観にどんどん移っていこうとしています」

「ハイブリッドワークは出社ワークとテレワークの組み合わせであり、ワークとライフのハイブリッドでもありますね」

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世代間によって価値観が大きく変わりつつあります。ワークスタイルはすでに世代によって乖離がはじまっています。ワークだけではありません。若い人たちの価値観の変化はライフスタイルにも大きな影響を与えていきます。彼らの「現実的・安定・コスパ・仲間と連帯・居心地・多様性」という価値観は、すでに社会に影響を与えはじめています。これから10年で世代交代が進んでいくと、社会は大きく変わっていくと予想されます」

「世代など若者がこれからの社会を変えていく可能性があるんですね」

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論点3は、テレワークで倍増した自分時間とその獲得戦争が進み、社会を変えていくということ。これはどういうことかというと、1人1人のWell-Being(佳く生きる)の実現を目指していこうとする活動が、社会を変えていきます。1人1人のWell-Beingを求めていく動きで、時空間が変わっていきます。このお客さまの変化に対して、これまでの企業目線のマスマーケティングから、1人1人が主役のナラティブ・マーケティングへの転換が必要になります」

「ナラティブ・マーケティングとは、お客さまが自らの物語を綴るようにアプローチする活動ですね」

摂津倉庫未来展望委員会

論点4は、場と時間の変化に、どう向き合い、どう再構築できるかです。場と時間の変化とは、何度もご説明している構造変化です。IT・デジタル技術が進展していくなかで本格化していく変化です」

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「具体的には、リモート・分散ワークが普通になっていきます。みんな同じところで一緒に働くから、別々の場所でみんなそれぞれが働くというワークとライフスタイルになろうとしています。このワークとライフスタイルが時空間を変えます。今までのやり方のままならば、共時性・融合力・統合力が低下していきます。これをどうするかも大切な論点です」

「仕事の進め方を変えないと、大変なことになるということですね」

摂津倉庫未来展望委員会

最後の論点5は、コロナ禍を契機とした関係性の変化に、どう向き合い、どう関係性を再構築できるかです。関係性の変化とは、これまでも何度も説明したこの図です」

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「この関係性の変化が、社会を大きく変え、ビジネスを変えます。とりわけ人と人の関係、家(ウチ)と外(ソト)とその真ん中の再構築をどう進めていけるかが大切です」

「いつも大切だという関係性の変化が、社会を変えるのですね」

摂津倉庫未来展望委員会

「そうです。未来を展望するうえで、なによりも関係性の変化が大切です。本日の未来展望委員会はこれで終わります」

「様々な観点から暮らしと家の未来展望について論点を整理いただき、ありがとうございました。来週もよろしくお願いいたします

摂津倉庫未来展望委員会

【オンラインセミナーのお知らせ】
摂津倉庫 未来展望委員会が「第2回オンラインセミナー」を開催します!

12月5日(木)に開催した第1回オンラインセミナーに引き続き、「第2回オンラインセミナー未来展望委員会」を2月27日(木)に開催することとなりました。私たち未来展望委員会メンバーも参加します。これからの社会がどうなるか、会社・仕事がどうなっていくのかを、池永先生と一緒に、未来社会の方向性を考えていきます

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