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28. コミュニティ運営の工夫

今日から「第9章 プロジェクトの裏側」に進みます!

せとかわデニムプロジェクトは、「デニムのB反を使ってかわいいアイテムを作る」というミッションのもとに集まったオンラインコミュニティです。お互いのことは何も知らず、住む地域も、年齢も仕事もバラバラ。でも「瀬戸内で、デニムで、何かおもしろいことをやってみたい」という思いだけは共通している…そんなメンバーでゼロからスタートしました。

そんなコミュニティで1年間のプロジェクトに取り組む間、運営メンバーが工夫していたことがありました。最後に少しだけ、コミュニティ運営の側面から、プロジェクトの裏側をお話します。「新しいメンバーを募って何か始めたい」という方の参考になれば嬉しいです。

「せとかわデニムプロジェクト」とは、瀬戸内かわいい部EVERY DENIM(現ITONAMI)のコラボではじまった商品開発プロジェクト。2019年春〜2020年春、1年間の活動を通じて「瀬戸内デニムピクニックシート」という商品を作り上げました。
「“かわいい“という観点からデニムを見つめ直し、倉庫に眠るB反を活用して新しい商品を作る」という旗のもとメンバーを募集し、ゼロからはじまったこのプロジェクトがどのように歩みを進めてきたのか…?
このnoteではその1年間の軌跡を綴っています(目次はこちら)

第9章 プロジェクトの裏側

29. コミュニティ運営の工夫

1)会って話す・メンバーの思いを受け止める
オンラインコミュニティとはいえ、大事な場面では会って話すことを心掛けました。特に最初の1~2か月程度は、運営側もまだメンバーの人となりやプロジェクトへの思いが分からず意思疎通に苦労しましたが、それは参加メンバーが運営側へ抱く気持ちも同じ。表情や温度を感じられる距離にいることを意識し、直接話す機会を多く設けました。

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注)プロジェクトがはじまってまもない頃、各地のメンバーと直接会いに

また、オンラインでもオフラインでも、発言しやすい雰囲気を意識していました。どんなアイデアを出されても、否定せず、まずは受け止めてみる。それは、アイデアだけでなく、プロジェクト全体に関わる「やりたいこと」、そして「できないこと」についても同様です。このプロジェクトが、1年という長期間に渡ることは最初から分かっていたので、仕事や家庭で大変な時は遠慮せずに休んでいいと、メンバーの生活を尊重しました。個々の状況を伝えてもらいながら、事情があるときには遠慮なくお休みし、参加できるときに思いっきりコミットしてもらえる環境を目指しました。

2)プロセスを徹底的に共有することで、自分事化を促す

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注)アイデア出しも悩みの過程もぜんぶ共有

1年間、すべてのタイミングにフルコミットするのは難しい。時には参加できない会議や議論もあるかもしれない。でも、メンバーには「誰かが決めた事」ではなく「自分事」としてプロジェクトについて語れるようになってほしかったので、何か物事を決定したときには、その過程や理由もすべて伝えるようにしていました。それは、事後報告を丁寧にするということではなく、悩んでいる過程も含め、包み隠さず、赤裸々に伝えるということ。背景をすべて知っているからこそ、メンバー全員が商品やプロジェクトについて自分事として自信を持って語れるようになると考えました。

3)リーダーとフォロワーにならない、全員を主役にする

「運営メンバーがリーダーで、その方針に従ってプロジェクトメンバーがついていく」のではなく、プロジェクトメンバーが自ら旗を振る機会を作るようにしていました。プロジェクトのシーンごとに、主役が変わるようなイメージです。

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注)メンバー個人個人がアイデアやスキルを生かして活躍

例えば、ピクニックシートのデザインや仕様の決定は、なつみさん・なつきさんが担ってくれました。11月のお披露目会「せとかわ meets the デニム」の企画や、商品のパッケージタグのデザインはまみこさんが手を挙げてくれました。メンバーそれぞれが自分の得意な分野で頑張れて、苦手なことは任せられる。あくまでも責任は運営側がとる前提ですが、そこに、上下関係はありません。
また、WEBサイトのイベントレポートを始め発信する機会では担当者のクレジット表記を徹底し、フィナーレの動画には個々の役割を記載したエンドロールも作成しました。プロジェクトが終わった時に、「自分はこれをやった」と胸を張って言える仕組みをつくることで、他人事ではない、深いコミットに繋がったと感じます。

4)メンバーが「自分の声で語る」場面をつくる

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注)メンバーひとりひとりにスポットをあてたインタビュー記事

メンバー個人のSNSでの発信の他、noteで「せとかわデニムプロジェクト活動日誌」と題してプロジェクトを通じて考えたことを綴ってもらい、オフィシャル発信とは違う「個人の声」を届けるようにしていました。
また、ホームページでメンバーへのインタビュー企画を立ち上げ、それぞれのプロジェクト参加理由から、プロジェクトの中で担当していること、どんなことをやっていきたいかなどを聞き、メンバー自身が「語り手」になる機会を積極的につくりました。一緒にプロジェクトを進めるにつれて湧き上がった「こんな素敵なメンバーのことをもっとたくさんの人に知ってもらいたい」という思いから始めたことでしたが、副次的な効果がたくさんありました。

・運営メンバー以外の視点から語ることで、プロジェクトの特徴や面白さが様々な側面から浮かび上がって来たこと
・プロジェクトをいろんな立場の人に知ってもらうことができ、プロジェクトメンバーのことも含めて応援してもらえるようになったこと
・プロジェクトメンバーに対する周囲の目が変わる(評価が集まる)ことでメンバー自身の自信に繋がったこと
・プロジェクトメンバー自身が、他の誰でもない「わたし」のしたいこと、ほしいものとして語ることで、より熱量をもった行動に繋がったこと
・プロジェクトメンバーの人となりを知ることで、メンバー同士の理解が深まり、プロジェクトがより円滑に進むようになったこと

せとかわデニムプロジェクトは、“デニムを使ったかわいい小物を作る”ことが目的・きっかけとなりスタートしたオンラインコミュニティです。でも、こうしたステップを歩んでゆくに連れ、最初の目的を超えて、「みんなの“やってみたい”を応援できる場所」として、挑戦をたたえお互いを認め合う、温かいコミュニティとなってゆきました。

今日のまとめ:コミュニティ運営において工夫したことは以下の4点
・会って話す・メンバーの思いを受け止める
・プロセスを徹底的に共有することで、自分事化を促す
・リーダーとフォロワーにならない、全員を主役にする
・メンバーが「自分の声で語る」場面をつくる


次のnoteでは、せとかわデニムプロジェクトという活動で一歩踏み出したメンバーたちに起こった変化について、お話します。

こうしたプロセスを経て進んできた、わたしたちの1年間の歩み。2021年には、せとかわデニムプロジェクトSeason2がスタートします!
これまでに築いた繋がりや可能性を手に新たな一歩を踏み出した先で、今度はどんな景色と出会えるのか。期待に胸が高鳴ります!

プロジェクトの過程や最新情報はHPやSNSでおしらせしてまいります。新たなラインナップや、これを読んでくださっているあなたにも加わってほしい新企画を準備していますので、よければぜひチェックしてみてくださいね。
◆せとかわデニムプロジェクト公式サイト
◆せとかわデニムプロジェクト活動日誌(note)
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瀬戸内かわいい部
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