読書感想「京洛の森のアリス」望月麻衣
こんにちは、せ→る→です。
持ち運びに便利な文庫本が好き。単行本も読むには読むのですが、ハードカバーは苦手なのでなかなか手に取らないです😅持ちにくいし腕が疲れるので 笑
読書ハマりたての頃は実用書中心に読んでいましたが、ここ最近はひたすら小説読んでいます。楽しすぎる…
ということで今日は、望月麻衣さんの「京洛の森のアリス」の感想を書いていこうと思います。
著者:望月麻衣
イラスト:庭春樹
デザイン:野中深雪
出版社:文藝春秋
(敬称略)
「不思議で可愛くてわくわくするファンタジー」作品でした。
主人公の”白川ありす”は幼い頃に両親を亡くして叔母の家で暮らしていましたが、叔父による嫌味に加え、高校進学をさせてもらえないことを知ると、生まれ故郷である京都で舞妓になることを決意します。
けれども、置き屋の老紳士に連れられて訪れたのは京都ではなく、「京洛」と呼ばれる町でした。ありすはカエルの”ハチス”、ウサギの”ナツメ”と行動を共にし、この世界の仕組みを探っていきます。
ファンタジーに加えて、旅的な要素や恋愛模様も描かれていてとても面白かったです!
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ありすは、叔母の家で部屋も与えられず、叔父に説教される日々に一人耐えてきました。我慢することに慣れているありすは、京洛でも自分のやりたいことに蓋をしてしまいます。
現代社会でも自分を偽らないとやっていけなかったり妥協で行動したりすることは多々あると思います。
しかし、ここ京洛では「自分を偽らないこと」が一番のルール。自分を偽っているとどんどんと老いていき、別の世界に飛ばされてしまうのでした。でも逆に、自分のしたいことをしている限り安心で、自分が理想とする姿になることも可能なので、素敵な世界だと私は思いました。
一方で、自分のしたいこと=悪行でも京洛では認められてしまうため、作中では賊等も登場します。素敵な世界に思えて闇の部分もしっかり描かれているのもこの作品の見どころの一つです。
ありすとともに、自分が本当にやりたいことは何なのか、自分を見つめ直す機会になりました。
2,3巻とあるので引き続き読んでいこうと思います。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
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