街道ウォーク 日光街道 その5
日光街道 その4 一ノ割→粕壁宿→東武動物公園(杉戸宿)
日光街道その5は、一ノ割→粕壁宿→東武動物公園(杉戸)を歩きます。
距離は17,2Km、所要時間4:37時間 22,180歩、消費カロリー1862kcal
一ノ割→粕壁宿
本日は東武スカイツリーラインの「一ノ割駅」からスタート。五回目ともなるとスタート地点まで自宅から1時間以上もかかりますが、日帰りできる距離だからシニアには安心です。
駅から街道に出て左折、粕壁宿に向かって進むと石碑がありました。浅間大神と刻まれていますので富士講の記念碑でしょうか。街道・富士山・富士講・浅間神社は切っても切れない関係で至る所で出会います。
前方に東武野田線のガードが見えてきました。この辺りは国道4号線の交通量も少なめ、のんびりムードで歩けます。歩道が広めに整備されている道路はありがたい。
左手には小さな鳥居に長い参道が続く「東町大下稲荷神社」、祠もこじんまりしていますが鬼瓦が立派でした。
街道を挟んだ斜め前方にも鳥居が見えてきました。ここから粕壁宿、1キロにわたる町並みが続いており、旅籠屋は37軒あったそうです。粕壁宿入口に位置する「八坂神社」は宿の市神として信仰されてきました。
「一宮の交差点」を左方面が旧日光街道となりますが、直進して先ずは粕壁宿の鎮守「東八幡神社」へ向かいます。大きなけやきが見えてきました。樹齢約600年の御神木で「東八幡大けやき」と命名されています。
京都男山、石清水八幡宮から分霊を勧請した八幡様は本殿の彫刻や狛犬が年代を経た素晴らしい作品。境内には稲荷大明神、雷電神社、天満宮も祀られた古社です。
交差点まで戻ったところにあるのが「東陽寺」。芭蕉が宿泊したといわれており本堂脇に記念碑があります。石碑には芭蕉と曾良の肖像、「廿七日夜カスカベニ泊ル江戸ヨリ九里余」と刻まれています。旧街道側に山門があり、粕壁宿へと続いていきます。
春日部駅方面へ向かう道は人通りも少なく街道歩きが満喫出来そうです。脇本陣跡の案内を確認して左方向にある郷土資料館に向かいましょう。「粕壁宿の街並み」を再現した大きな模型に圧倒されます。日光道中や粕壁宿の詳しい解説や道標も展示されている必見ポイント。
町の中心部に入ってきました、街道から一本裏へ入ると「古利根川」の流れ、上流に立派な橋が架かっています。ドーム型のオブジェが見えるのが古利根公園橋。橋の上の公園なんて珍しいですね。
街道に戻ると道標と「蔵造りの豪華な家屋」、道標には「北は日光、東は江戸」と書かれており、今ではあまり見られなくなった赤の丸型郵便ポストとの対比が画になります。
問屋場跡、高札場跡を過ぎて街道突き当りに山門が見えてきます。この付近は寺町と呼ばれ寺院が多い場所。こちらの「最勝院」には南北朝時代に後醍醐帝に仕え、地頭職を任ぜられた「春日部重行」公が葬られています。
新町橋から古利根川を対岸へ進みます。旧道らしい静かな通りに「八坂香取稲荷合社」の赤い鳥居、1429年に下総香取神社を勧請、1860年代に作られた神輿が町内を練り歩く「八丁目元旦祭」が行われています。
山田桐箪笥製作所のシャッター絵の先、道は二手に分かれる「小渕追分」で正面には青面金剛、左日光道と刻まれた道標。
左へ進み、旧日光街道は国道4号線と合流となります。国道沿いを歩いていくと「観音院」の看板、円空上人、松尾芭蕉逗留之跡とあり奥には大きな山門が見えてきました。1689年建立の「仁王門」は二階建てで釣鐘があったそうです。仁王様は風雨に耐えてきた様子でなかなかの迫力。
芭蕉の句碑「ものいえば 唇さむし 秋の風」があり、奥の細道の途中で芭蕉が逗留された跡地とも伝えられています。
奥の細道には「草加という宿にたどり着きにけり」とあり、曾良日記には「カスカベに泊ル」と記されていますが、真実はいかに。
「不二山浄春院寺標」を確認して進むと「地球儀のモニュメント」。「すきすきすぎーと36」の案内があり、こちらが北緯36度とのことで地球儀には36度線が描かれていました。
ここが春日部市と杉戸町の境、杉戸町に入ると広々としたパーキングになっています。おいしそうな「もつ煮」と「めし」の看板、昔懐かしいドライブインの感じがいいですね。菅原文太のトラック野郎、愛川欽也演ずるカモメのジョナサンが出て来そう。
コンビニの右奥へ少し入ったところにある「香取神社」にお参りして先へ進むと堤根の追分、左が旧道となります。
右に広がる広々とした境内は真言宗「馬頭院観音寺」です。山門には弘法大師像、本尊は伝教大師作と伝えられている馬頭観世音菩薩、脇仏には延命地蔵、不動明王と豪華メンバーが揃います。
堤根の交差点から左に入ると旧日光街道、公園があり旧道と並行して続く「みなみがわ散策道」入口、日本橋から5番目の宿場、杉戸宿に入っていきます。
通りから一本裏へ入ると朱色の「八幡神社」と時代を経た狛犬の姿、地元の方々に愛されている鎮守様。すぐ先に「神明神社」と続きます。こちらは学問の神、天神神社も祀られています。
町役場を過ぎると街道は宿場らしい光景が見られます。豊嶋屋、「関口酒造」は1822年創業の蔵元、現在十四代目で銘柄は「豊泉」で家屋は120年前のもの。家康の正室、築山御前が祖先で明治天皇巡幸の際は井戸を御前水として飲まれたそうです。残念ながら、現在は閉業されているようです。
並びにある「伏見屋」、現在は酒類販売業ですが商家で150年以上経つと考えられる蔵があるそうです。お店はお休でしたが、店頭には杉戸宿、清地村、七福神、販売元の看板が掲げてあります。こちらで買えるのかどうかはお店が休みなので分かりませんでした。
街道沿いには「杉戸宿高札場」が復元されています。街道の様子が書かれている「宿村大概帳」の記述通りの原寸大ということです。随分大規模な造りです、幕府の権威の象徴としても役割を果たしたことでしょう。
「近津神社」は明治6年に村社になった清地村の鎮守。見事なイチョウの大木と社殿の彫刻、狛犬の見返り姿が印象的な神社です。
境内には稲荷神社、天神神社、金山神社、厳島神社、浅間神社、三峰神社も祀られています。私には社殿を挟んだイチョウがハートに見えました。
「神明神社」は、新町の鎮守で境内には神輿を納める神輿庫もあります。常夜燈は残っていませんが大きな土台が見られます。夏祭りはさぞかし賑わうことでしょう。 交差点角には「明治天皇御休止所跡碑」があり、この先宿場は続きますが今日はここまで。
東武動物公園駅に到着、杉戸駅が1981年に名称変更されたもので、スカイツリーラインはここから日光線と伊勢崎線に分かれます。
東武動物公園は遊園地や大型プールを有するレジャーランド。名前はよく聞くのですがまだ行ったことはありません。今回、ぜひと思っていたのですが時間切れ。ホワイトタイガーに会いたかった。
次回は杉戸宿の中町、上町、横町へと進み幸手宿を目指します。
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