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『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』は″何かに似て非なり″のオンリー・ワンで感動的なドラマです!

ドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』。スタート前から観るのを心待ちにしていました。

第1話を観てから感想を書こうと思っていたんですが、いろんな方がご指摘されたように”何かに似ている感”が私の中でも感じられてしまい、どう書いていいのか迷っていました。

でも第2話を観て、このドラマは″何かに似て非なり″のオンリー・ワンなドラマだと確信できたのでこうして書いています。

大好きな西島くんと芦田愛菜ちゃんの共演で面白くないわけがないと思っていました。かなりの数の番宣に二人で出演されていましたが、西島くんが「愛菜ちゃん」ではなく「芦田さん」と呼ぶその呼び方で、”自分と同等の俳優さん″として見ていることが伝わってきました。西島くんの人間性も感じられますよね。

とにかく西島くん演じる夏目の指揮をしている姿が心の底から音楽を楽しんでいるようで、それだけで感動してしまいます。マエストロというと険しい顔つきで音をまとめあげるイメージが強いわけですが、あんな風にニコニコと笑顔で団員たちの気持ちを盛り上げてくれるようなマエストロは最高ですよね!演奏している側の心もどんどん浄化されて、みんなで一つの高みに上っていけそうな気がします!

指揮をやりたい女子高生天音が「質問!指揮をしてて一番楽しいことってなんですか?」と聞いた時の夏目の言葉が、夏目の”マエストロ・スタイル”そのものを表していたような気がします。

「一番楽しいこと…。指揮者がいなくても演奏はできますよね?お互いの音を聴き合って、イメージを伝え合って、君はこうしたい…僕はこうしたい…。じゃ、一緒にこっちに行ってみよう。音と音で会話をしていく。
指揮者も同じです。音で語る代わりに、手で表情で…身体全体でイメージを伝えます。一緒に奏でる人とイメージを分かち合えた時、魔法のような時間が生まれます。別の世界に行ける…それはとても幸せな時間です。ああ、生きてるなぁって感じる時間です」

『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第2話より

愛菜ちゃんの演技が上手すぎるがゆえに、演じている娘・響の態度が第1話では確かに鼻についてしまいました。

でも第2話では夏目の作ったりんごを使ったお菓子「アプフェルシュトゥルーデル」のアレンジバージョンを食べて、「うまいんかい!」と思わず言ってしまうなど少しずつその態度が軟化傾向にあるのが感じられてホッとしました。

響のその言葉を聞いてからの、夏目のガッツポーズもかわいくて仕方ありませんでした(笑)。何度も何度もガッツポーズする夏目…早く5年間のわだかまりが雪解けして、二人の距離がもっと縮まるといいんですが…。

毎回ストーリーと晴見フィルの演奏する楽曲がきちんと絡んでくるのが、大島里美脚本の″粋″なところですかね。「ウィリアム・テル序曲」は、第2話のストーリーの中心に”りんご”がいるからこその選曲で、第1話はベートーヴェンの「運命」。

夏目が晴見フィルと出逢い、響が父と再び出逢い、様々な人々の″運命的”な出逢いと、ここからそれぞれの″運命″が大きく変化していくであろう未来をなぞらえての「運命』。これからどんな楽曲がストーリーと共に演奏されていくのか楽しみです。

そうそう。弟の海の存在がいい味出していますよね。夏目を「ペー」と呼ぶのも愛らしいし、父と姉のギクシャクした関係性をなんとか修復しようとしている姿を一緒に応援したくなります。

母がフランスにいない秘密を知ってしまった海が、今後どういう態度をとっていくのかも気になりますね。

第2話はなんと言っても「新メンバー募集」で声をかけた羽野蓮と夏目の、チェロと鍵盤ハーモニカとのレッスンのシーンが素敵でした。「バッハ先生」!これこそまさに”音を楽しむ音楽”が奏でられていました。二人の表情がどんどん生き生きしてきて、観ているこちらも自然と笑顔になれました。

客の前で演奏するのが嫌になった蓮が父親に言った言葉も印象的でした。

音楽で食ってくとか食ってかないとか、続けるとか続けないとかそんなんどうでもよくて、多分ずっと…。ずーっと誰かにちゃんと自分の音を聴いてほしかった。それだけなんだ。

『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第2話より

このドラマは、映像も非常にキレイだと感じています。光を有効的に使っていて、あえて全体的に”暖色″の雰囲気にしているのは何か狙いがあるのではないかと思います。

アパッシオナート!!音楽への情熱を胸に楽しんで前に進みましょう!!

この言葉、胸に温かい感動が溢れます。これからどんな風にドラマが展開していくのか、毎週日曜日が待ち遠しくてたまりません!

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