マガジンのカバー画像

SNEAKERS JOURNEY’s CLUB

13
自由気ままな旅日記を綴ります。
運営しているクリエイター

記事一覧

山陽道をゆく chapter1-11倉敷・直島(11)

山陽道をゆく chapter1-11倉敷・直島(11)

→chapter1-10倉敷・直島(10)

僕は朝風呂は6時からと聞いてはいたが、開場まで待つつもりで3階の蜂蜜風呂(男湯)に行った。その20分前ではあったが、入ることが出来た。言うまでもなくソロ風呂である。

山田養蜂場とのcollabで開発した風呂で楊貴妃もクレオパトラも愛用した真珠のエキスも入っているとの触れ込みであった。昨夜Kさんが2Fの蜂蜜風呂(女湯)に入った感想によると

「ハチミツ

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-9 倉敷・直島(9)

山陽道をゆく chapter1-9 倉敷・直島(9)

→chapter 1-8 倉敷・直島(8)

それからAtriumアトリウムには外階段があった。僕たちはCさんに案内されて2階へと階段をゆっくりと上がった。

目に飛び込んで来たのは、vintage級のgrand pianoであった。思わず触れてみたくなったが、これも施し(展示品)の一つであると思い、やめた。他の美術館に比べて大原美術館は応接間に飾る絵画のように作品と鑑賞者との距離が非常に近く、特

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-8 倉敷 直島(8)

山陽道をゆく chapter1-8 倉敷 直島(8)

→chapter 1-7 倉敷・直島(7)

「児島虎次郎が初めて西洋から持ち帰った絵画はこの中のどれだと思いますか?」

「それは【睡蓮】では?」

「残念ながら【睡蓮】ではありません」
ならばどれだ?

「実はアマン ジャンの【髪】です」

Cさんが指差したのは僕の知らない絵画だった。

「[睡蓮]は2回目の訪欧の時に確保しました」とCさんは付け加えた。続けて

「この絵画の二人👭はどのよう

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-7 倉敷・直島(7)

山陽道をゆく chapter1-7 倉敷・直島(7)

大原美術館は一旦閉じられた。それでも中庭にはまだ十数人の客がいて記念撮影をしていた。

→chapter 1-6 倉敷・直島(6)

museum staffは直ちに追い出さない。彼らが撮った写真のいくつかがSNSで発信され、それがmuseumの宣伝にもなることを知っている。

さて、最後に残っていた客も撮り終えると出て行き、閉門となった。
ここからが貸切状態になる。それを待っていたかのように

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-6 倉敷・直島(6)

山陽道をゆく chapter1-6 倉敷・直島(6)

倉敷は江戸・明治・大正に掛けての歴史的建造物が軒を連ねる。

昨今、倉敷美観地区は街中美術館化を目指しているように思う。今回、時間の都合で訪れたのはほんの一部にしかない。

Ivy squareらしき建物が見えた。

近づくと洋風の建物ではあったが、立派な市民会館だった。この辺りのはずでは?busの車内でMさんの案内があったからだ。方角からたぶんこっちだろう。

僕らは少し西に行くとparking

もっとみる
山陽道をゆく chapter 1-5 倉敷・直島(5)

山陽道をゆく chapter 1-5 倉敷・直島(5)

UKIYO-E KURASHIKI 国芳館の中に入ると思いのほか広かった。いくつもの部屋に歌麿の数え切れないほどの浮世絵が陳列されていた。それらは歌舞伎に出てくるものが多く、すごいcollectionである。但し館内は撮影禁止である。

→chapter 1-4 倉敷・直島(4)

退館する時に受付の若い女性に

「ここから庭を撮影しても良いですか?」と尋ねた。すぐOKが出た。

finderを覗

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-4 倉敷・直島(4)

山陽道をゆく chapter1-4 倉敷・直島(4)

倉敷美観地区に着いた。

→chapter 1-3 倉敷・直島(3)

まずは腹ごしらえだ。pack tourの良いところは、全てがsetされているところだろう。特に観光地での昼時はどこも行列ができるほどにいっぱいなのだが、こちらは個室とは言わないまでも、用意された席でゆっくりgourmetが楽しめる。

その昔、備前岡山の藩主池田光政候は「食膳は一汁一菜」という、質素倹約を奨励しておりました。贅

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-3 倉敷・直島(3)

山陽道をゆく chapter1-3 倉敷・直島(3)

岡山駅を出たbusは北西に向かった。行き先は吉備津彦神社である。

本殿の前でvolunteer guideのおじさんにMさんが

「guide,お願いできますか?」突然頼んだ。おじさんは全く予想していなかったと見えて狼狽した。

「いやー、他に予約が入っていますので・・・」と笑って断った。

予約?ほんまかいな?  境内にはお宮参りの若い親子連れとその両親が居ただけで参拝者は誰もいない。なるほど

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-2 倉敷・直島(2)

山陽道をゆく chapter1-2 倉敷・直島(2)

→chapter1-1倉敷・直島(1)

僕たちは新幹線最後尾16号車へと向かった。

ホームではまだ[ひかり○○号]は到着しておらず、数分のゆとりがあった。のぞみ号が到着したばかりで大勢のInboundインバウンド客が乗ろうとしていた。

「あれは宮島行き弾丸tourだと思いますよ」とMさんがふと言った。

なるほど皆、軽装な出立だ!

「海に浮かぶ鳥居⛩️は映えるからな」と僕はつぶやいた。

もっとみる
山陽道をゆく chapter1-1 倉敷・直島(1)

山陽道をゆく chapter1-1 倉敷・直島(1)

[何でも鑑定団・日曜美術館・美の壺]は、美術品を時には面白く、時には真面目に、僕らはこれらTV 番組の長年のフアンである。そして数少ないKさんとの共通の話題でもある。

これは2024年12月5日・6日の旅の記録である。

僕たちはJR新大阪駅の在来線gateを通り、通路に出た。ちょうど朝の通勤rushのpeakでもあり、通勤客が広い通路を同一方向に多重列で進んで行く。凄まじいと言う他ない。僕の推

もっとみる
近江をゆく chapter1-3 八幡山城(1)

近江をゆく chapter1-3 八幡山城(1)

→chapter1-2 八幡堀

日牟禮(ひむれ)八幡宮の前の白雲橋付近は渋滞していた。三叉路故、右折車が通行を妨げる。境内の駐車場は広いが、すでに満車状態であった。にもかかわらず他府県ナンバーの車が次々と入ってくるのでさらに拍車が掛かるありさまであった。

僕は自転車を押して車も出入りする白雲橋を渡り、大鳥居を潜ると茶店風の[たねや]が目に入った。屋根の上には歴史を感じるような渋い看板が掛けられ

もっとみる
近江をゆく chapter 1-2 八幡堀

近江をゆく chapter 1-2 八幡堀

→chapter 1-1

近江八幡のブーメラン通をそのまままっすぐ行くと小幡町通になる。京都でいえば堀川通が京都駅を過ぎれば自動的に油小路通に入るようなものだ。道路標識名が変わるので気づく人もいるが、堀川通を走っていると思っている人も多い。或いは新堀川通(実は愛称)と言う人もいる。ところがこちらは雰囲気ががらりと変わる。城下町の一つの通りをたまたま明治時代に郊外にできた駅舎(旧国鉄)の正面に通じ

もっとみる
近江をゆく chapter 1-1 駅リンくん

近江をゆく chapter 1-1 駅リンくん

「電動自転車はありますか?」

僕はレンタサイクルの受付で尋ねた。建物の中は薄暗かった。ざっと50台くらいはあるだろうか、同じ色の1万を切る価格の安い自転車がよく入ったなあと思えるくらいに隙間なく並べられていた。僕の声を聞くなり、受付のいかにもシルバーと呼ぶのにふさわしい男性(おじさん)が振り向いた。

「電動自転車は出払っています」と答えた。

電動車を何台所有しているだろう。見るからにrare

もっとみる