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汚い言葉がかえってチームをまとめるのかも。MLBポストシーズン。パドレスのマチャド選手が仲間にゲキ。ダルビッシュ投手が苦笑いするほど。大谷選手のドジャースに大勝

汚い言葉がかえってチームを一つにまとめるのかもしれない。MLBのポストシーズン。ナリーグの地区シリーズ第2戦は、パドレスのダルビッシュ有投手(38)とドジャースの大谷翔平選手(30)の対決で注目を集めた。そして試合の鍵を握ったのは、パドレスが終盤に円陣を組んだことだった。相当汚い言葉が出たそうだが、それがチームを活気づかせたのだ。

ドジャースのホーム、ロサンゼルスで行われた第2戦。パドレスは初戦を落としている。連敗は避けたいところだ。

パドレスは初回にタティス選手のソロホームランで先制した。そして直後の守備では、いきなりダルビッシュ投手と大谷選手の対戦。ポストシーズン初対決は、ダルビッシュ投手がスライダーで空振り三振を奪った。

さらに次打者のベッツ選手の打球はホームラン性の当たり。これをレフトのプロファー選手がスーパーキャッチ。ダルビッシュ投手は難を逃れた。

流れはパドレスに傾いていた。ダルビッシュ投手は大谷選手との対決で第2打席はファーストゴロ、第3打席はピッチャーゴロに打ち取り、3打数無安打に封じた。

七回表を終えてパドレスが4-1とリード。まだまだドジャースには逆転のチャンスがある。それなのに、ホームのドジャースファンのフラストレーションは最高潮に達していた。

七回裏の守備につくパドレス選手に向けて、スタンドから物が投げつけられる。試合が約10分中断する事態となった。

ダルビッシュ投手はそれでも動じない。二塁に走者を抱えたが、後続を打ち取り、このイニングを無失点で切り抜けた。

八回の攻撃に備えるパドレス。ベンチ内では円陣が組まれた。チームリーダーのマチャド選手がチームを鼓舞するように言葉をかける。ダルビッシュ投手らが真剣に耳を傾けた。

マチャド選手のゲキは「集中し続けろ」という内容だったそうだが、試合後にダルビッシュ投手が「汚い言葉でしゃべっていました」と苦笑いを浮かべるほどだった。

しかし、汚い言葉だからこそ、チームがさらに結束を固めたのかもしれない。パドレス打線は八回、九回に計4本のホームランが飛び出て、6点を追加。ドジャースを突き放して10-1と大勝し、対戦成績を1勝1敗の五分に戻した。

マチャド選手はかつて、けんかっ早く、乱闘で退場や出場停止を繰り返してきた。やんちゃな性格の持ち主が、終盤にチームを鼓舞する役割を果たした。汚い言葉だったかもしれないが、かえって仲間にストレートに伝わったのだろう。

冷静に試合に臨むことは重要だ。しかし時に熱くなることで、チームに勢いをもたらすこともある。

ダルビッシュ投手と大谷選手の対決で盛り上がった試合だが、勝敗の鍵を握ったのは、マチャド選手の「汚い言葉」による鼓舞だった。

冷静に、でも時には熱く。チームが勢いづいたパドレスの今後の戦いが楽しみだ。

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