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勢いは生き抜くための「魔法のアイテム」。プロ野球。巨人が九回に9点奪う大逆転劇。日本ハムは延長十一回にサヨナラ本塁打。勢いがさらなる勢いを生む。それは高校野球も同じだ

誰もが「勢い」の虜となってしまう。プロ野球はセパで劇的な結末が待っていた。巨人は2点を追う九回に大量9点のビッグイニングで大逆転勝利。日本ハムは延長十一回までもつれた展開に終止符を打つサヨナラ本塁打。勢いがさらなる勢いを生む相乗効果。翌日以降にも大きな力となる。上位争いを繰り広げる巨人と日本ハムは強力な武器を得たようだ。

巨人は11日にアウェー広島での首位攻防戦。八回を終えて0-2とリードを許していた。得点なしどころか、二塁に走者を進めることもできない「ノーチャンス」状態だった。

そして広島は守護神、栗林良吏投手がマウンドに上がった。13試合連続無失点中の右腕の登板となれば、巨人は白旗を揚げるしかないように見えた。

しかし、巨人はこの回、2連続四球とヒットで無死満塁のチャンスを生む。流れが巨人に向きつつあった。次の打者が押し出し死球で1点を返す。

そして、4番岡本和真選手が打席に立つ。レフト前へタイムリーヒットを放ち同点に追い付いた。そしてモンテス選手も四球を選んで勝ち越し。守護神栗林投手を1死も取らせずにノックアウトした。

こうなると巨人は止まらない。4本の長短打でさらに6点を追加。この回、計9点を奪う猛攻で大逆転を果たした。首位の巨人は2位広島とのゲーム差を3に広げた。

そして北の大地では、延長十一回に劇的な幕切れがあった。2位の日本ハムは西武と大接戦。2-2のまま延長戦にもつれ込んだ。

そして十一回裏、1死走者なしで打席に立ったのが4番打者レイエス選手だ。1ボールからの2球目。内角低めの153キロ直球をすくい上げると、打球はセンターへ。フェンスを越えてサヨナラ本塁打となった。

日本ハムは前日に続いての2夜連続のサヨナラ勝ち。前日の勢いを、この試合でも見せつけた形だ。これで貯金は16。今季最多となった。

誰もが「勢い」の虜になる。それは高校野球でも同じだ。今夏の甲子園。島根代表の大社高校は初戦で優勝候補の報徳学園(兵庫)を下すと、一気に波に乗り、長崎の創成館、西東京の早稲田実も連破して、93年ぶりとなる8強入りを果たした。

勢いはさらなる勢いを生む。大きな流れに乗って劇的な勝利をつかむのはプロも学生も同じだ。

巨人と日本ハムは、セパそれぞれで上位争いを繰り広げている。勢いは最終盤を戦う上で大きな武器となる。「魔法のアイテム」を手にした2チームが、今後どのような戦いをしていくか注目だ。

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