自傷行為とその意味
養育費不払いのおかげで私は今でも奨学金を払い続けている。
母は言った「入学金の300万とその他はお母さんが出した!あんたが払ってるのは授業料でしょ」
あのぉ…クズ元父との話では授業料も含めて半分出してくれるっていう話だったじゃないですか。
しかもクズである元父親は「お願いするなら半分出してやる」という言い方をしたのだ。
そして、お願いしたのに見事に無視された。
人間不信になったのはいうまでもない。
裏切りにも色んな種類がある、親友に恋人を取られた、社長が金持って逃げた、信じていた友人に騙された、新人が初日でとんだ…色々あると思う。
ちなみに私はクズ父には何度も裏切られてるしクズ母にはその都度「諦めなさい」と言われてきた。
家では殴られ罵倒され、兄が履いていた靴下を口にねじ込まれる、おおよそ人としての尊厳を踏み躙られて生きてきた
人を信じるという力が養われる環境ではなかったのだ。
だから今でも全ての人間を疑ってるし善人がこの世に存在しないとも思っている。
当時の私には人権は存在していなかった。
それを助けてくれる大人もいなかった。
人を傷つけて平然とする人間しかいなかった。
子どもの人権だとか女性の平等をようやく訴え始めた国で、子どもを救おう!と考える大人は少なくとも私の周りではいなかった、
だから今思えばあれはストレスからくる自傷行為の一環だったのだろう。
私には髪の毛を口に含む癖があった
その髪の毛を喰む癖がなくなった次に出てきたのが…口の中の皮を歯でむしりとるという行為だ。
万年口の中が切れてるし、皮が剥けている状態だから熱いものが食べられない、辛いものが食べられない、痛みで半泣きで食べる。
だけど、大人は誰もそれが異常な行動だとは思わなかったようだ。
口の中をいつもモゴモゴさせて、口から血を流す子どもに対して母が放った言葉は「口がなくなっちゃうよ」だった。
口は無くならないよ。
ストレスの原因がまさか自分の家庭にあるなんて考えが至らなかった。むしろ、これがストレスからくる行為だというも知らなかったのだ。
「髪の毛たべるなやめなさい」
「口噛んでるよ」
これは私が家を出ても続いた。
異食行為は授業で学んでいたのに、その時学びながら口の中を噛んでいたのだ。
髪の毛を喰む、爪を噛む、口の中を噛む
全てストレス要因の異食行為だったのだと気づいた時は衝撃よりも納得をした。
ずっとやめたくて
止めたくて
痛みから逃げたくて
やめなきゃ、やめなきゃ…
そう思っているのに、無意識にやっていた。
そして段々と母に見つからないように噛むようになったら
噛んでいると「また噛んでる!」「やめなさい!」「癌になるよ!」と怒られるからだ。
子どもは多くの言葉を持たない。
少ない言葉でSOSを出している。
言葉ではなく行動でSOSを出している時もある。
それは言葉だけではなく、相手を攻撃する、自分を傷つける、眠る…他にも色々ある。個々によって表現する方法は違う。
行動の裏にはきちんと理由がある。
好き好んで自分を傷つける人はいない。
自分でも止められないのが自傷行為なのだ。
それの原因を取り除かない限り自傷行為は続く。
助けて欲しい、止めて欲しい
その精一杯のSOSが自傷行為なのである。
だから是非、大人の皆さんは目の前にいる子どもの行動をよく観察して欲しい。
そして、あれ?と思ったら一歩だけ踏み出して、その子に寄り添ってもらいたい。けれど…
大人に対して閉じた心は簡単には開かない。
けれど、何ヶ月も何年もかかるけれど、歩み寄る努力をやめないでほしい。
私は諦めたが、子どもは期待しているから
どうしたって子どもは諦めきれないのだ
だから何度傷つけられても
何度裏切られても
心を閉ざしても
大人を信じたいとどこかで願っている。
心を閉ざした子どもが心を開かないことに憤ったり、被害者面はしないで欲しい。
それだけの年月、その子どもは大人に期待しては裏切られてきたのだから。
それを理解して接して欲しい。
大人は見ているようで見ていないが
子どもは見ていないようで見ている。