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「これって危ない?」適応障害になって気づいたメンタル不調のサイン

未経験からコンサル業界に転職し、プロジェクトに配属されて2ヶ月。仕事に必死に食らいつこうとするものの、いつしかメンタルが崩壊し、適応障害と診断されました。医師からは「1ヶ月の休息が必要」と告げられ、現在は療養中。

休養に入って1週間弱が経ち、少しずつ体調が回復してきた今になって、「あのとき、体はずっと悲鳴をあげていたんじゃない?」と思うようになりました。

当時は「まだまだ頑張れる。」「気にしすぎだ。」なんて思っていたのですが、体は正直ですね。

この記事では、メンタル不調に陥ったときに僕の体に起きた異変を振り返ります。同じような人が「あれ、自分のこれ変なのかも?」と気づくきっかけになれば嬉しいです。


早期に出ていた精神面でのサイン

メンタル不調なので精神面で異常が出るのは当たり前なのですが、今にして思えば「あれって不調のサインだったんだ」と思うことが。

仕事に行くのが憂鬱になる

「仕事に行くのなんて誰でも嫌だよ」と思うかもしれませんが、自分にとってはこれも一つのサインだったと思います。

僕は仕事けっこう好きな方ではあるのですが、そりゃ行きたくない時だってあります。

でも、メンタル不調に陥る前の「仕事に行くのが憂鬱」というのはそれまで体験してきたものと違いました。

「仕事行くのめんどくさい。だるいなぁ。家でゆっくりしたいなぁ」とかじゃないんです。

「行くのが怖い。」
「今日も叱責を浴びるのかもしれない」
「仕事に行って上長と顔を合わせるのが嫌で仕方がない。」
「今日も窓もない執務室で8時半から22時まで缶詰かも・・・」
仕事に行くのが嫌で嫌で、毎日「いや、今日こそは大丈夫なはずだ。」「今日こそはやってやるぞ」と自分を奮い立たせて家を出ていました。

休日も仕事のことを考えて憂鬱になる

そんなふうに仕事が嫌になっているから、休日も仕事のことを考えて憂鬱になっていました。

「来週大きなプレゼンがあるから怖いな」
「来週忙しいんだよな」
「週明けクレーム対応あるんだよな」
とかなにか嫌なイベントが明確にあればまだいいのですが特になし。

ただひたすらに月曜日から恐怖しかない上司と、息が詰まるような執務スペースで過ごさなければいけないのがイヤでした。

終わりが見えないからこそ、週を追うごとに憂鬱な気持ちが強くなっていた気がします。

好きだった筋トレも億劫になる

イヤなものを「イヤ」と思うのは至極真っ当な感情ですが、好きだったものまで少しずつ嫌いになりつつありました。

僕の場合、それまで趣味で週4〜5回ほど行っていた筋トレです。

平日はジムはおろか家トレができる時間に帰れた試しがないので、筋トレができるのは土日のみ。

そんな貴重な土日の筋トレでさえ、
「もう疲れた。まだ寝ていたい。」
「筋トレをするよりもどこかで仕事か勉強をしていた方が・・・」
と思うようになっていました。

無理やりジムに向かっても、「もう疲れた」とすぐに集中力が切れてしまっていました。そもそも平日ずっと座りっぱなしかつ食事もおろそかにしているので筋力が減りこれまで通りの筋トレがうまくできません。

そんな背景もあり、「筋トレ行くのめんどくさいな」と思うようになってしまっていたのでした。

身だしなみを気にするのもめんどくさい

筋トレや食事管理など体づくりにこだわっていた僕は、それ以外にもスキンケアをしたりメンズメイクをしたりと30代男性にしては身だしなみに気を配っている方でした。(自分でいうのもなんですが)

ですが、プロジェクトに参画してしばらくすると身だしなみに気を配るのもめんどくさくなってしまっていました。

気を配っても誰にも見られていない。というか、怒られることが多いのに気にしている場合じゃない。ぶっちゃけ少しでも寝ていたい。

髪を切ったり新しい服を着て出かけるとテンションが上がるように、身だしなみって気分を上げてくれる重要な要素です。

「いい下着を身につけると雰囲気が変わる」という話もありますよね。

にもかかわらず、僕はどんどんめんどくさくなり、それに比例するようにさらにメンタルも不調になっていってしまっていました。

仕事中頭が働かない

僕は休職を決めた数日前に仕事で一つミスをしました。上長に言われていた作業ができておらず、報告も怠ってしまっていたのです。

当時は「なんでこんなミスを・・・」と自分を責めまくったのですが、今になって少し思うことがあります。

「あの時自分頭が働いていなかったのではないか?」と。

「いや、自分のミスを棚に上げて」と思うかもしれませんが、その週明らかにミスが多かったですし、仕事が遅かったんです。

  • メールを見ても1回では内容が読み取れない

  • 確認をしてもミスが起きる

  • なにを確認していたかよくわからなくなる

等々

仕事のスピードは遅くなり、考えもまとまらず、ミスをする。次第に「このままでは怒られる。どうしたらよいか。」ばかり考えてしまっていたように思えます。

これではいい仕事なんてできるわけもありません。


体に直接出ていたサイン

メンタル不調とは別に、直接体に出ていたサインもありました。
当時は気づかなかったのですが、休職に入って「あれ、あの症状今ないや・・・」と気づくのです。

手汗が止まらない

もともと手汗は多い方だったのですが、メンタル不調に陥った際の手汗は異常でした。

会社についた途端に手汗をかき始め、パスワードを入力するだけで押したキーボードには跡がつく。

終業後にキーボードを見ると、汗が塩となってキーボードに付着していました。(不快な思いをさせてすみません)

「手汗多い方だったけど、最近ひどいな」とは思っていたのですが、休職してからほとんど手汗をかかなくなり、「あれはメンタル不調の現れだったんだ」と気づきました。

肩こりがひどく首がまわらない

メンタル不調だったから肩こりが出たのか、肩こりがでるからメンタル不調だったのか・・・

真相はともかく、プロジェクトに参画してからひどい肩こりに悩まされていました。

まぁ、8時半から22時までノートパソコンで作業していますし、上司に萎縮しているのでずっと肩に力が入っているのですから当然なんですが。

寝違えたわけでもないのに後ろを振り向くこともできないくらい首に痛みが走った時は慌てました。

頭痛がする

肩こりは萎縮して肩周りの筋肉が収縮していたことが大きな原因でした。(姿勢もあまり良くなかった)

そんな状態が続けば肩、首筋と血行が悪くなり頭痛も起きます。

キリキリ痛むのではなく、ずっと鈍く頭がいたいという状態が続いていました。

「肩凝ってるし頭痛もするか」と思っていたのですが、「そもそも何でこんなに肩凝ってるんだろう」と考えるべきでした。(考えたところでなにができたかはわかりませんが)

夜眠れない

体の不調もいよいよ大詰め。
肩こり、頭痛ときて最後は不眠です。

「不眠」と言っても

  • 不安で寝付けない

  • 夜中頭痛で目が覚めてそのまま寝られない

などいろんなパターンがありました。

最初は「たまに眠れないことくらいあるよ」「1日くらい平気」と思っていたのですが、徐々に眠れない日が増え、休職に入る前の1週間は毎日夜中に起きて眠れないという状態になっていました。

食事の好みが変わる

メンタルの不調は食事の好みにも出ていました。

それまで体づくりにも励んでいるせいか、低カロリーで薄味で高タンパクな食事を好んでいたのですが、プロジェクトに参画してしばらく経つと食事の好みにも変化が見られました。

ラーメンやジャンクフードなど味が濃く、カロリーが高いものを食べたがるようになり、スタバに行ってもブラックコーヒーではなくフラペチーノなどの甘いものを飲みたくなるようになったのです。

今にして思えば疲労やストレスで体が塩分や糖分、カロリーを欲していたのだと思います。

体のサインに耳を傾けよう

以上、今だからこそ気づくメンタル不調時のサインでした。

すべての症状がメンタル不調によるものとは限りませんし、人によって現れるサインも違うでしょう。

しかし、休職してメンタルが少し回復した今思い返すと、当時の体は確かに「もう限界だ」と訴えていたのだと感じます。

僕はその声に耳を傾け、病院へ行ったおかげで適応障害と診断され、数週間の休養で回復できました。医師によると、症状が悪化すれば回復までに何ヶ月もかかり、薬の投与も必要になるとのこと。

もし今、この記事を読んで「自分も当てはまるかも?」と思ったら、ぜひ自分の体の声に耳を傾けてください。


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