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セルフマネジメントの理論と実践を学んだ本【徒然読書⑯】
自己とどう向き合うのか?
無我・無私は数々の経営者の言葉に取り上げられているが、無我の境地、無私の心境に至るにはどうすればいいのか?
そうした答えを出してくれるのがこの本です。
神経科学と脳科学、禅を援用しながら、なぜ私たちは苦しむのか、苦しみからどう解放するのかが書かれています。
こんなかたにおすすめ!
✔セルフコントロールをしたい方
✔無我・無私について知りたい方
✔マインドフルネスについて勉強したい方
まず苦しみはなぜ生じるのか。
それは過去と未来という概念があり、最初の苦しみのきっかけである”一の矢”だけでなく”二の矢”も自分に打ってしまうからです。
まず重要なのは、人間が抱くネガティブな感情はニーズが満たされないサインという点です。
欠点やコンプレックスが苦しみの源泉になります。
そもそも苦しみを生み出している「自己」とは何かというと、特定の機能の集合体に過ぎません。
自己の起源は、集団の中で自分のポジジョンを抽象的に考える能力が発達したものです。
自己は他者との物語が交わるなかで輪郭が描かれ、それぞれのストーリーによって柔軟に形を変えていきます。
そうした苦しみから解放されるためには、「安心」できる空間を自己内面につくることです。
①感情の粒度をあげる
②内受容感覚トレーニング
イヤな感情を感じたら、どんな感情なのかをラベリングします。
ただ「むかつく」と感じるのではありません。
それが「感情の粒度をあげる」ことです。
内受容感覚トレーニングは、脈拍など自分の肉体状況を把握することです。
そして、苦しみに真っ向から対抗するのではなく、降伏して受容する姿勢も大切です。
自分を無意識に縛っている”悪法”に対抗すると、苦しみが増幅してしまいます。
ではどう受容するのかというと、「停止」と「観察」です。
観察トレーニングとは、外界の変化をいたずらに「自分ごと」にせず、ただ脳内に起きた現象のひとつとして観察を続けることです。
停止と観察の成果を左右する5大要素として、漸進性・脆弱性・受容性・縁起性・超越性があります。
そのなかでも、縁起性の手法である慈経行と超越性の手法である畏経行を実戦してみたいと思いました。
慈経行は「歩きながら他人の幸せを願う訓練」であり、「人間はみな相互に依存し合う存在だ」と考える手法です。
畏経行は、「見慣れた光景の中に、いままで気づかなかったような新たな驚きや感動はないか?」と自問しながら歩くことです。
そうして精神的修行を経て、無我の境地に至った者は、「智恵」が身につきます。
「智恵」とは以下の3つのスキルの集合体です。
①人生経験から得た知識を正しく利用できる
②困難に直面しても不安が少ないまま行動できる
③自分や他人の精神状態を注意深く考察できる
無我の境地には、簡単にいけませんが、少しずつ意識して修行をしていけば、片鱗に触れることができるかもしれません。
苦しみから逃れたければ、受容して「自分ごと」として捉えすぎないこと。
単純だけれど、難しいことをどう乗り越えるのかが書かれています。
どこから実践しようかと読み返して考えているところです。
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