見出し画像

イライラの正体を探る――怒りの感情と上手に向き合うには?

昨日のレッスンで、お客様と「怒りの感情をどう扱えばいいか」について話す機会があり、その流れで自分なりに「怒り」について整理してみました。


怒りの感情を理解する


1. 期待の裏返し


相手に期待していたことが得られなかったとき、怒りが湧くことがあります。
そんな時「相手に期待しない」という選択肢も一つの方法かもしれません。
怒りは、相手の反応に期待し、それが裏切られたときに生まれやすい感情だからです。
そのため、期待しないことで怒りの感情を避けることができる場合もあります。

これは冷たい態度をとるということではなく「お互いが異なる価値観で生きていることを理解し合うこと」が重要なポイントの一つです。
同じ現象が起こっていても、見え方や捉え方は人それぞれ。私は私の正解(正義)の中で、あなたはあなたの正解(正義)の中で生きています
相手の価値観に踏み込んで自分の正しさを押し通さないことも、大切なことかもしれません。


2. 相手を思う気持ちや成長を願う気持ち


怒りは、相手との関係を大切に思うからこそ生まれることもあります。
私は普段あまり怒らない方ですが、それでも「こう思っているよ」と伝えることが、相手の成長に繋がることがあると気づきました。
それからは、相手との関係性をより良くしたいという気持ちも言葉にして伝えるようにしています。
それでも時には勇気が必要で、心の中で葛藤することも多いです。

こうした気持ちを持ちながら、ふと思い出すのが
「怒られるうちが花」という言葉でした。
現代では相手のエゴや支配欲からくる怒り、いわゆるパワハラのようなケースもあります。
しかし一方で、愛情があるからこその怒りという側面も含まれていると感じています。


3. 自分ができているからこそ怒る


たとえば、「あの人、いつも遅刻してくる!」と腹が立つのは、自分が時間を守っているからこそ感じること。
怒りを通して「自分の素晴らしいところ」を発見できるチャンスにもなります。
 

その他にも
恐れや不安からくる怒り
自分や大切なものが脅かされるとき(プライド、信頼、安心感など)

無力感やコントロールできないことへの怒り
思い通りにならないとき(渋滞、天候、他人の行動など)

疲れやストレスによる怒り
心や体が限界に達したとき(寝不足、仕事の疲れ、人間関係の摩擦など)
余裕がないと、普段なら気にしないことにも怒りやすくなります。

自己防衛としての怒り
責められたとき、恥をかかされたとき(「なんでできないの?」と言われたときなど)
自分を守るために怒ることで、優位に立とうとすることがあります。

抑圧された感情の爆発
普段から「怒ってはいけない」「我慢しなきゃ」と感情を抑えていると、あるとき一気に爆発してしまうことがあります。
本当はずっと悲しかったり、寂しかったりしたのに、それを表現できないまま溜め込んでいた結果、怒りとして表れることが多いのです。  

「なんでこんなことで怒っているんだろう?」と思ったとき、それは過去の積み重ねが関係していることがよくあります。

怒りの根本をたどると、「生存本能」「恐怖」
「自尊心」「欲求不満」「コントロール欲」
などに行き着くことが多いです。
怒ったときに「この怒りの奥には何があるんだろう?」と自分に問いかけてみると、実は悲しさや不安といった別の感情が根底にあると気づくことがあるのです。

例えば、誰かに約束を破られて強い怒りを感じたとします。でも、その怒りの奥を探ってみると「大切にされていない気がして悲しい」「信頼していたのに裏切られたようで不安」といった感情が隠れているかもしれません。
こうした怒りの根本を知ることで、ただ感情をぶつけるのではなく、自分の本当の気持ちを冷静に伝えることができるようになるかもしれません。

【「怒り」は悪いもの?】
怒りは必ずしも悪いものではありません。
「あんな風に言われて悔しい!絶対見返してやる!」と、怒りをエネルギーに変えて前に進むことが、大きな力になることもあります。

【全ての怒りに応えなくて大丈夫】
それにもし自分が愛情のない理不尽な怒りを向けられたときは、受け取らないという選択をしてもいいのです。
相手がどんな言葉を投げかけようと、それを自分のものにするかどうかは自分次第。
受け取らなければ、その言葉は自分に影響を及ぼすことはありません。

【「怒り」と向き合う】
「自分がどんなときに怒りを感じるのか」を知ることも大切な1つ。
「あ、これをされると私は腹が立つんだ」と気づくことが、怒りとの向き合い方を見つける第一歩です。
肩こりを感じたらヨガをしたり、ダイエットしたいと思ったら食事を見直したりするように、怒りも「どうにかしたい」と思うなら、まず向き合う練習から始めてみる。

怒りをなくすのではなく、「うまく扱えるようになること」を目指してみるのがいいのかもしれません。


先日公開したこの記事のように、「怒り」の感情をキャラ化するのもアリかもしれませんね。
感情の取扱説明書── モヤモヤを「キャラ化」すると、意外と仲良くなれるかも?
https://note.com/scenes_of_life/n/nbe0a15021fe4

とはいえ、私も「怒り」のコントロールに限らず出来ないことなんていっぱいあります。
でも昨日、お客様との会話の中で「怒り」は感情の中でも特に多彩な表現を持つ自己表現かもしれないと感じました。

だからこそ、「怒り」を単なるネガティブなものとして抑え込むのではなく、自分を知るためのサインとして受け止めてみるのも良いかもしれませんね。


昨日のレッスン中に話題に出した映画「怒り」
私も被害者の方と同じ行動する可能性あるな‥と 
思ってしまいました。


いいなと思ったら応援しよう!