母は、強し。でも、無敵じゃない。
「日々をとても大切に丁寧に過ごされているのがステキだと思います」
「自分と家族を大切にした心地いい暮らしという価値観がステキです」
最近、このようなメッセージを頂けるようになり、嬉しく思う。
中には、「心身のバランスを崩して、家族のためにも、母親の心と体の健康が大事だと感じた。」というようなメッセージも。
「お母さん」が「自分」を大切にするための選択をするのが難しいのは何故だろう。
母は強し?
私は、5歳と7歳の息子がいる。
私自身、子どもが生まれてから強くなったように感じる。
妊娠をきっかけに女性の体は変化し、妊娠中のマイナートラブルを経験し、今まで感じたことのない激しい痛みに耐え、出産する。
産後、ボロボロな体で数時間おきの授乳、オムツ交換。
夜泣きの対応で、寝不足でも家事をこなす。
子どもの急病にも、臨機応変に対応する。
「痛い」「きつい」「眠い」「もう、嫌だ」
弱音を吐いても現状は変わらないことも知っている。
母親は子どもを守るために必死なのだ。
「母は強し。」という言葉があるが、
母は強いのではなく、強くならざるを得ないのだ。
お母さんだから、がんばれる?
家族のため、子どものため、誰かのために強くなれることは、
ステキなことだと思う。
でも、「母親だから」という理由で頑張り続けると、それが裏目にでることもあると思うのだ。
「母親だから、頑張らなくちゃ。」
「だって、今までもそうやって強くなってきたから。」
どんなにしんどくても、どんなにきつくても
「頑張ること」が当たり前になってしまうのだ。
お母さんはこうあるべき?
子育て中のお母さんたちは、「母親」という役割を一生懸命果たしている。
それなのに、「自分」を大切にすることに抵抗を感じている人が多いように感じる。
もしかすると、「母親」という役割に対する固定観念がそうさせているのかもしれない。
たとえば、「母親は、子どものことを優先すべき。」というような固定観念をもっていると、「自分」を大切にするための選択が難しくなるように感じる。
このような固定観念は、知らないうちに自分の中に取り込まれているから厄介だ。
「母親はこうあるべき」という考え方が悪いわけではない。
でも、その中に、自分を大切にするための選択を難しくしている固定観念が潜んでいるかもしれない。
一人でも多くのお母さんが、「自分」を大切にするための選択ができるようになればいいなと思う。