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詩 (乱伐)

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聞こえないビートにのって 言葉が巡り続けています
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記事一覧

乱伐5

この眼が飛んでっていってしまえば いま 永遠に点と点とその点も もう知らないままで済むのにな いいのにな パイオニア ああもう

最悪君が生きてればなんて自己中な僕は僕じゃない何かに見えまして もう消えまして スマホの向こうの僕と僕 こう 現在と過去が離れていく速度が超加速 高火力ノーモアハーレーエンジン 行かないで見渡して羽ばたいたってもうどうしようもない令和5年

狂いそうで狂えない焦らしプレ

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乱雑な輪郭

乱雑な輪郭

鳩は悲しんでいる。
癒えない夜の真中の隙間に、挟まって、留まってるあなたが邪魔で。尋問して絡まってく価値観。
巻貝の渦巻。鯨の目頭。伊勢エビの殻。鮪の叩き丼。重低音。望まれないまま暮らすクラスタ。
トビウオの世界一周旅行達成目前に巻き込まれた竜巻。その時死んだ最古の微生物が4年後最新のテクノロジーの結集により蘇る。
青函トンネルを彷徨い続ける白い魚の亡霊。
シンプソン砂漠から果てなくサラサラ飛んで

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初日の出

口を馬鹿みたいに大きく広げて、ゆっくりと溶け落ちてくる虹の雫を受け取ります。

悴んだ手を分厚いコートのポケットに入れたまま、通りすがりのマラソンランナーに会釈します。

少し山を下ると展望台があって、お正月になると町の人達がみんなそこに集まって同じ初日の出を寄り添って眺めます。

山の頂上から見える景色はいつも靄がかっていて、思うように景色は見えないけれど、見上げれば世界一綺麗な大空が4光年先ま

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平原

水面に映る焼け落ちた自分の顔は、大嫌いだったおじいちゃんにそっくりだった。全部溶け落ちてしまいそうな爛れた皮膚がどうしても我慢出来なくて、水で擦る。擦る。我を忘れて顔を水で擦り続けて、
やがて青空が赤黒くなった。
煤で黒く汚れたコンクリートの建物々の影から視線を感じる。背筋の震えと共に心拍数が上がる。だってもうこの焼け野原には、誰一人だって生き残ってるハズがないのだから。

乱伐の追加部品A

こんな時にぶしつけですが
少しお目汚しを失礼します

あの日から随分と時は経ってしまいまして
もう君は何も覚えてないかもしれないけれど
やっぱり少し希望を抱いてしまって
この乾いた街の屍をまた独り彷徨って
生暖かい空気に身を任せて
深く呼吸をして地面を踏みしめて立っています

いつか哀しみが夜空を翔けるけれど
静かな暮らしをまた望むけれど
終わりのない木々の箱庭の
何処にも居場所は無いけれど
君と

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乱伐4

随分と閑散としておりまして
ガランな楽園を散々楽観達観しお散歩
最低な妄想と幻想と想像と想定の曖昧な境界を
よろーりよろりろり落ちないように
おーいそこから見える景色はどうだい
見えない小道を渡り歩きして
また引き返して行き帰りして
ひっそりひっそりひっそりひっそり
細心の集中を要求する労働を
鼓舞する
安心で安全で感心なお子さんと
対照な
ぽかんとニヒルなアヒル口の少年

彼は白黒のビルボードに

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乱伐3

あうゆ    すぺあると   こってむ   はいちゃ

めどぅあるて   ころるるふ    てねけろむ



こそなききけれぺ    のぞねおんけす   いりへ

よすとにみひきけれせ

意味を溶解した文字列 に
敷き詰め られた
出口の まるで 
見当たらない
部屋   に
気がつくと   いる
私    は
体感40分くらい経ったくらいから
四方複数ある 「ね」 に
複数ある 「ね」の
眼 

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乱伐2

乱伐2

見上げてごらん 夜空の星を
木臼にお灸を据える 私の
来週のテーマはよく寝て食べる

九州のお国柄 よく掻き立てて溶ける
秦氏の裸足の水虫を溶かす実験
老衰した祖母のお側にお茶碗置いたのだあれ?
見上げた根性 落花生の浣腸
半端な覚悟で挑むが吉兆
きっと来るまた明日がついには見えなくなりました あれま それじゃ金色のブーツを即座に売却してつかわそうぞ 音楽

毎回重なるくらいが丁度いい

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乱伐

乱伐

曖昧に連なる四隅のTシャツを
ゴミ箱にトラッシュ  
白黒で反射しては反芻する対偶に介入
そのまんま
夜に発射した飲みかけのコーラ三杯に   
現在の虚無を垣間見た一昨日の記憶と半年の   半年の忘却

彼が遺した言葉は次第に猥雑な雰囲気に呑まれて泡となって郊外へと吹き出る 
郊外に溢れた泡は遥かに聳える山へと逆流 
遥か山頂の彼方へ キラリ キラ キララ

点滅するスポットライトに宛てがう未来へ

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