乱伐3


あうゆ    すぺあると   こってむ   はいちゃ

めどぅあるて   ころるるふ    てねけろむ



こそなききけれぺ    のぞねおんけす   いりへ

よすとにみひきけれせ


意味を溶解した文字列 に
敷き詰め られた
出口の まるで 
見当たらない
部屋   に
気がつくと   いる
私    は
体感40分くらい経ったくらいから
四方複数ある 「ね」 に
複数ある 「ね」の
眼 のような丸い部分に
「ね」 の 丸の部分に  
「ね」 の丸い部分に
 ゲシュタルト崩壊 を起こして
「ね」 の丸い部分は  
    段々と 広がっていって
「ね」の丸い部分が
私の何かどころではない 
何か
全て
全てを包み込んでいって
「ね」の丸い部分の
だだだだ弾力のある
繭のような
薄い膜
から
   なんとか脱出しようと必死にもがく
   もがく
   もがく
   もがく
      がなかなか抜け出せなくて

あああ どうしよう やだ やだ怖い      

 パニックに陥った私は
それから先の事を
どうしてもよく思い出せないのだけど

次の瞬間水から
プハァッ 
と顔をあげて
顔をぶるぶる震わせて  
両手で顔の水を
拭い取る
「一連の動物的動作を
一連の流れの単純作業を
あたかも地続きの
連続性の流れの中で」
私は
私は
私は
私は
ああ

この感情をなんと言葉で言い表せるだろうか



まず
考えて  
考えていた
まず
言葉を

言葉を

探していた


                                          ああ

慄然としたのだ

慄然としたのだ



慄然



慄然




気づくと私は、四方八方遥か地平線の彼方までに広がる大草原に立っていた。目視40m程左斜め前方に離れた彼方に、幾何学的に並べられた暴力的ひらがなの敷き詰められた人工物が建っている。
...かなり大きい。
これはまた...圧倒感のある...

ふと、やけに眩しくて目を閉じた。するとなんとなく、なんとなくだが、静かに小川の流れる音が、聴こえてきたのだった。

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