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最近買って良かったモノ

私の愛する雪平鍋

長年愛用していた16cmの雪平鍋が、持ち手の付け根からボッキリ折れて壊れてしまった。

思い返すと、私は雪平鍋というものをかなり愛して生きてきた。方だと思う。

家を出て一人暮らしを始める時に母から持たされた雪平鍋を、それはそれは使い込んだ。

初めて作った肉じゃががあまり美味しくなかったこと。
水を多く入れすぎて、美味しくないカレーを作ってしまったこと。
(16cmの雪平鍋でカレーを作ることは今後二度とないだろう)
きんぴらを入れたままにして腐らせた日のこと。
出汁を忘れたお味噌汁の味気なさを知った日のこと。
焦がしてしまってイライラしながら洗った日のこと。

一人暮らしの頃の料理の失敗は、雪平鍋の思い出でもある。

最近まで使っていた雪平鍋は二代目。
持ち手がぐらついてかなり危険な状態ではあったのだけれど、「そろそろ買い替えようかな」と思いつつ1年ほど騙し騙し使っていた。

ここでひとつお伝えしておきたいのだが、
持ち手がぐらついた片手鍋で料理をするのは大変危険です。
絶対にやめましょう。

二代目雪平鍋の最期の瞬間、お味噌汁を注ごうと思ったら鍋本体が垂直に傾いて、中身が全部手にかかってしまった。
本当に熱かった。

持ち手の根元からボッキリ折れてしまった雪平鍋。使い込んで愛着があったのだけれど、これ以上どうしようもないくらい使い切ったので、金属類の資源ごみに出した。


そして現在。

我が家に雪平鍋はない。

さようなら、雪平鍋

我が家のフライパン類は、随分前から3つに絞られていた。

壊れてしまった雪平鍋、
24cmのフライパン、
そして20cmのストウブ。

フライパンとストウブをメインに使い、雪平鍋はお味噌汁や副菜作りに活用してた。
雪平鍋なしでもなんとかなるかな?と思ったのだけれど、お味噌汁を作るには20cmのストウブでは底が広くすぐに汁が蒸発してしまいそうである。

少量の副菜を作ったりお味噌汁を作る用に片手鍋は必要だと判断し、二代目雪平鍋が壊れた翌日、早速買い物に出掛けた。

これまでずっと16cmの雪平鍋を愛用していたので迷うことなく16cmを探したのだが、店舗に並んでいるのは18cm以上のものばかり。

16cmって需要がないのだろうか?

そう思いながら雪平鍋のコーナーを通り過ぎ、普通の片手鍋のコーナーでハッとなった。

ーーそうだ、18cmの片手鍋ってめちゃくちゃ便利なんだよなぁ。

実家に帰った時、母が一番よく使っているのが18cmの片手鍋であることを思い出したのである。自分自身も、実家では小ぶりのフライパンや18cmの片手鍋を使うことが多い。

雪平鍋しか頭になかったのだけれど、焦げ付きのことや副菜の作りやすさなどを考えると普通の片手鍋の方が圧倒的に利便性が高い。
絶対に雪平鍋でなくてはならない、という理由は特に見当たらない。

快適に料理ができるということは大事なことだ。
家事のストレスは少しでも少ない方が良いに決まっている。
ストレスやノイズがあると、そのせいで家事をやりたくなくなってしまうから。


こうして私は、雪平鍋のない人生を歩むことになった。

18cmの片手鍋のおかげで、副菜作りが楽しくなった

結論、18cmの片手鍋を購入して本当に良かった。

お味噌汁も、
朝食のハムエッグも、
きんぴらも、
切り干し大根の煮物も、
旬野菜のオイスター炒めも、
蕎麦つゆも、
茹で卵も枝豆も、
豚バラ大根も、
鶏ハムも、
今までフライパンで作っていたものまでほとんど18cmの片手鍋で作っている。

深いので油ハネが少なく、表面加工のおかげで焦げつきの心配が不要。
何より、小ぶりなので洗うのがとても楽!

これまで使っていた24cmのフライパンと16cmの雪平鍋の良いとこ取りなのである。
最近はフライパンの出番がめっきり減って、20cmのストウブと18cmの片手鍋でほとんどの食事を作っているくらいだ。

使い勝手、見た目、洗いやすさ、収納のしやすさ、ブランド、重さ、サイズ感。
こだわりは人それぞれ異なるけれど、私が重視しているのは「いかにストレスが少なく料理ができるか」である。

調理器具を出して、使って、洗って、しまう。
この動作がどれだけスムーズに行えるかは、私にとって最重要ポイントである。

大きすぎたり重すぎると「出したくない、洗いづらい、使いたくない」。
デザインがあまりにも気に入らないと「それを見たくないから使いたくない」。
家事の小さなストレスは、毎日降りかかってくる。

台所に立つ度にじわじわと小さなストレスを浴び続けることで、料理が嫌いになってしまうことだって、なくはないのだ(過去に料理が本当に嫌になったことがあるのだけれど、原因は調理器具がありすぎて収納がいっぱいになり、フライパンひとつ取り出すのも大変だったからである。モノは持ちすぎても良くない)。


形あるものはいつか壊れる。
大事に使っていたものを手放すのは少し心苦しかったけれど、半壊状態になってからもあれだけ使い込んだのだから、使い切ったと言って良いと思う。


たかが18cmの片手鍋如きで何を大層なことを、と思う人もいるかもしれないけれど、たかが片手鍋、されど片手鍋。

雪平鍋という条件も16cmという縛りも脱ぎ捨てて買った18cmの片手鍋は、私の毎日の家事時間を楽しいものにしてくれている。

今年買って良かったモノランキングに入るくらい、お気に入りだ。


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