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SatoshiIwasa
2023年3月31日 08:53
りんかくが、尽きたところから、肺が、うまれたのかもしれず、まだ分裂の途中で、穀物袋を、抱えようとするから、宿命のように、咽にへばりつく痰が物語、かもしれないと思う間に唾液で、ながしこまれると身体の、中で子音だけがひびく気胸の、痛みにかわっていく。冷たい、と初めて感じた、記憶のことを、話したくて自分にも白骨が、あると自覚したそんな夜の、月の、感じで胎児、という個人的な、地図がいづれ刃物に、かわり力尽
2023年4月1日 10:35
これは、前奏。そっと鍵盤にそえる指。牧師の手の甲は、いとも簡単な月のようだった。毛筆のような遠視の伯母が訪ねてくる。脳裏によるしなやかな手紙をたずさえて。家族のなかだけの言葉をつかい、リッタイテキな本棚を何個もつくるように言った。伯母がねむるとき、夏の頸動脈が深淵な川に到着する。その先で白紙に並べられた数式は、水脈のようにみえた。一斉に、蝶々結び、できるだろうか。図工が苦手な人たちとともに高山植物
2023年3月29日 19:18
夕暮れの、三叉路の先に絵画教室が聳えていて、残光のような少年の姉が、感受性ってこの血管のことだと思うよ、と言いながら静脈の、蒼白さを反射させてみせた。少年は、理想の耽美派を間近にして、回想の中で川遊びの主語を省いていく。絵日記の宿題に、頓服薬の紙袋を描かなければならなかった記憶。少年の、喘息の喉と、まだ柔らかい耳の骨。絵筆は少年の鞄のなかで、孤独な森林であり続けた。そして瑞々しい木々は裸足で歩き、