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詩作、過去作品 公開保存用

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#小冊子

仮形成

りんかくが、尽きたところから、肺が、うまれたのかもしれず、まだ分裂の途中で、穀物袋を、抱えようとするから、宿命のように、咽にへばりつく痰が物語、かもしれないと思う間に唾液で、ながしこまれると身体の、中で子音だけがひびく気胸の、痛みにかわっていく。冷たい、と初めて感じた、記憶のことを、話したくて自分にも白骨が、あると自覚したそんな夜の、月の、感じで胎児、という個人的な、地図がいづれ刃物に、かわり力尽

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恋人の宗派

外の大雨をみながら、川魚を丁寧に食べる人のことを、恋人といった。それは記号であり、血より具体的だった。宗教のことは自分のほうが知っている、という恋人の話にうなずいて、お互い愛するようになった。肺呼吸が結晶化しはじめることがある。すると恋人の口癖は、酸素の色をした魚にかわり、このあたりの水域でみられなくなるのではないかと思った。

         葦は、戦争の数だけはえていると知った。恋人の通う大

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喘息の少年の世界

夕暮れの、三叉路の先に絵画教室が聳えていて、残光のような少年の姉が、感受性ってこの血管のことだと思うよ、と言いながら静脈の、蒼白さを反射させてみせた。少年は、理想の耽美派を間近にして、回想の中で川遊びの主語を省いていく。絵日記の宿題に、頓服薬の紙袋を描かなければならなかった記憶。少年の、喘息の喉と、まだ柔らかい耳の骨。絵筆は少年の鞄のなかで、孤独な森林であり続けた。そして瑞々しい木々は裸足で歩き、

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