教員に「上司力」は必要か!?【読書のキロク】
こんばんは、"もっちゃん”です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
今回も【読書のキロク】です。
今回は、先輩の先生にご紹介いただいた本になります。
職員室で本の貸し借りをするというのは、とても素敵なものだと思います。
なんとなく、会話のきっかけにもなります。
もっと言えば、仕事をする上でのビジョンの共有にもつながると思います。
紹介していただく本は基本的にすべて買い、すべて読むスタンスでいます。
本を紹介してもらうと、なんとなくその方の考え方にどういうベースがあるのか、少し感じ取れるような気もします。
相互理解のきっかけに、本の貸し借りなんてのは良いかもしれません。
◯今回読んだ本:『本物の「上司力」 「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』 著者:前川孝雄 大和出版
「上司力」です。
正直、「上司」というものそれ自体がピンときていない私もいます。
なんとなく勧めてくださった先生の想いと意図を感じながら読み進めていきました。
◯概要
どこかで聞いたことのあるような言葉が並べられています。
◯教員の組織の特殊性
私は教員として10年以上勤めてきていますが、
「上司」であったことはありません。たぶん。
今回、本を貸してくださった先生も、「先輩」と捉えています。
おそらく、その先生も同様かと思います。
よく、教員の組織は「なべぶた型組織」と呼ばれます。
校長(管理職)だけトップにいて、その他教職員はみんな平等
といった構造です。
もちろんそれは批判的に捉えられることも多く、そこからの脱却も求められているように感じています。
その一方で、旧態依然のままいる学校現場の現状もあるように思います。
私立の学校とか、もしかしたら先鋭的な組織となっているところもあるのかもしれませんが、公立学校に勤めてきた感覚では、大きな組織図の変更は未だないようにも感じています。
そう考えると、私が本書を読んで思うことは、かなり世間から見ると偏りがあるようにも思います。
というか、そもそも「上司」として思い描けるのが管理職のみ、といった感じです。
確かに、各主任や、◯◯リーダーとか、イメージに近い方は存在しますが、明確な立場上の区別はありません。
全体を通して、かなり教職員の仕事の体制の特殊性を感じた次第です。
◯学校組織というより、学級経営のイメージ
そんなこともあってか、私がこの本を読んで一番感じたのは、
学校組織というより、学級経営のイメージ
でした。
教師と子どもの関係を、上司と部下として捉えるというのもどうかとは思うのですが、
本書で言っていることって、日頃学級経営で意識していることとほぼ同じように思います。
私は中学校に勤めておりますが、小学校と比較して中学校では本書にあてはまることが多々あると思います。
「仕事」という観点で考えると、
学級経営にとどまらず、「特別活動」あたりと相性が良い形のように思います。
子どもたちへの姿勢、仕事の任せ方、関係の築き方、自律性のある組織の作り方、など
学校組織よりも子どもたちを相手にイメージした方が、私にとっては有益に感じることが多かったように思います。
◯働きがいって大切だと思う
そんな中、学校の組織の中でも学級の中でも大事だと思ったのは
「働きがい」
に関することです。
教員をやっていると、昨今いろいろな場面でSDGsを取り上げることがあるかと思いますが、
その中でも経済成長と共に目指されていることになります。
学校の現場で言えば、「働き方改革」の中で、重視されていますね。
働き方改革は“働きやすさの整備”と“働きがいの創出”の両輪で図る
はずなのだけど、
“働きやすさの整備”ばかりが叫ばれ、“働きがいの創出”が見落とされがち
な感じもしています。
本書でもそのように述べていましたが、私もそのように感じます。
教師はよく“やりがい搾取”なんてことを言われたりもしますが、
昨今の賃上げ要求なんかを見ていると、その「働きがい」すら感じられていない方も多いのではないかと感じています。
学級の中でもよく“居がいを感じられる”ということが大切とされると思います。
学校組織の中でも学級の中でも、うまく「やりがい」をお互いに持ちながら活動できるようにしていきたいものです。
そのための具体的な方法やアプローチが本書には載っていたように思っています。ご興味のある方はぜひご参照ください。
そんなことを考えた1冊でした!
最近は通勤時間が減り、Audibleに費やす時間が少なくなってきているように感じています。
そのため、紙媒体の本を読む時間を意識的に確保しています。
やっぱり、紙の読書も良いものですね!
自己紹介はこちらから。